シーラカンスは、かつて絶滅したと考えられていた古代魚だが、20世紀に現生種が発見され「生きた化石」として知られている。 今回、ブラジルとアメリカの研究チームが現生種アフリカシーラカンスの頭部を詳細に解剖した結果、70年以上信じられてきた進化の定説の多くが誤りだったことが判明した。 最新の解剖学的分析では、脊椎動物の頭の筋肉の進化に関する従来の説明のうち、正しかったのはたったの13%だけであることが明らかになっている。 この発見は、シーラカンスだけでなく、私たち哺乳類を含む脊椎動物全体の頭部進化の理解に影響を与える可能性があるという。 生きた化石シーラカンス シーラカンス目は古代の海で繁栄したが、白亜紀末(約6600万年前)までに絶滅したと考えられ、長らく化石でしか知られていなかった。 その常識が覆されたのは1938年だ。南アフリカ沖でラティメリア・カルムナエ(Latimeria chalu