サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
www.kyoto-up.org
2024年度の一般入試において、理学部は受験者2名を追加合格とした。京大によると、入学者が「定員ちょうどになるように」合格を出していたが、2名が辞退したため、繰り上げを行ったという。 京大は公式HPで、入学辞退に伴う繰り上げ合格について「欠員が生じた場合に追加合格を行う場合がある」としている。最近では16年度入試において、医学部が2名の繰り上げ合格を出した。理学部での繰り上げ合格は、05年度入試以来19年ぶりとなる。 追加合格者は3月28日、理学部教務から電話で合格を通知され、入学や履修の手続きを教務とメールでやり取りしながら行った。新入生は通常、第二外国語やILASセミナー(1回生向けの少人数授業)の希望登録を3月中旬に行うが、追加合格者は電話連絡の翌日午前10時までに希望を提出するよう求められたという。クラシスやPandAといった学生向けシステムへの登録は入学後に行った。 追加合格者の
――学生生活で印象的な出来事は。 NF(※)がジャグリングサークルの見せ場の一つなんです。図書館の前で大道芸をして、道行く人に投げ銭をしてもらっていました。30分の大道芸で、最高で1万2千円くらい投げてもらったことが印象的です。相手がなにを見たいのかを想像することで、人の心に訴えかける。そして自分のしていることに価値を見いだしてもらう、評価してもらうということは、今の仕事にも通じているような気がします。 ――進路に影響を与えた出来事は。 京大での4年間で成長したというと驕りがあるかもしれませんが、本当に色々な学びがありました。その中でも、抽象的ですが「考える」ということが大きかったと思います。大学の4年間、あらゆる場面で鍛えられましたし、これが京大生の強みではないかと考えています。授業はもちろんですけど、サークルや部活動でもやたらみんな議論が好きじゃないですか。議論の根っこにあるのは、考え
2022年度の1年間、京大の附属図書館で窓口業務の一部が外部の業者に委託されることがわかった。1月25日に大学が競争入札に付した。委託予定の時間帯に働いている学生アルバイトの契約は今年度限りとし、更新しない。また、委託に伴い試験期間の閉館を30分早める予定だという。 委託されるのは、学生アルバイトのみで運営する平日17時から閉館までの時間帯と休日の業務の一部だ。ただし、学生が行っている業務のうち、本を請求番号に従って並べなおす配架作業や、返却された図書を戻す作業を業者が担うことはない。また、経費削減のため試験期間の平日の閉館時間が22時から21時30分に繰り上げられるという。 委託を決定した理由について附属図書館は、サービスの総合的な向上や、「社会情勢や災害時、利用者対応など図書館サービスを行う上での安全性の確保」を目指すためだとした。国立大学法人は6年ごとの中期計画・中期目標に基づいて大
京都大学の総長の交代が近付いている。京都大学の総長は、任期6年で法人の長として、理事の指名も行う。さらには、国立大学協会や日本学術会議で会長を務めることもあり、日本の文教政策全般において一定の影響力がある。国立大学法人化以降、総長選は、「選挙」ではなく選考会議による「選考」へと変わった。政府文科省が進める大学改革のなかで、京大も変化した部分と変化していない部分があるだろう。本号では、「総長選を考える/総長選から考える」とテーマを定め、山極総長の任期6年の間に、京大はどういう方向へかじ取りをしたのか、資料を基に振り返るとともに、大学の現場でこのあり方に関わってきた教員による座談会を企画した。京都大学のこれからのあり方を占う節目として、本企画が京大関係者に有益たらんことを願う。 山極総長就任にいたる学内の状況 山極氏の前には、松本紘氏(現・理化学研究所理事長)が2014年9月末までの6年間、総
