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衆院選
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2015.03.27 もっと現場を歩こう テーマ:楽天写真館(231043) カテゴリ:ファッション iPhoneのアプリ「ヘルスケア」、毎日自分がどれくらい歩いたのかが表示されます。健康のためには歩かねばなりません、できれば毎日1万歩ほど歩ければと思ってはいるものの、いまのオフィス仕事では1万歩はとても達成できる数字ではありません。百貨店勤務の頃は普通に売場を回ると8千歩、これに近隣ストアの視察が加わると1万歩以上。アメリカ小売店視察に出かけると、郊外ショッピングセンターを歩き回るので万歩計は2万歩になったものです。 現在、会議や取材がかなり多く、歩き回ることが少ないので5千歩ですら到達しません。これじゃ全く不健康、だから週末はなるべくお店回りをして歩くよう心がけています。それでもせいぜい8千歩くらいでしょうか、褒められた数字ではありません。 ニューヨークのバイヤー講座で売場の歩き方
2014.12.06 発足1年が経過 テーマ:楽天写真館(216225) カテゴリ:ファッション 現在の職場「クールジャパン機構」(株式会社海外需要開拓支援機構)が正式に発足して丸一年が経過しました。弊社の存在意義、役割や自分の考えるクールジャパン戦略を世間に広めようと、講演の類いやインタビューの依頼はほとんどすべてお断りせずに受け、ほぼ毎週全国各地で講演や講義をする忙しい1年でした。 既に投資案件として公式発表したものが6件、基本合意しているプロジェクトが2件あります。 コンテンツ系分野では、FACEBOOKで世界各国1600万の「いいね」を獲得しているTOKYO OTAKU MODEのネット通販事業拡充事業、日本の正規版アニメをネット配信する事業(バンダイナムコとアニメ制作会社などが合同で立ち上げるアニメコンソーシアムジャパン)、吉本興業と複数企業が合同で行うアジア4カ国でのイベン
2014.11.09 新著のご案内 カテゴリ:ファッション 故藤巻幸夫さんが主宰する最後の勉強会で講師をしたときに紹介された「ディスカバー21」編集者の石塚理恵子さんに勧められ、現在の仕事に関する新著を出すことになりました。 タイトル 「クールジャパン」とはなにか? 発売日は11月20日の予定です。 内容は、いまの仕事を引き受けた経緯、私の考えるクールジャパン戦略、セミナーなどで唱えて来た「地方発世界に」、「おまけしないニッポン」についてたっぷり説明しております。 この本に触発され、世界市場に打って出たいと考える地方の中小企業やクリエイター、職人さんがたくさん増えて私どもに問い合わせが殺到することを願っております。 皆様、ぜひamazonで予約してください。 mixiチェック Last updated 2014.11.09 18:29:32
2014.03.16 Vol.714 藤巻幸夫さんの訃報 カテゴリ:ファッション CFD議長だった頃、伊勢丹の婦人MD統括部長だった武藤信一さんに誘われ祖師谷大蔵の住宅街にある小さな割烹店で会食しました。同席したのは伊勢丹研究所ゼネラルディレクターの田邊慈子さんと元伊勢丹ニューヨーク事務所の杉本明子さん(当時は東京生活研究所ファッションディレクター)、その場で若手デザイナーを集積した売場を作れないかと提案しました。 2ヶ月後武藤さんから「やるよ」と電話がありました。場所は1階のど真ん中、「そんな良い場所で始めたらきっと坪効率悪いから長続きしない」と言ったら、「大丈夫。これまで売場ではなかった場所だから1年間前年対比は出ない」。こうして始まったのが「解放区」、担当バイヤーとして現われたのが藤巻幸夫さんでした。もう20年前のことです。 以来、藤巻さんとの親交が始まりました。彼が伊勢丹を退社
