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つばさ 第二部 - 第九章 第八節
方々から、危険なまでの熱気に満ちた声が上がる。 貧しい身なりをしながらも目を爛々と輝かせた者たちが... 方々から、危険なまでの熱気に満ちた声が上がる。 貧しい身なりをしながらも目を爛々と輝かせた者たちが拳を振り上げ、足を踏み鳴らす。 ふだんは静かすぎるほどに静かなはずの村を、早朝とは思えない空気が覆っていた。 「立ち上がれ、みんな! 今こそ〝奴ら〟に報復するんだ!」 その声に呼応し、怒りと憎しみに満ちた攻撃的な気配が広がっていく。 その様子が村全体へと浸透していくのを上空から確認し、ヌアドはひとりほくそ笑んでいた。 ――これでいい。 ここまでは予定どおり、狙いどおりだった。元から現状に不満を持っていた者たちは、ちょっとしたきっかけで爆発し、その炎を野火のごとく広げていく。 あらかじめ準備をさせておいた男に煽らせたのはよかった。予想よりも早く人が集まり、過剰なまでの熱を伝染させていく。 だが意に反し、それを押し止める声があった。 「待ちなさい」 声の主は誰あろう、ここ、ハレの村の長老であった。
2017/10/27 リンク