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レイングッズ
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その黒曜石の碑(ひ)は角が取れ、ところどころ剥(は)がれ落ち、刻まれた文字もまたかなり風化していたが、それでも肝心な部分は辛うじて読み取ることができた。 一九四三年九月二十九日、匪賊葉尊麟は此の地にて無辜の民五十六名を惨殺せり。内訳は男三十一人、女二十五人。もっとも被害甚大だったのは沙河庄で――(数行にわたって判読不能)――うち十八人が殺され、村長王克強一家は皆殺しの憂き目を見た。以後本件は沙河庄惨案と呼ばれるに至る。
大地を震わす和太鼓の律動に、甲高く鋭い笛の音が重なり響いていた。熱海湾に面した沿道は白昼の激しい陽射しの名残りを夜気で溶かし、浴衣姿の男女や家族連れの草履に踏ませながら賑わっている。沿道の脇にある小さな空間に、裏返しにされた黄色いビールケースがいくつか並べられ、その上にベニヤ板を数枚重ねただけの簡易な舞台の上で、僕達は花火大会の会場を目指し歩いて行く人達に向けて漫才を披露していた。 中央のスタンドマイクは、漫才専用のものではなく、横からの音はほとんど拾わないため、僕と相方の山下は互いにマイクを頬張るかのように顔を近づけ唾を飛ばし合っていたが、肝心な客は立ちどまることなく花火の観覧場所へと流れて行った。人々の無数の微笑みは僕達に向けられたものではない。祭りのお囃子が常軌を逸するほど激しくて、僕達の声を正確に聞き取れるのは、おそらくマイクを中心に半径一メートルくらいだろうから、僕達は最低でも三
新進作家の最も優秀な純文学短編作品に贈られる、 「芥川龍之介賞」。 そして、最も優秀な大衆文芸作品に贈られる、 「直木三十五賞」。 日本で最も有名な文学賞である両賞の、 なんと今回も、候補作の出版元の協力によって、 芥川賞・直木賞全候補作品冒頭部分の ブロマガでの無料配信が実現しました。 【第153回 芥川賞 候補作】 内村薫風「MとΣ」(新潮3月号) 島本理生「夏の裁断」(文學界6月号) 高橋弘希「朝顔の日」(新潮6月号月号) 滝口悠生「ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス」(新潮5月号) 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」(文學界3月号) 又吉直樹「火花」(文學界2月号) 【第153回 直木賞 候補作】 門井慶喜「東京帝大叡古教授」(小学館) 澤田瞳子「若沖」(文藝春秋) 西川美和「永い言い訳」(文藝春秋) 馳星周「アンタッチャブル」(毎日新聞出版社) 東山彰良「流」(講談社) 柚
第162回芥川龍之介賞・直木三十五賞、 受賞者記者会見を生放送! 選考結果発表の瞬間も生中継! 新進作家の最も優秀な純文学短編作品に贈られる、 「芥川龍之介賞」 そして、最も優秀な大衆文芸作品に贈られる、 「直木三十五賞」 。 日本文学振興会が主催...
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