ゴールデンウイーク前、銀座の松屋通りに2つの新しいショップがオープンしました。1つは銀座7丁目からアップルストア裏に移転したランバンの直営店、もう1つは昭和通りを渡った角に出来たバッグのマザーハウスです。 今日の本題はマザーハウス創業者山口絵理子さんについて。 数年前、松屋の元気者から「太田さんに会いたがっている人がいます」と紹介されたのが山口さんとパートナー山崎大祐副社長でした。慶応義塾大学竹中平蔵ゼミで学び、世界最貧国と言われたバングラデシュでバッグメーカーを起業した怖いもの知らずの女性と、大手金融ゴールドマン・サックスを退職してその事業の応援に駆け付けたゼミの先輩、2人ともいまどきの日本では「普通」とは言い難い若者でした。「真面目で志が高い」と紹介者には聞いていましたが、短時間ながら2人の熱意にはちょっと感動しました。 あの日、山口さんはバングラデシュ製の新作バッグとネパールで
2013.02.10 Vol.657 世界を目指せ テーマ:楽天写真館(99767) カテゴリ:ファッション いま現在(午前6時)マンハッタンは零下7℃、昨日降った雪は恐らくコチコチに凍っていることでしょう。2月のニューヨークらしい寒さです。 去年2月のコレクション、モンクレールは映画のロケでもよく使われるセントラルパーク屋外スケートリンクで発表、招待客は寒風の中ステージから遠く離れた場所から新作を着たスケーター100人以上を眺めました。演出は素晴らしいけれどコメ粒のように小さくて新作がどんなものなのかわかりませんでした。数シーズン前はグランドセントラル駅のコンコースで開催、利用客が普通に歩く中突然大勢のモデルが現われてプレゼンがスタート、モデル全員が並んだフィナーレは大拍手だったとか。モンクレールはいつもショー演出に凝っています。 今度はどんな仕掛けで見せてくれるんだろう、期待して会
日曜日、オヤジの命日より数日早い13回忌が実家でありました。私の生家はお寺の境内、檀家代表の本家はオヤジがテーラー開業するので当時の和尚から譲ってもらった土地にありました。本家はここから車で10分ほどの田園地帯、戦後の農地改革で没収されるまでお寺から本家までの土地をかなり持っていたと聞いています。商売するには無理な田舎なので、街に近いこの場所をお寺から分けてもらったようです。菩提寺はお隣さん、子供の頃からよく知っている若和尚がお経をあげてくれました。 儀式が済んだ後、若和尚は昨年の親鸞聖人生誕750年の様々な儀式のこと、「南無阿弥陀仏」を唱える意味や三蔵法師がインドから持ち帰った経典のことなどあれこれ話してくれました。若和尚の話の中に「おしょうしんげ」という言葉が頻繁に出てくるので、「それは何ですか?」、「南無(ナム)の意味は何ですか?」とあれこれ訊ねたら、古来インドの経典はサンスクリッ
2013.01.05 Vol.652 年初にあたって テーマ:楽天写真館(92828) カテゴリ:ファッション 新年明けましておめでとうございます。本年も当ブログとお付き合いくださいますようお願いいたします。 ファッション、流通業界で活躍する数千人の教え子たちに向けて始めたブログでしたが、いまでは教え子や元部下以外にも多くの業界関係者に読んでいただいています。「ブログ、読んでいますよ」と手書きされた年賀状,今年もいっぱい頂戴しました。ありがとうございます。 このブログは私個人の責任において不定期にアップしています。自分が売場で気がついたこと、体験したことを正直に書いているつもりです。過去、所属企業の売場を褒める場面も多々ありましたし、反省含めてネガティブな表現も中にはありましたが、自社を誇大PRしようとも陰でコソコソ批判しようとも思っていません。「自分の会社のことを褒め過ぎじゃないか」