前編では、山極氏総長就任の背景や、総長選考の仕組み、山極総長がこだわりを持ってきた政策について実際になされたことを、背景も含めた振り返ってきた。次に、こうした制度的な変化だけではとらえきれない山極総長就任前から任期期間にかけての出来事や現場の変化の実情について、学内外で様々な課題へ取り組んできた5名の教員に座談会形式で語ってもらった。 前編はこちら 目次 ・ トップダウンへの反感 山極総長の就任背景 ・ 教授会はどう変わったか ・ 女性教員懇話会との直接対話 廃止に ・ 継続した「教養教育改革」 ・ 学外からの注目と学内の反応 学内管理強化 ・ 「教員も学生も学習性無力に」 ・ 背景にある大学改革 ・ 「社会に開かれた大学」とは ・ これからの総長に求めること 座談会メンバー・プロフィール ・石井美保・准教授(人文科学研究所) 専門は、文化人類学 ・駒込武・教授(教育学研究科) 専門は、教
編集部より 立て看板規制を多角的に捉えるための連載「立て看板規制を問う」。第1回(5月16日号)では、規制に関する経緯や法令を解説し、第2回(6月16日号)では、酒井隆史氏に寄稿をいただいた。第3回となる今回は、法社会学を専門とする高村学人・立命館大学教授に屋外広告物規制の法令とその範囲内でのタテカン設置の可能性について詳しく解説してもらう。 はじめに 〜どのような立場から論じるか〜 京都の立命館大学に赴任したのは、2007年。ちょうど屋外広告物規制の強化を一つの柱とする新景観政策がスタートした年。これがどのように実施されるか、の法社会学的調査を最初のゼミでのテーマとし、以後、今日まで市役所とも連携しながらゼミや社会調査実習の学生達と屋外広告物規制の実施過程についての調査研究を重ねてきた。今回の京大立て看問題でも是正指導を行ってきた市の広告景観づくり推進室の責任者と意見交換を行ってきた。こ
京都大学新聞(おそらく)初の海外取材! まったくの視界不良――いまの日本社会を形容するにこれ以上の表現はないだろう。とりわけ東アジア地域との関係は、昨年以来「領土」や歴史認識をめぐり緊張関係が高まっている。そしてそうした対外的な「脅威」を理由に、軍事的な活動が無制約に膨張しているし、内外の危機や不安を解決すると称して憲法改定すら焦点化されつつある。他方でこれまでこうした右派の野心を一定のラインで食い止めてきたリベラル・左派はかつてないほど弱体化しており、10年以上前なら大々的に問題視されるようなことが最早「問題」ではないかのように扱われている。 私たちはいま「茹でカエル」のような状態になってしまっているのではないか? それともそうした感覚は悲観主義者の妄想に過ぎないのか? この疑問の答えを求めて、韓国ソウルの聖公会大学日本学科教授で日韓をまたぎ現代日本社会について積極的に発言しているクォン
7月28日、大学当局は吉田寮自治会に対し秋期入寮募集停止を要請する通知を出し、翌29日に大学公式サイト上で公表した。これを受け吉田寮生らは29日午後に大学当局への抗議を始め、杉万理事と団体交渉の上、通知は寮自治会との確約に違反すると杉万理事に認めさせる確約を結んだ。確約に基づき臨時理事・副学長会議が30日に急遽開かれたが、通知は撤回されなかった。会議後再度団交が持たれ、吉田寮自治会と杉万理事の間で通知の撤回に向けて今後団交していくことが確約された。寮自治会と大学当局の団交は3月9日以来開かれておらず、協議が停滞していたが、団交開催について執行部が反対していたという背景が今回浮かび上がった。 吉田寮自治会への通知は7月28日の臨時部局長会議で報告された後、同日教育推進・学生支援部厚生課より吉田寮自治会へメールで送付された。通知は杉万俊夫学生担当理事・副学長の名で出され、現棟の耐震性を理由に、
