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「遺伝子検査でお悩みを解消! 福岡市子育て応援!」 これは、福岡市のふるさと納税紹介ホームページに掲載されている、ある返礼品の売り文句だ。 中身は子ども向け遺伝子検査キットで、寄付金額は5万5000円から全9種類。最も高い30万7000円の検査キットは「記憶力」「リスニング力」「愛情要求」「絶対音感」など、被検者の19の能力が鑑定できるという。 米国や欧州と異なり、日本では民間の遺伝子検査に関する規制がない。そのため、科学的根拠が不明な遺伝子検査キットが、野放し状態で利用されているのが実態だ。 学会は自粛するよう求めてきた 今の状況を懸念する専門家は多い。遺伝子医療に関連する学会は、子どもに対する不必要な遺伝子検査を自粛するよう求めてきた。2003年に関連10学会が共同で発表したガイドラインでは、子どもへの遺伝子検査に対し「検査結果により直ちに治療・予防措置が可能な場合や緊急を要する場合を
かつて若桜鉄道の公募社長を務め、その後は津エアポートラインや近江鉄道でも利用客拡大に手腕を発揮した山田和昭氏が4月から自身が代表を務める「日本鉄道マーケティング」で地域公共交通の支援に動き始めた。これまでも2016年10月22日付記事(鳥取「弱小鉄道」を救ったIT出身社長の手腕)、2019年2月2日付記事(若桜鉄道の社長はなぜ「船会社」に転職したか)で山田氏にインタビューしているが、あらためて地方鉄道が抱えている課題や、それをどう改善しようとしているかについて聞いた。 お互いを知らない鉄道と行政 ――赤字ローカル線の問題とは? 地域のまちづくりや経済活動と鉄道のサービスがマッチしておらず、それが地域の衰退や鉄道の存続問題につながっているように見えます。 ――意思疎通ができない? まず、鉄道と行政がお互いの事情を知らないことが挙げられます。鉄道は安全を守りながら、リアルタイムでお客様と向き合
2023年のインターネット広告費は電通の集計によると3兆3330億円で、広告市場としては最大だ。2010年代まで王様だったテレビ広告費は地上波だけでいうと1兆6095億円。インターネット広告費の半分を切ってしまった。 2025年春にサービス開始予定 地上波テレビ局の放送収入が2021年度以降、減少し続けている一方でTVerのCM売り上げは驚異的な成長を遂げている(キー局決算で見えた「TVerによる驚きの配信収入」)。ただし、テレビ局の危機脱却策は、TVerだけではない。CMの売り方を変えることでその価値が見直される可能性もある。それが日本テレビが開発中のアドリーチマックス(AdRM)プラットフォームだ。 日本テレビが2023年11月に発表したAdRMは、2025年春のサービス開始を予定している。発表からローンチまで1年以上かけることに、日本テレビの本気度がうかがえる。少しずつ他のキー局や広
2021年秋。建設現場への人材派遣を生業とするアーキ・ジャパン(東京都新宿区)に激震が走った。行政側から連絡があり、障害者雇用に取り組まないのであれば、障害者雇用促進法に基づいて企業名を公表すると通告されたのだ。 一定数以上の従業員を抱える事業主には、障害者の雇用が義務づけられている。雇用者に占める身体、知的、精神の各障害者の割合を定めたものが「法定雇用率」だ。2.3%(現在は2.5%)の基準をアーキ・ジャパンは満たしていなかった。 同社は2007年設立。2021年2月に国内投資ファンドJ-STARの傘下に入り、4月には東証プライム市場に上場する人材派遣のUTグループの出資も受けたばかりだった。経営が新体制へと移行し将来的にはIPO(新規株式公開)も視野に入れる中、企業イメージを傷つけるのは避けたい。 「突然のことで本当にびっくりした。問題があるとは知らなかった」。この年の7月、外部から就
池袋駅東口の景色が大きく変わろうとしている。 家電量販大手のヨドバシホールディングス(HD)は6月21日、池袋駅東口に化粧品や美容家電などを取り扱う新業態「Yodobloom(ヨドブルーム)」をオープンした。ここはもともと西武池袋本店(池袋西武)1階の免税カウンターがあった場所。西武池袋駅の改札前に位置し、まさに池袋の玄関口といえる。 2023年9月にセブン&アイHDは、大手百貨店のそごう・西武をアメリカの投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却した。フォートレスはヨドバシHDと組み、池袋西武へのヨドバシカメラ出店を進めている 。そごう・西武が所有していた池袋西武の土地は、約3000億円でヨドバシHDが取得した。 売り場、ショップ数とも半減 「完璧な百貨店の形態はやはり難しく、いろんなものを寄せ集めた売り場構成という印象が拭えない」。池袋西武のリニューアル案を見たそごう
日常的に電車やバスを使う人ならほとんどが持っているであろう「交通系ICカード」。2013年にJR東日本のSuica(スイカ)やJR西日本のICOCA(イコカ)など全国10種類の交通系ICカードの相互利用が始まり、1枚のカードで国内各地の交通機関に乗れるようになった。 その交通系ICカードの「縮小」ともいえる動きが話題となっている。熊本県内のバス・鉄道5社は5月下旬、2024年内にスイカなど全国交通系ICカードの取り扱いを終了し、代わりにクレジットカードのタッチ決済を導入すると発表した。広島県でも、県内の交通機関で使えるICカードが2025年春に姿を消し、一部の会社はQRコードを使った新システムを導入する。 一方で、新たに全国交通系ICカードを導入する地域もあり、交通系ICカードをめぐる動きは一様ではない。 「全国交通IC」離脱する熊本の事情 2024年内に全国交通系ICカードの取り扱いをや