2012.12.28 Vol.651 売場に学ぶ経営者 テーマ:楽天写真館(90940) カテゴリ:ファッション (米国シアトルのノードストローム本店婦人靴売場) 今日で年内営業終了の方、1年間ご苦労様でした。皆さんにとって2012年はどんな年だったでしょう。 今年も内外の売場を歩いてたくさんのことを学びました。一番印象に残っている売場はなんと言っても初めて訪れた米国シアトルのノードストローム本店。売場のあちらこちらで「顧客満足度ナンバーワン」を肌で感じることができました。整理整頓分類され売場、美しく陳列された商品、お客様を迎える販売員の笑顔、そして絶妙な間をキープしての接客、百貨店はこうあるべきという模範例でした。もっと早くここを見ておけば良かったと反省、できれば来年も行ってみたいです。 パリのボンマルシェ、創業160周年イベントには感動しました。創業時の古い写真展示、オシャレなシ
みなさん、メリークリスマス! 私、キリスト教徒ではありませんが、とにかくメリークリスマス。昨日のイヴも今日本番も、デパ地下食品フロアではチキンの脂っぽい香りが充満してます。西洋ではターキーが一般的、なぜに日本はチキンなのか不思議に思ってネット検索したら、「日本では入手の困難性からチキンに代用」とありました。なーんだ、すこぶる単純な理由でした。クリスマスのチキン、土用の丑の日にうなぎを食べるみたいなもんでしょうか。チキンの香りを嗅ぎ過ぎ、しばらくの間焼き鳥屋さんに足が向きそうにありません。 先日テレビニュースでパリのプランタン、ギャラリー・ラファイエット両百貨店のクリスマスウインドーを取り上げていました。どちらも甲乙つけ難い素晴らしい装飾と仕掛けでしたが、ニューヨークでも五番街サックス・フィフスのウインドーには毎年見物客の長い行列が出来ます。お子さんも楽しめる仕掛けですから。日本は行列がで
先月、和歌山の島精機創業50周年記念イベントにお邪魔したとき、日本ニット工業組合連合会重鎮の樋口修一さんの顔が見えないので中島健一理事長に近況を訊ねたら、樋口さんは大病で手術なさったので出張自粛と伺いました。 その樋口さんから数日前にiPhoneの留守電に伝言、「こちら樋口です。お電話いただいたのでコールバックしました」、と。業界関係者にiPhoneの電話番号はお知らせしておりませんから不思議に思いました。でも発信履歴を調べたら、なんとこちらが先に電話をかけていました。ズボンのポケットの中でどういうはずみか勝手に携帯が作動、樋口さんの登録番号にかけていたようです。iPhone、こういうことってよくありますよね。 そこで、お知らせしている別の携帯電話からメールでお詫びとお見舞いのメッセージを入れました。ちょうどベストニットセレクション展の直前でした。同ニット展は樋口さんが全国の技術のある
数日前、ある百貨店の幹部と、その先輩で現在外資ジャパン社長と意見交換する場がありました。今年行われた百貨店各店の大型改装の話、外資ブランドと各百貨店との取り組みにおける新たな動き、マーチャンダイジングの基本をどう後輩たちに伝えていくかなど話は盛りだくさん、とても刺激的でフレンドリーな会食でした。刺激的会食なら何回あっても構わない、こういう会食ができる相手がいることに感謝です。 ここでも話題にのぼったのが売場における定数定量管理。これを重視する人が百貨店にも外資ブランドにも少ないよね、と。売場の数量管理は小売業の基本中の基本、お取引先の販売員にその意識がないなら百貨店の売場責任者は丁寧に説明して理解してもらい、お客様に見易い、そして買い物し易い環境を整えねばなりません。しかし、その基本を教育されている人材が少ないのか、それとも教わったものの守る意識が低いのか、あるいはお取引先任せの不動産業