5月12日より、京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)で京都大学新聞の公開を開始しました。今後順次掲載号を増やしていく予定ですのでご期待下さい。 アクセス方法:KURENAIトップページ研究科一覧の「999_その他」から「京都帝國大學新聞」をクリックすることでアクセスできます。 学生団体など 学生団体ivote 関西 若者超会議2015 3月31日(火) 会場:みやこめっせ 第3展示場B面 ◆参加費 学生:前売1500円/当日2000円 社会人:前売2000円/当日3000円 MUSEUM 京大総合博物館 [京大構内] 京大生無料 医は意なり ー命をまもる 知のあゆみー 2月11日 ~ 4月12日 京都市美術館 [岡崎公園] PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015 3月7日(土)~ 5月10日(日) 京都府京都文化博物館 [三条高倉] みやこを描く
昨年の衆議院選挙では、自民党や日本維新の会といった保守政党が、民主党や日本未来の党などの革新政党から議席を多く勝ち取る結果となった。しかし、保守とはなんなのか、よく分からない。そこで、保守主義の聖典といわれるE・バークの『フランス革命の省察』を読み、保守主義とは何かを探ってみることにした。 (羊・待・P) 〈第一部〉 本書の第一部では革命直後のフランスとイギリスの状況を対比しながら、政治のあるべき姿が語られる。そこではバークの政治思想が現実の状況にそくして綿密に展開されており、本書の真髄とも言えるだろう。 革命協会に対する批判 本書におけるバークの問題意識の1つはイギリス国内におけるフランス革命同調者の批判にあり、具体的には、議会改革や宗教的寛容の実現を目標とする急進派クラブの代表「ロンドン革命協会」を指している。バークが批判のやり玉として挙げるのは、「革命協会」のプロテスタントの牧師リチ
[編集部まえがき] 「大学改革」はいつまで続き、どこに行きつくのか。この終わりなき改革は、一体誰のために行われているのか。政府の主導する改革は、大学ひいては国家の国際的地位の向上という目的に終始しており、そこにあるのは国家の従属物としての大学である。国家への包摂が強まるなか、対して大学は自らのあり方を構想できているのだろうか。残念ながら、まかれた餌に飛びつくことしかできない大学がほとんどのようである。 京大も例外ではない。松本前総長の下で京大はありとあらゆる餌に飛びついてきた。その松本氏はお上の意向にそって教授会の権限にも手をつけた。対しては教授会自治の擁護が叫ばれる。それが大学改革の対抗軸であるかのように。しかし一方で、大学改革の一端である「単位の実質化」は、まさにその教授会の下で進められている。たとえ本意でなくとも、それが事実である。教授会自治とは、一体誰のためにあるのか。 さて、この
人間の「性と暴力」を、その過激な描写を通じて読者に問いかけてきた吉村萬壱氏。あるがままの人間の姿を精緻な筆致で曝け出す作風で、これまで文學界新人賞、芥川賞を受賞してきた。今月発売される新刊『ボラード病』では、そうした過去のスタイルを踏襲しながら、災害後の復興期にある社会を題材に扱い、絶望的な状況を生きる人間の本性、価値、そして世界について描きだしている。震災後の混沌を生きる私たちにとって、それは「私はナニモノなのか」「この世界はナンなのか」という人間に根本的な問いを投げかける。 さて、吉村氏は実際、現在の世界をどのように捉えているのだろうか。そして『ボラード病』の投げかける問いを、私たちはいかに受け止めれば良いのだろうか。新刊『ボラード病』について、そして「世界」「絶望」「性と暴力」というこれまでの作品とも通底するテーマについて、吉村氏に話を伺った。 なおインタビューは2014年5月10日
