世界の航空会社､抜き差しならない切迫事情

新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった昨年末は､人々の間に明らかな高揚感があった。旅行関連のウェブ検索が増え､航空会社は運航再開への楽観を強めた。欧州最大の格安航空会社ライアンエアー･ホールディングスは､｢ジャブ＆ゴー（ワクチンを打って出かけよう）｣というキャンペーンまで始めた。 多くの航空会社はあと数カ月分の手元資金しかない 現実はそうではない。 まず､ワクチン被接種者が発症するリスクは低下するとしても､他人への感染を防ぐかどうかは明らかでない。感染力が強い変異株への効果も証明されておらず､オーストラリアや英国などは変異株の流行を受け､国境管理を緩和するどころかむしろ強化した。旅行需要を冷え込ませている自主隔離の義務付けに代わり､航空会社はデジタルヘルスパスポートの導入を呼び掛けているが､問題が多く､世界保健機関（WHO）の支持も得られていない。

[paravola]

（メモ）ワクチン被接種者が発症するリスクは低下するとしても､他人への感染を防ぐかどうかは明らかでない／航空会社はデジタルヘルスパスポートの導入を呼び掛けているが､問題が多く､WHOの支持も得られていない