商業施設はどこもクリスマス商戦最盛期、館内はどこもキンキラ装飾です。毎年この時期になると思うのですが、日本にはそんなにたくさんクリスチャンはいないのに、どうしてクリスマスもバレンタインも西洋並みに大々的にプロモーションされるのでしょうねえ。新年を迎える準備よりもクリスマスギフトを揃える人の数の方が近年は圧倒的に多く、私もそうですが仏教の恒例行事にはほとんど無関心、日本人の大半は仏教徒なのにお釈迦様や宗派開祖の誕生日を知らない人がいっぱいですからねえ、おかしな国です。 と、ここまで書いてきてはたと思い出しました。海外の友人知人へのクリスマスカード、まだ買っていません。今週ご近所の伊東屋に行ってカードを買わねば。世界のファッション業界はユダヤ人社会ですから、表紙はクリスマスっぽくなく、中の文言に「クリスマス」と書いていないカードを慎重に選ばねばなりません。日本でこれを探すの案外骨が折れます。
2012.11.27 Vol.646 コラボによるプラスα テーマ:楽天写真館(84843) カテゴリ:ファッション 前回のパリコレ、イッセイミヤケのコレクションが終わって会場を出る際、フランスのバレエ専門メーカーのレペット社ジャンマルク・ゴシェ社長とばったり会いました。最近ゴシェ社長はフランスの経済記者が優れたフランスの企業経営者に贈る優秀賞をもらったと聞きました。確かに、ロンドンやパリの百貨店でレペットのインショップはどんどん拡大整備、ヴァンドーム広場近くの本店はいつもお客様で賑わい、ブランドそのものの勢いを強く感じさせます。ホコリのかぶったブランドをここまで立派に再建したのですから、表彰されるのは当然かもしれません。 ゴシェ社長、実は面白い経歴の持ち主。長い間、彼は「戦場ジャーナリスト」でした。世界の紛争地帯に派遣され、銃弾をかいくぐって取材を続けていたとか。しかし、こんな危険な仕
お取引先販売スタッフ対象の松屋MDスクール、先週第2回目の講義は「マーケティング」でした。前回出した宿題「お客様情報をどう管理しているか」に関してこんな質問をしました。「新しくお買上のあった100人のうち、皆さんは何人のお客様から顧客カードを頂戴していますか」。受講者全員がアパレル関係ではありませんが、「20人程度はカードに記入していただいています」と答えが多かった。この数字、皆さんはどう思われますか。 私の見解は「ちょっと少ないなあ」、です。いや、ちょっとどころか、かなり少ないと言った方がいいかもしれませんね。ベビー用品などは明らかにギフト需要、お客様ご本人が着用なさらないとわかりきっている売場もあるでしょうが、それでも顧客カードに記入していただけるよう努力すべきです。例えば、お客様がお孫さんのために購入される場合、お孫さんの成長と共にまた新たな商品を購入してくださる可能性はあります。
バーニーズ・ニューヨークがディズニーとコラボしてクリスマス用の映像制作と聞いてさっそくホームページを開けてみました。アニメ登場人物は女優、著名なファッションジャーナリスト、デザイナー、モデルら、一般消費者の間でどこまで認知度があるのかはわかりませんが、センス良いし面白い試みです。まだご覧になってない方、ぜひチェックしてみてください。 http://www.barneys.com/on/demandware.store/Sites-BNY-Site/default/Page-Show?cid=disney-holiday-video-barneys アメリカの百貨店や大型専門店、11月と12月の売上が年間売上に占める割合は半端じゃありません。約2ヶ月のクリスマス商戦を成功させるため、伝統的にウインドーにも店内装飾にもカタログにも莫大な費用を投じますが、eコマースのシェアが年々高くなってき
2012.11.11 Vol.643 機械の進化にどう向き合うか テーマ:楽天写真館(80896) カテゴリ:ファッション 先週、和歌山市で行なわれた島精機製作所の創業50周年イベントに行って来ました。10年前の創業40周年にお邪魔した際ホールガーメント機FIRST(写真1枚目、完全無縫製型コンピュータ横編機)で制作した世界各国アパレルメーカーのニット商品が展示されていました。今回も10年前同様400点のニットが特設会場にズラリ。まずこれを拝見してからFIRST機など最新マシンが作業するシーンを視察しましたが、10年前にはなかったニットをプリントするインクジェット機(写真2枚目)にはびっくりしました。普通紙にプリントするかのように数秒で白無地プルオーバーがカラフルにプリント、また1つ凄いマシンを開発したんですね。 今夏、北陸の小松精練インクジェットプリント技術「モナリザ」を視察したとき、