スタジオジブリの最新作『かぐや姫の物語』が今月23日、公開される。事前情報の極めて少ない本作ではあるが、今年夏公開の宮崎駿監督作品『風立ちぬ』上映前に流された予告篇は衝撃的であった。屋敷の廊下を、路上を、山中を、死にもの狂いで疾走する女性を捕らえた約70「秒の鬼気迫る映像は、まだ見ぬこの映画に対する観客の関心を激しく掻き立てた。これほど心を打たれる予告も珍しい。 『かぐや姫』監督の高畑勲は宮崎駿と並ぶスタジオジブリの二大巨頭と言われているが、彼について語られた文献、資料は宮崎に関するそれと比べ、極めて少ない。『アルプスの少女ハイジ』や『火垂るの墓』など、誰もが知っているような国民的アニメを数多く作った人間にも関わらず、である。高畑氏は今年で83歳。前作『ホーホケキョとなりの山田くん』(1999年公開)から14年の歳月がかかっていることを考えると、今回『かぐや姫の物語』が高畑監督最後の作品と
京都大学では今後5年間で100人規模の外国人教員を雇い、全学共通科目の半数以上を英語で開講するという計画が進んでいる。一方、政府では教育再生実行会議の提言による「スーパーグローバル大学」事業が文科省の来年度概算要求に盛り込まれた。これから全国の大学に、京大のような動きが広がっていくことが予想される。 「英語で授業」というと、高校において英語の授業を英語で行うということについては議論がよく見られる。ところが、大学における「英語で授業」については、ほとんど議論されていないのではないか。このままでは、何も顧みられずに「英語で授業」が増えていってしまうのではないかと懸念する。 「外国人教員」を雇い「英語で授業」を行うことは、私たちに何をもたらすのか。背後に控える問題を探りたい。そこで今回、英語の技能的側面だけでなく、研究・経済・貧困・国際性と英語の関係など、英語がもつ様々な側面について広く論じてい
11月26日、附属図書館ライブラリーホールにて「知的書評合戦 ビブリオバトル」が開かれた。ビブリオバトルとは、数人がお気に入り本を持ち寄って紹介し、一番読みたくなった本を投票によって決める、というもの。この企画は附属図書館が開く一連の企画「アカデミックに経済を読む:複眼的でグローバルな視点をどう獲得するか」の一環。 発表者は学生や図書館職員などで、会場には20人ほどの聴衆が集まった。プレゼンで発表されたのは、黒木亮著『排出権商人』、永田千奈ら共著『未来を変える80人』、小島寛之著『容疑者ケインズ』などテーマ通り経済関係。『経済からの脱出』を紹介した学生は、自身が経済に対し苦手なイメージを持っていたことを打ち明け、貝貨や臓器移植など経済人類学に関連する本書の魅力を訴えた。5分間の本の紹介と2分間の質疑応答が設けられ、時たま時間を超えることも。ビブリオバトルは輪読とは異なり、いかに書籍の魅力を
就活――私たちはつい当たり前のことのように思ってしまう。一方で就活が原因で自殺する学生がいる。これも当たり前だろうか。当たり前でいいのだろうか。少し立ち止まって考えてみたい。同じ就活に対しても三者三様の接し方があるのだと気づいたとき、そして就活がひとつの選択肢に過ぎないと気づいたとき、私たちは就活のしがらみから逃れる術を見つけられるのかもしれない。本講演会がその一助になるだろう。(編集部) 日時:2013年7月3日(水) 場所:同志社大学 良心館102 主催:同志社大学ジャバスタ 講演者: 渡邊 太(大阪国際大学講師、コモンズ大学主宰) 實重 隆宏(同志社大学法学部、就活経験者) 匿名 就活脱落者(同志社大学生) 古屋 寛生(同志社大学卒業生、良心的就活拒否者) (司会)本日は暑い中「桐島、就活やめるってよ」にお集まりいただき、ありがとうございます。まずゲストスピーカーの渡邊太さんにお話い
