はじめに 情報工学科出身なので、特異値分解は大学2,3年生の頃に履修しているのだが、就職して2年ほど統計・機械学習分野から離れていたため、今回の復習を備忘録として記録。参考書籍はこちら。 本稿では特異値分解の基礎および実際の画像を使った復元を実装してみる。 概要 そもそも特異値分解(Singular Value Decomposition;SVD)とはなんだっけ、というところから理解を始める。 ずばりその目的は、高次元データをシステマチックに低次元へ近似することにある。 実際のデータは特徴量が多く、高次元ベクトルのデータ分析が求められることが常であるため、特異値分解はデータサイエンス領域において非常に重要な役割を担い、さまざまな技術の基礎となっている;動的モード分解、主成分分析、固有直交分解など。 また、次元圧縮以外にも劣決定性/優決定性問題や擬似逆行列などにおいても強力な応用を持つ。 導