2012.10.14 Vol.637 東京コレクション開幕 「楽天写真館(74619)」 [ ファッション ] (昨日のオープニング。JFWホームページより) パリコレ出張から戻って山積みになった書類や郵便物をやっと昨日整理、東京コレクションの招待状と会社のネットスケジュール管理表を睨みながら社内イベントの合間に行けそうなショーの招待状をバッグに入れ、無理なものは研究所のコーディネーターに渡しました。招待状を整理していたらJFWオープニングイベントが数時間後に始まるとわかり、慌てて渋谷ヒカリエに。 スケジュール表にショーの時間を打ち込みながら1つ気が付いたことが。JFWのオンスケジュール以外のショーがいくつもあり、ショーとショーの時間差がほとんどないので報道カメラマンが全部のショーを撮影できない。私たちバイヤー側はお取引があるなしで出かけるショーを選べますが、取材するジャーナリストやカ
2012.09.28 Vol.632 メゾンのDNA継承 「楽天写真館(71200)」 [ ファッション ] 今日はイッセイミヤケ4代目のデザイナー宮前義之による3シーズン目のコレクション、お昼を挟んでラフシモンズによるディオール初コレクションを見せてもらいました。既にジルサンダーで実績を上げ前評判の高かったラフシモンズと評価の定まっていない若手日本人、日本国内の売上が大きいジャパンブランドと世界市場で大きな店をたくさん構えるビッグメゾンと単純比較することはできません。しかし、ブランド継承という観点からはとても対照的なコレクション内容でした。 過去2回の宮前イッセイ、正直言って「腕が縮こまっているよな」でした。宮前くんにバトンタッチしてから、企画を前倒ししてプレシーズンコレクションをしっかり打ち出せるようになり、パリコレではシーズンテーマを濃縮させた「見せるもの」をステージに上げたら良い
来春予定しているギンザ・ファッションウイークとGINZA RUNWAYの準備のため、東レのご協力をいただいてバイヤー数名とお取引先アパレルメーカーと一緒に北陸産地回りをしてきました。今回は能登半島まで足を伸ばし、石川、福井の織物工場、経編ニット工場など数社を訪問、どのお取引先ブランドにどんな技術を使って商品開発してもらうか、ウインドーやVPスペースのマネキンをどう飾るか、RUNWAYでどんな見せ方するのか具体的にアイディアを固めることができました。 同行したMD担当のS課長は3度目の北陸視察、産地の特性を理解し、工場での質問もかなりマトを得ていました。今春尾州産地に同行した婦人服バイヤーのFくん、あまり目立たない製造中織物の織りキズにちゃんと気がついてました。モノづくりの現場に直接足を運ぶチャンスが少ない百貨店、でも工場見学の場数を踏むとチェックすべきポイントが自然と身に付くと改めて実感
27日付け繊研新聞の新人ビジネスマン向けページに私のコメントが掲載されました。松屋MDスクールを聴講してきた記者さんの質問、「改めて、マーチャンダイジングにとって最も大切なことは何でしょうか?」に対して、「何と言っても一番は誰に。顧客分類がブレたら全てが狂います」と答えました。MDの研修でいつも言うことですが、どういうお客様に販売するのか、これを間違ったらどんな大企業でも、どんな商品カテゴリーでも計画通りにビジネスはできません。まずはお客様の特定をする、ビジネスはここから始まります。「こんな素敵なものが出来たから、さあ、誰に売ろうか」じゃないんです。そのことを取材で言いたかった。 そして昨日の午後、元百貨店マンのある外資ブランド企業の方と商談した際、彼は掲載紙を広げながら「繊研、読みましたよ。おっしゃること同感です。付き合い長いけど、話ブレないねえ。そのノウハウをベンダーの販売員にも教え