とあるブログ(http://d.hatena.ne.jp/lunakko/20070701/1183075977#c1183613602)にこう書かれている。 ・現代史のプロ、京都大学教授(現代史)が語るビルマの歴史 「いいえ、ちがいます。日本軍はビルマを防衛しようとするイギリス・インド軍と戦ったのです。あと、当時のビルマ自治政府も日本と交戦関係にあるとみてよいでしょう。そうでなきゃ、戦後ビルマが戦勝国として日本に対して賠償を要求できないでしょう。」 (http://ianhu.g.hatena.ne.jp/bbs/11/141より一部抜粋) ・数学の常識に挑戦する京都大学教授 「M=2,6/9Mとなり、9=2,6 となります。」 (http://ianhu.g.hatena.ne.jp/bbs/14/91より一部抜粋) ・教授のすばらしい英語力 「私にとって答えにくい質問ですけど、おっし
今年3月に明らかとなった「学域・学系」構想(当初は「ファカルティ」という呼称が使われていた)について、京大新聞では3月16日号で初めて報道した後、7月16日号で続報を取り上げ、最近の9月16日号では「学域・学系」構想に対して部局側から提示された3つの対案、及びそれを受けた本部側の骨子案を掲載した。 今号は9月16日号の続きとして、「学域・学系」構想を、松本総長・江崎理事・村中副学長から教職員に向けられた2通のメールに即して読み解くことを試みる。 また第2面では資料編として、8月7日及び10月10日の総長メールを掲載するとともに、大学の機能強化に関わる、近年の国や大学等の動きを年表で示している。(朴) >第一編はこちら< はじめに、本部側の考えを大まかに把握するため、8月7日の総長メールを簡単に要約すると、 1(1)お金がありません。お金をもらうために改革(教育研究組織の再編)が必要です。(
ソウルでの取材から早くも2カ月近くが経過した。このかんの歴史認識そして日本国憲法をめぐる激動は取材時には予想できなかったものだった。いや遅かれ早かれ時間の問題だったのかもしれない。前編でクォン氏が危惧していた「現実路線(歴史認識で日本が一定『反省謝罪』することで韓国など周辺国と『和解』するかわりに、2013年現在の『国益』を追求できる条件、自衛隊の国防軍化、集団的自衛権解禁を達成する)」は、「右側の暴走」というかたちで当面は実現不可能だろう。 9条を視野に入れた憲法改定が参院選の争点として本格的に浮上する一方で、アジア・太平洋戦争の「侵略性」に疑問が表明されたり(安倍晋三総理大臣)、「慰安婦」の存在を否定するのではなくその「必要性」が説かれたり(橋下徹大阪市長)といった歴史認識をめぐる従来以上に「右」に踏み込んだ発言が公人から連発され、韓国中国のみならず米国からも懸念が示されるなど、前編掲
一昔前に比べ、同性愛への関心は少しずつ高まっているのかもしれない。ボーイズ・ラブを扱う書店は珍しくなく、テレビや雑誌では特集も組まれている。「日本も、大昔は同性愛が盛んだった」ということを耳にした人は多いだろう。 だが、「あなたの周りに同性愛者はいるか」と聞かれると、途端に歯切れが悪くなる人が多いのも確かだ。異性愛でないものは過去や虚構の中に閉ざされ、今・ここのテーマとしてはなかなか語られない。こうした在り方に疑問を呈しているのが、ジェンダー・セクシュアリティ研究者、前川直哉氏である。高校でジェンダーをテーマとした先進的な取り組みも展開している氏に、日本における「男の絆」と、それにが周縁化してきた多様な性について、お話をうかがった。(薮・湘) まえかわ・なおや(灘中学校・高等学校教諭 ジェンダー・セクシュアリティ研究者) 1977年兵庫県生まれ。東京大学を卒業後、一般企業勤務を経て2005
◆ 京都との出会い ◆ 生まれたときは普通に視力があったのですね。ただ1歳半で病気になって、それから弱視になりました。小学校は一般の学校で、最初は教室の一番前に座るなどしていたのが、だんだん視力が悪くなってきて、先生からは点字を勉強した方が良い、と言われていたのだけれども、周りの人と違う文字に抵抗があって、ノートもマジックで大きく書くとか騙し騙しやっていたのですが、ついに見えない状態になって、中学校からは盲学校に通いました。 単純に比べると、墨字(目で見る文字)はひらがな、カタカナ、漢字の3種類あるわけで、1種類しかない、しかも6つの点の組み合わせである点字よりよっぽど複雑です。だから客観的にどちらが難しいかといえば墨字だと思います。ただ触覚はあまり使わない器官ですから、大人になってから、30代、40代で中途失明された方などは苦労されるようですね。僕は失明したのが13歳でしたが、初めはやは