彼らは、ジョー・バイデン大統領が2024年最初の討論会を有利に進めてくれること、最終的に年齢に対する懸念を払拭し、ドナルド・トランプ前大統領に比べて断固とした政治家としての印象を与えてくれることを期待して夜を迎えた。 悲壮な絶望とパニックに包まれた会場 しかし、木曜日の夜、カリフォルニア州サクラメントの組合会館に集まった約40人の民主党議員にとって、雰囲気が悲壮な絶望と軽いパニックの中間のようなものに陥るのに時間はかからなかった。 数分もしないうちに、カリフォルニア州の州都にいる熱烈な支持者でさえも沈黙し、視線を交わし、バイデンはその美点はさておき、トランプよりも力強さに欠け、疲れているようだと静かに認めた。終盤になると、若い参加者の何人かは討論会が終わる前に帰ってしまった。 「どちらにも自信が持てない」とダブリア・サンダース(25)は言った。「私を含め、多くの人々にとって非常に恐ろしい1
こなれた技術を後から搭載し、使い勝手を高めて普及を図るイメージのあるアップルだが、ことeSIMに関しては、Androidスマホメーカーよりも動きが早かった。 iPhoneは、2018年に発売したiPhone XSシリーズから同機能に対応しているほか、2021年に登場したiPhone 13シリーズでは、2回線ともeSIMで利用できる「デュアルeSIM」を採用している。 iPadも同様で、eSIMの前身ともいえるソフトウェアで書き換え可能な「Apple SIM」を搭載したのは、2014年のこと。eSIMに関しては、一昔前から取り組んでいる。 AndroidにもeSIM対応スマホが広がったほか、通信事業者のオンライン専用ブランド/料金プランが登場したことで、徐々にその存在感を高めているeSIMだが、まだまだマジョリティにはなり切れていない。物理的なカードを入れ替えるだけで済むSIMカードに比べる
5月13日、国際協力機構(JICA)は、インドネシア政府との間で「ジャカルタ首都圏都市高速鉄道(MRT)東西線事業フェーズ1(第一期)」向け円借款貸付契約(L/A)に調印した。 2019年に開業したジャカルタMRT南北線に続いて本邦技術活用条件(STEP)が適用され、土木工事のみならず、信号システムや車両に至るまで日本の技術が用いられることになる。当初予定されていた2024年8月の本体工事着工は厳しい情勢だが、2025年末から2026年初めに着工し、2031年開業を目指す。 南北線の成功を受けて、世界の開発ドナー(援助国・機関)がこの東西線プロジェクトに注目している。他国のドナーをいかにしてまとめてきたのか。そして、東西線が動き出した今、日本が進むべき次なる道筋は――。前編(2024年6月22日付記事「ジャカルタ鉄道新線『日本支援で建設』決定の裏側」)に続き、調印実現に向けてインドネシア政
国公立大学の学費値上げが問題になっています。筆者が先日の記事(安すぎる大学の学費により日本社会が失ったもの)で「国公立大学の学費を300万円に値上げするべき」と書いたところ、多くのメディアから取材や番組出演の依頼を受けました。 中でも興味深かったのが、東京大学の現役学生で値上げ反対運動をしているラッパーの法念さんとのABEMA「アベプラ」での討論でした(6月6日放映)。法念さんと筆者の主張は、それぞれ以下の通りです。 双方の主張が平行線をたどった理由 <法念さんの主張> ・ 大学という教育の場に、ビジネスの論理を持ち込むべきではない。 ・ 大学教育を受けるのは、世界的に認められた権利である。 ・ 大学のコストは国が負担し、授業料を無償にするべき。 <筆者の主張> ・ 大学の競争力=国家の競争力。財政基盤を強化し、競争力のある大学を作るべき。 ・ コスト増は受益者である学生(や親)が負担する
時代がどんどん変化していく。そんな中で職場の人間関係の悩みはますます広く、深くなっていると思う。多様化しすぎていて、専門家でも太刀打ちできないことが増えているのだ。 特に上司と部下との関係はデリケートだ。10歳も20歳も離れた部下ならば、悩みが深すぎて思考停止になるレベルであろう。 しかし決してあきらめないでもらいたい。何事も原理原則である。ビジネスコミュニケーションの基本さえ押さえれば、たいていの悩みは解消するものだ。 今回は上司と部下とのコミュニケーション、特に「報告・連絡・相談」の「報連相(ほうれんそう)」に焦点を当てて解説する。部下育成や組織内コミュニケーションで悩みを抱えている方は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。 「報連相」こそが最強のコミュニケーション 「報連相」と聞いて、「え? 今どき?」と驚いた人も多いだろう。 「報連相を徹底するだけで職場の人間関係が良好になるのなら、誰も
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