Vol.613 銀座発信を増やしたい 「楽天写真館(55732)」 [ ファッション ] (今春3月ギンザ・ファッションウイーク時の三越銀座店内) いまから10年程前まで、銀座、有楽町地区には「七店会」という名の7百貨店の店長会(正式名称かどうかわかりません)がありました。当時銀座には松坂屋、三越、松屋、プランタンの4つ、有楽町には西武、阪急、そごうの3店と計7つあり、定期的に店長が集まって情報交換していたそうです。そごうの撤退で「七店会」は縮小、昨年有楽町西武はルミネになり、阪急はメンズに絞って専門大店に、来年には松坂屋が建て替え工事に入る予定なので瞬間的に(それともこの先ずっとか)銀座、有楽町地区で百貨店として営業するのは三越、プランタン、松屋の3つ。7店が10年ちょっとの間で3店、時代の流れでしょうか。 10数年前に日本百貨店協会首脳陣がニューヨーク視察の際、BERGDO
Vol.609 現場視察のチャンスを 「楽天写真館(51617)」 [ ファッション ] (尾州の丸編みニットと織物製造の現場) 7月4日付け繊研新聞2面に第2回「松屋MDスクール」修了式の記事掲載。2日前の銀座店開店時間前全体朝礼で受講者に修了証を手渡すところをWWDジャパンとともに取材していただきました。記事にもありましたが、次回は今秋11月スタートの予定、お取引先の営業担当からも希望があるので次回は営業さんも一緒に勉強してもらえるようにしたいと計画しています。 そして、今日から「松屋MDゼミ」がスタート。こちらは松屋の社員対象です。社員が相手なのでブランド名や企業名を出すときに「ここだけの話」と断る必要がありません、遠慮なく実名でバンバン悪い事例も話せます。IFIビジネススクールで指導していた頃からずっと、具体的な事例を出す場合ははっきりものを言うことにしています。でない
Vol.607 セール時期よりもプレが大事 「楽天写真館(50181)」 [ ファッション ] (OPAQUE銀座店) 昨日、お昼に銀座中央通りを歩いていたら松屋前のOPAQUE銀座店ウインドーにピンク色の大きなセール張り紙、「セールアイテムを3点以上のお買い上げでさらに10%OFF」とありました。これならパック率上がりますよね。うまいセールの方法だなあと思いました。春夏物セール時期の考え方が2つに分かれている今シーズン、多くのブランド店やセレクトショップはシークレットセールを開始していますが、6月中に大々的にセールをスタートとは驚きました。 ほかはどうなってるんだろうと思い、中央通りの1本裏のお店をのぞきました。LOURPHYLIもやはりセールでしたが、並びのELTTOB TEP ISSEY MIYAKEは秋物立ち上がり日、ウインドーは秋のディスプレイでした。6月中に春夏セー
数日前の繊研新聞に「アパレルメーカー、アウトレットモール出店攻勢」の記事。今日はアウトレットモールに出店することとブランド価値について私見を。 前職でも常々アウトレットモールに関して「麻薬のようなもの」と言って慎重に物件を決めてきました。アウトレットに出店すればある程度の売上は見込めます。どんどん商品を作り、売れ残ったらどんどんアウトレットに商品を回す、これもビジネスとして十分成立します。百貨店に悪い納品比率で商売するくらいなら、アウトレットで30%オフで商売した方が儲かります。30%未満でプロパー取引するよりもアウトレットの方が利益率高ければ、決して悪いビジネスのやり方とは言えません。製造してから売り切るまでの実売期間が短い晩夏物なんか、たくさん作ってプロパーで販売し、売れ残ったらアウトレットに回すという考えは間違いではないでしょう。 でも、私はこれには反対です。5月納品はプレシーズ
