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政府の「少子化対策」はそのことごとくが的外れであると、当連載においても繰り返し述べてきたことですが、的外れな対策の繰り返しで、ついに2023年人口動態調査の概数値では、出生数が前年比▲5.6%の72万7277人まで低下、合計特殊出生率も1.20という戦後最低レベルにまで低下してきました。 先ごろ発表された2024年人口動態速報値(1~5月累計)でもその基調は変わらず、出生数は前年同期間比▲4.9%であり、仮にこのままの推移でいけば、2024年の年間出生数は69万人と70万人を割ることになるでしょう。 子育て支援の拡充で出生数は増えない 政府の少子化対策が効果をあげられないのは、それが子育て支援一辺倒であるからです。子育て支援は否定しませんが、それをどれだけ拡充させても出生数の増加には寄与しません。 一部では「今いる夫婦が3人目を産めば少子化は解決する」などという論を展開する者もいますが、そ
スイスの新聞「20Minuten」は5月、交通機関調査プラットフォームOpentransportdataの調査・分析結果として、2023年にドイツ方面から国境のバーゼルを経由してスイスへ乗り入れてくる列車のうち、定刻通り運行されていた列車はわずか36%で、48%は3分以上遅れていたと報じた。 同プラットフォームは2018年から列車の定時運行に関するデータを収集しているが、調査を開始した2018年は、まだ半数以上の列車が定時で運行されており、ドイツ鉄道の遅延状況は年々悪化の一途をたどっている。 スイス鉄道が「見捨てた」ドイツ ドイツの旅行情報サイトReisereporter.deが行った別の調査では、ドイツ鉄道の2022年における定時運行率は過去最低の65.6%にとどまり、スイスの92.5%と比較して30%近く下回った。過去10年の数値はいずれも70%以上を記録しており、60%台に落ち込んだ
一時期のガラガラな車内が幻だったかのように、再び混雑が当たり前となった都市部の通勤電車。鉄道の利用者数はコロナ禍前の水準には回復していないというものの、ラッシュ時の車内は以前とさほど変わらないレベルまで戻っているのでは……と感じる人もいるのではないだろうか。 国土交通省は8月2日、2023年度の都市鉄道の混雑率調査結果を公表した。3大都市圏主要路線の平均混雑率は、東京圏が2022年度比で13ポイント増の136%、名古屋圏が5ポイント増の123%、大阪圏が6ポイント増の115%に上昇した。 コロナ禍前の2019年度は東京圏が163%、名古屋圏が132%、大阪圏が126%。当時と比べれば混雑率は低い状態で推移しているものの、「通勤」が復活していることを裏付ける結果となった。 ワースト5の顔ぶれは? 混雑率は、ラッシュピーク時の1時間に最も混雑する区間を通る列車の輸送力(車両編成数×本数)と輸送
上川陽子外相は2024年8月2日の記者会見で、7月26日に行われた日中外相会談に関する中国側の発表は「内容が不正確だ」と同国に申し入れたことを明らかにした。問題となったのは台湾と半導体の対中規制に関する発表内容だ。 上川氏は7月、ラオスで中国の王毅・共産党政治局員兼外相と会談した。中国外交部はそこでの会談概要として上川氏が半導体の対中規制について「中国と建設的な意思疎通を保ち、適切に処理したい」と発言したとした。また台湾についても「『一つの中国』を堅持する立場はなんら変わらない」と上川氏が発言したと発表した。 中国は日本の立場を勝手に修正した 上川氏は会見で「中国側の発表は日本側の発言を正確に示すものではない」と不快感を示した。やはり重大視されるのは、対中政策の重要論点のひとつである台湾に対する日本政府の立場に関する発言について、中国側が勝手に修正した点だ。 外務省が公表した概要では半導体
タレントのフワちゃんによる、お笑い芸人のやす子さんに対するSNS投稿が物議を醸している。やす子さんの投稿を「死んでくださーい」と引用リポストしたフワちゃんは、即座に削除したものの、気づいたXユーザーが拡散し、謝罪することとなった。レギュラー番組も放送休止となり、今後の活動にも影響が出る可能性が考えられる。 ネットユーザーからは、不適切な投稿が行われた経緯として、「裏アカウントと誤って投稿したのではないか」との指摘が出ている。フワちゃん側は、投稿の過程について触れていないが、一般論として裏アカウントによる炎上は珍しくない。 それは芸能人のみならず、一般の社会人でも無関係ではない。ネットメディア編集者として、数々の炎上事案を見てきた筆者の知見をまじえて、「フワちゃん失言の抱える問題点」を考察したい。 元々のX投稿は、直後に削除されたが きっかけとなったのは、人気芸人・やす子さんが2024年8月
猫の社会的知性 これまでペットの研究といえばほとんどが犬に関するもので、猫の研究は非常に遅れていました。 猫はもともと野生の近縁種の子孫ということで、犬に比べると社会性や適応力が低いというレッテルを貼られてきましたが、最近では猫の社会的スキルが犬に匹敵することが次々と示されています。 研究者たちは長い間、猫は犬のようには飼い主と絆を結べない、人間の考えを共有することもできないと考えていました。しかし2017年以降、オレゴン州立大学の猫専門の動物行動科学博士クリスティン・ヴィターレによる画期的な報告が多くの主要メディアに紹介されました。 『ニューヨーク・タイムズ』紙は〝猫は人間が好きらしい!〞、『ワシントン・ポスト』紙は〝衝撃! エサやおもちゃより人間が好きな猫もいる〞、『ナショナルジオグラフィック』誌は〝あなたの猫はエサよりあなたを選ぶ?〞と書き立てました。 ヴィターレ博士自身も猫を4匹飼
2024年3月31日をもって根室本線富良野―新得間81.7kmが廃止された。根室本線はこの廃止により、滝川―富良野間54.6kmと新得―根室間307.5kmに分断され、北海道上川地方と十勝地方を結ぶ鉄道ネットワークが分断された。廃止区間のうち東鹿越―新得間については2016年の台風災害以降不通となりバス代行輸送が続いていたが、ついに復旧されることなく廃止となった。 北海道では「攻めの廃線」によるJR石勝線夕張支線新夕張―夕張間の廃止を含めて鈴木直道知事就任以降、4線区297.1kmが廃止となり、鉄道ネットワークの縮小、分断が進んでいる。 最終日の富良野―新得間 根室本線富良野―新得間の最終列車となったのは、東鹿越20時20分発滝川行の普通列車。キハ40形気動車4両編成には多くの立ち席客が出るほどの状況で、21時2分に富良野駅に到着。117年の歴史に幕を閉じることとなった。 お別れセレモニー
「エスカレーターでは歩かず立ち止まってください」――。 全国の鉄道事業者、空港・商業施設、一部の自治体などが、エスカレーターは歩かずに立ち止まることを利用者に呼びかけるキャンペーンを7月22日から8月31日まで実施している。 国内では多くの公共施設にあるエスカレーターでは、利用者は片側に立ち、もう一方の側が空いているという「片側空け」が定着している。空いた側では歩いたり、駆け上がったりする人が多い。主要駅における朝夕のラッシュ時は、エスカレーターの片側だけに乗るために並ぶ人の長い行列がホーム中央付近まで延びて、もう片側は空いているという不思議な光景が常態化している。 「歩かせない」鉄道会社やメーカーが対策 エスカレーター、エレベーターなど昇降機事業分野の業界団体である日本エレベーター協会によると、エスカレーター上の歩行はバランスを崩したりつまずいたりして、転倒するおそれがあるという。日立製
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