福島原子力発電所の事故以来、御用学者という言葉が氾濫している。もともとは、御用学者は江戸時代に幕府に雇われて歴史などの研究をしていた人を指していた。私が子どもの頃のチャンバラ映画では、十手を持った役人が「御用だ、御用だ、お上の御用だ」と走り回っていた。いまでも京都の町には、「宮内庁御用達」という店がたくさんある。要はお上の下僕である。一方、学者という言葉には、迎合せず真理を探究するというニュアンスがある。この御用と学者という正反対のニュアンスをもつ2語を結合させたところが絶妙の皮肉で面白い。 1960年に水俣病の有機水銀原因説をはぐらかすために、日本化学工業協会が日本医学会会長を委員長として多くの東大教授などを集めて水俣病研究懇談会を組織した。これによって水俣病の原因があいまいにされたために、単に加害企業の責任逃れだけではなく、水銀の放出が続き被害は拡大したのである。これが御用学者という言
全学共通教育科目が来年度から抜本的に再編されることが、松本紘総長から教職員あてのメールで9月20日、明らかになった。また、教養教育の企画と実施責任を一元的に担う新組織として国際高等教育院(仮称)を設置する検討も同時に進んでいることも判明し、このままいけば「パンキョー」は大きくその姿を変えることになる。そこで今回は、再編案の内容を明らかにし、その背景を探りたい。(編集部) この間公開された資料等から明らかになっている、来年度から提供予定の新たな科目群の概要は、以下の通り。現在、全学共通科目はA群(人文・社会科学系科目)、B群(自然科学系科目)、C群(外国語科目群)、D群(保健体育科目群)及びEX群(大学コンソーシアム京都単位互換科目)の5つに区分されている。これを来年度から「人文・社会科学系科目群」、「自然・応用科学系科目群」、「外国語科目群」、「現代社会適応科目群」、「拡大科目群」の5群に
突然だが1995年3月20日という日付に見覚え、聞き覚えはないだろうか。 現在ハタチの人までなら当時の騒然とした雰囲気をかろうじて記憶しているかもしれない。そう、1995年3月20日はオウム真理教による地下鉄サリン事件が発生した日である。 数多くの人間の命が奪われたこの惨劇の日に、都内で二人の子供が生まれた。 『輪るピングドラム』の主人公、冠馬と晶馬である。 Ⅰ 「95年問題」というモチーフ ~きっと何者にもなれない日本人に告げる~ 幼い頃に「運命の果実」を分け合った三人の子供たち、冠馬(かんば)、晶馬(しょうま)、陽毬(ひまり)は「両親」の剣山、千江美と共に東京都杉並区の荻窪で慎ましく暮らしていた。 だが、ある日剣山と千江美は警察に指名手配され、子供たちのもとから姿を消す。実は二人は秘密組織「企鵝の会」の幹部であり、1995年に東京で起こった地下鉄爆破事件の首謀者だったのだ。多くの人を惨
今回は吉田南キャンパスにおける主要な課外活動スペースだった旧A号館(現吉田南総合館)の動向を取り上げる。ただし旧A号館は「自主管理スペース」ではなかった。地下こそ学生が占有していたが地上階は昼間授業に用いられる教室を放課後は学生らが利用するという形態を取っており、しかもこの課外利用をめぐる公式のルールや自治団体といったものは存在しないある意味完全に「自由」な空間だったからである。そしてそのような場だったからこそ、場を守ることの難しさもあったといえる。 2010年4月16日号掲載の第3回から間隔があいてしまったことをお詫び申し上げます。 2001年まで いま吉田南総合北館(共北館)がある場所には、総合人間学部(旧教養部)A号館北棟という三階建ての薄汚れた建物がそびえていた。もともと1936年に旧制第三高校の校舎として建てられたのだが老朽化が進み「なかは薄暗く、いくら掃除されていても、いかにも