Vol.567 とにかくやるんだ! 「楽天写真館(10766)」 [ ファッション ] この写真、昨年9月にブログアップしたものです。パリの百貨店ギャラリーラファイエットが開催した大規模な青空ファッションショー、素人さんも含め700人のモデルが登場した一大イベントと在パリジャーナリストの村上新子さんがメールで送ってくれたものでした。この1枚の写真が我々のハートに火を着けました。「パリにできて東京にできないワケない。銀座で青空ショーをやってみよう」、すべてはここからスタートしました。 東京デザイナーズウイークの仮設会場で枝野経産大臣に「銀座の歩行者天国でファッションショーをやりたいので規制緩和に協力してください」と直訴したのを皮切りに関係機関への説得が始まったのが11月。松屋の販促課長Nくんらが、東京都、中央区、国交省、警視庁、地元警察、銀座商店連合会、消防署を回りました。最初の反
Vol.543 春の立ち上がり [ ファッション ] パリコレのランウェイを30年間撮影し続けてきたカメラマンの大石一男さん、過去の数十万点の写真をデジタル保存しています。いくらいい環境下で保存してもポジの劣化は免れません。変色しては価値半減しますから、意を決して数年前にすべてデジタル保存なさったそうです。 来春の「ギンザ・ファッションウイーク」でジャパン・デニムを取り上げるので、大石さんに無理言って過去30年間のパリコレからデニム作品だけを抜いて見せてもらいました。ゴルティエがブイブイ飛ばしていた80年代、多くのトップデザイナーのコレクションにはそれぞれに「華」がありました。写真見てて楽しいし、さすがデザイナーって迫力があります。最近はみんな小粒になったのか、ビジネス優先で冒険しなくなったのか、そんな迫力をランウェイで感じることは滅多にないし、スタンディングオベーションなんてま
Vol.540 ディレクションを考え直す [ ファッション ] 恐らくどの百貨店も2012年秋冬ファッションディレクションをまとめ、いまは社内説明会が行われる時期。年明け早々まず紳士服チームはヨーロッパへ買い付けとコレクション視察に、婦人服チームはプレシーズンコレクションの発注のため一斉に海外出張に。それまでにシーズンマーチャンダイジングの指針は共通認識すべきですから、わが社でもディレクションをまとめ、あとはプリントアウトする状態です。 かつて百貨店にはブラウス売場、コート売場、セーター売場、ワンピース売場など単品平場がありました。ここにはベンダーさんの商品もあればストアオリジナル商品もあり、後者のためには商品企画の指針となるファッションディレクションが絶対必要でした。が、最近は単品平場がほとんどなくなり、ブラウスなど専業メーカーの多くは消滅しています。だからファッションディレク
Vol.536 工場は家来じゃない [ ファッション ] 先週有楽町の国際フォーラムで開催された「ベスト・ニット・セレクション展」、ニット工場関係者からこんなことを聞きました。会場を訪れるアパレルメーカーが商品そのものの価値は認めても、工賃の話になると途端に商談が行き詰まる。せっかく工場にいい技術があっても、デザインなどで商品価値を高めることを考えず、まず先に価格を下げることだけを議論する。これではメードインジャパンは発展しない、と。愚痴のように聞こえるかもしれませんが。 今回のベストニット展はJETROが協力して韓国、中国のアパレルメーカー、小売店バイヤーを招聘したからでしょう、東洋人の視察者が以前よりもかなり多いと感じました。が、来日バイヤーが「わが社は直営店を1000店舗持っている」と言った瞬間、出展者のニット工場は「値段が合わなくて商売できないだろうなあ」。かえって少ない
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