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第15回 死闘の果て 群青の海|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
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第15回 死闘の果て 群青の海|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
羽生善治王座 しなやかな指先でクルッと裏返され、盤上に音を鳴らした駒はキラキラと光を放っている。比... 羽生善治王座 しなやかな指先でクルッと裏返され、盤上に音を鳴らした駒はキラキラと光を放っている。比喩ではない。羽生が中村玉の鼻先を襲った△6七歩成は、駒の表面に彫られた「と」の文字が見えなくなるほど輝いている。 おそらく千日手(※同一局面が続いて勝負がつかなくなる状態。先手、後手を替えて初手から指し直す)になったとき、先後の反転に対応するために天井のカメラ位置を動かしたせいだろう。指し直し局まで30分しかない中での作業で微妙な角度のズレが生じ、駒の表面にライトが反射した・・・と一応の説明はつく。しかし、だとするならば盤上のいくつかの駒が同じように光ってもおかしくはないはずだ。ただ、眩しい光彩を放っているのは唯一、羽生が指した駒だけなのだ。なぜなのだろう。 私が抱いた疑問は、それから少し経って意識から遠ざかっていった。そんなことを考える余地などない激闘が盤上に展開され始めたからだ。 中村太地