A棟交渉も継続へ 現寮補修の検討開始 【速報】 京都大学が4月10日の部局長会議で吉田寮A棟の建設とこれに伴う吉田寮食堂の取り壊しとこの件に関する吉田寮自治会との交渉を打ち切りを決定していたことが19日明らかになるも、23日に文学部新館第一・第二講義室で開かれた説明会で批判が殺到し、その場で赤松明彦・学生担当理事は食堂取り壊し決定の撤回と交渉継続を確約した。 赤松副学長が4月19日付けで「旧食堂の取り扱いと吉田寮新棟の建設について」という文章を発表し、10日付け部局長会議の決定を寮自治会側に伝えたことで事態が発覚した。 同文書で副学長は「食堂の取り扱いを決断しない限り、いつまでたっても吉田寮の老朽化対策を具体的に進めることができないままとなり、その結果として取り返しのつかない事態をむかえるようなことは何としても避けなければならない」さらに「吉田寮新棟の建設は十全な形では困難」として、吉田寮
京都大学新聞社の新歓企画として講演会を実施致します。 社会人・学生など、どなたでもご来場いただけます。 「マスメディアとプライバシー ~炎上しない大学生活~」 講師:上杉隆氏 上杉氏の過去の講演会録はこちら 11月祭講演会録 「記者になりますか?それともジャーナリストになりますか?」(2008.12.01) 日時:4月20日18:30~20:00(受付開始 18:00頃) 場所:京都大学法経本館第四教室(定員に達し次第入場を終了) 参加費:500円(大学1回生以下無料) 予約不要 お問い合わせ:kup@ops.dti.ne.jp
骨組みだけになった原子炉建屋を臨時ネット配信していたNHKニュースで観た瞬間「とんでもない事が起こってしまった…」と絶句したことが未だに記憶に焼き付いている。東日本大震災と並ぶ昨年の重大事だった福島第一原子力発電所の事故から早くも11ヶ月が経過した。わたし自身正直に告白すると事故の発生まで原発の問題には無関心で、小出氏の存在を知ったのも事故後である。付け焼き刃の知識ではあるが、原発をめぐる諸問題について先駆者の考えを聞くべく熊取の研究室を訪ねてみた(インタビューは昨年12月27日に実施)。聞き手:(魚) こいで・ひろあき 東京都出身。1974年、東北大学大学院工学研究科修士課程(原子核工学)修了。現在、京都大学原子炉実験所(大阪府泉南郡熊取町)助教。 早くから原子力利用の危険性を訴え続けており、今中哲二・同実験所助教らとともに、「熊取六人衆」と称される。過去、伊方原発(愛媛県)訴訟住民側参
京大は4月1日、大学ブランド向上策の一環として「総長カレイ」の商品化を目指していると発表した。尾池和夫前総長時代の「総長カレー」に続く京大の名物となりうるかどうか、注目される。 商品化の構想が浮上したのは2010年秋。煮つけ、刺身、焼き物といった、カレイの食材としての幅広い可能性に注目した水産学部の坂本義太夫教授が「より肉厚で多様な調理に耐えうるグローバルな食材」を目指し、およそ1年がかりでカレイの品種改良を重ねてきた。「総長カレイ」はヒラメのような歯ごたえが特徴で、カルパッチョやスウィーツなど、今までカレイがあまり使われることのなかったメニューにも適している。木公本紘総長と「総長カレイ」がどんな関係にあるのかという京都大学新聞社の質問に対し、坂本教授は「ノーコメントで」と明確な回答を避けた。 京大ブランドに関しては、2010年12月に「学寮型大学イモ」の商品化に向け、学内外の専門家を構成
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『京都大学新聞社/Kyoto University Press |』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く