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パナソニック新社長が「過去」を研究し続ける真意
「社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与する」 7月上旬、東洋経済などの取材に応じたパナ... 「社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与する」 7月上旬、東洋経済などの取材に応じたパナソニックの楠見雄規社長CEO(最高経営責任者)は、会社が目指す方向性を記者から問われるたびに同社の綱領にある一文を繰り返した。 4月1日にCEOとなった楠見氏は、6月24日の株主総会を経て代表取締役社長に就任。名実ともに、「楠見新体制」が本格始動した。 新体制に求められるのは、約24万人の社員を抱えながらも長期停滞から抜け出せない巨艦の成長回帰だ。楠見氏はその陣頭指揮を執るに当たり、パナソニックの源流と、過去の「松下時代」に学ぶ姿勢を鮮明にしている。 「失われたもの」を探った新社長 パナソニックの過去10年の業績を振り返ると、売上高は7~8兆円前後で推移。2011~2012年度に7000億円超におよぶ巨額の最終赤字を計上後、元凶となったプラズマテレビから撤退するなど収益力の回復に努めてきたが、