映画『聲の形』感想 - 沼の見える街

山田尚子監督のアニメ映画『聲の形』の感想です。ネット上では賛否が激烈に分かれているようですが、結論から言うと私はこの映画、今年（どころかここ数年の日本映画）屈指の完成度を誇る、とてつもない傑作だと感じました。語れる範囲でその魅力を語っていきたいと思います。 原作は大今良時の漫画『聲の形』（全７巻）です。kindleでタダだったので１巻だけは読んでいたんですが「面白いけどなんか陰湿でヒデェ話だなぁ」くらいに思って続きは買っていませんでした。なので京アニが映画化すると聞いて期待は高まりつつも、今回の映画を観るに当たっていっそ事前におさらいはせず（ほぼ）まっさらな状態で観ようと丸腰で挑みました。（結果的にこの判断は正解でした。原作未読の方はまず映画に行っちゃうことをオススメします。いま行こう。すぐ行こう。）ちなみに公開直後なのでネタバレは控えめにしておきます…が、どうしても若干のバレはあるのでご

[head]

"「被害者ならこう思うにちがいない」「障害者ならこうあるべきだ」という枠に押し込め、それこそ彼女の「声」を奪ってしまう危険性もあるのではないか"

[aomeyuki]

小学校パートが特に秀逸なのは、子供達の関係性は単純な加害・被害にみえない演出が徹底されている点。客観的（観客側）に観るとイジメという事象なのに、キャラの内面にはそれだけでは言い尽くせない何かが見える。

[Yoshitada]

賛否があるのは、この作品が観る者の心の奥のもっともデリケートな部分にまで刺さる鋭さと深度を持っているからでもある。そういう作品はそうそうないので、観ておいた方がいい。つらくても、苦しくても。

[mahal]

ある意味、超平和バスターズ的な旧友コミュニティの再生というスジだけど、それが「いじめ加害者集団」である苦さは確かにあり。しかし、その中で「許されてない」存在も残った辺りは、バランス感覚だったのかな。

[Dersu]

「素晴らしき山田」

[ktasaka]

普通の物語なら制裁受けるキャラも制裁を受けていない（し救済もされてない）リアリティが重いなあと感じました。

[sora-papa]

読み応えありまくり。そして、本質をついている。映画へのいくつかの批判に対する一つの誠実な回答。

[navagraha]

『これらの「普通の人々」が持つボンヤリした残酷さや邪悪さは、いくつかの会話などで鋭く切り取られていました』

[zg90]

コメント欄＞「ですが、その後将也は手話を覚え、西宮に会いに行きます。そして西宮と手話で会話をします。これは「相手のコミュニケーションの側に立つ」という行為であり、極めて人間的な行動です。」

[uporeke]

ところどころ意見の異なる点がありますが、とても熱意のある文章で、今更見たわたしの気持ちがすぅっと落ち着きました。

[shinchu]

"硝子という固有の人格をもった存在を「被害者ならこう思うにちがいない」「障害者ならこうあるべきだ」という枠に押し込め、それこそ彼女の「声」を奪ってしまう危険性もあるのではないかと感じます。"

[koinobori]

けいおん！で、誰も悪い人のいない世界だと揶揄されていたけど、ある意味これがなお健在である山田ワールドだと思った。舞台挨拶も見たけれど、山田のキャラへの愛がとても強いことが、それに繋がっているのだろう。

[imaginaration]

ステキな感想。山田脚は本当にすばらしいよね！！映像美と音の浮遊感・透明感、そして心を揺さぶるストーリーに自然と涙おぼしまくった・・！

[REV]

「「いじめの被害者（それも障害者）がいじめの犯人を好きになるなんて絶対ありえない」」　「酷いよ祐一くん」的な

[Lhankor_Mhy]

早く観たい。この感想の感じだと石田が入院するくだりはカットされてるな。

[C_L]

実際の大垣市にみずぽ銀行あるかどうかが気になる

[kast]

“原作ではたっぷりと言葉を尽くして語られていた部分が、映像的な形で実に鮮やかに提示されていました。”映画にするならこうありたいよな。

[yukimegri]

大垣とかaikoちゃんとか気になる要素がいっぱい。やっぱり見てみようかな。