サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
robonable.typepad.jp
転がりながら情報収集―。 防衛省先進技術推進センターが開発した「手投げ式偵察ロボット」(試作品はNEC製造)は建築物の死角やすき間に投げ入れた後、遠隔操作して音声と映像により状況の把握が行える。自衛隊にとって安全で効率的な情報収集は重要テーマだけに、同センターは「大都市テロなどを想定した将来のコンパクト装備の代表例」と自信を見せる。 直径が約110mmのソフトボールぐらいのサイズで、質量は約840g。4つの車輪とカメラ、マイクなどから構成される。高さ1.8mからの自然落下の衝撃にも耐えられる。収集した情報は1人ひとりのヘッドマウントディスプレイ(HMD)で共有することができる。 同センターは、ロボットのほかモデリングやシミュレーション技術などの先進技術を利用した各種装備システムの研究・計画立案を推進する機関。建物内部および周辺の偵察や爆発物の検知・除去などに利用できる携帯型ロボットのモジュ
ユカイ工学は、肉眼ではただ光っているだけなのに、米Apple社のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をかざすと、その画面に文字や絵が現れるデジタルサイネージ(電子看板)を開発した。iPhoneのカメラが部分ごとに画面をスキャンする時差を利用した。iPhone所有者限定の情報提供や、謎解きゲームなど新しいデジタルサイネージとしての活用を目指す。 名称は「アイフォーン・ゴースト・ディスプレイ」。アクリル板とLEDを組み合わせた。アクリル板は縦方向の短冊型に12等分されており、短冊1つずつに搭載したLEDをつけるとそれぞれが独立して光る。LEDなので消費電力が少ない。 デジタルカメラは画面を更新する際、縦方向に一部ずつスキャンしている。iPhoneの場合、画面全体を更新する時間は66msec。これを1/8ずつ8.3msecかけてスキャンしている。同社はこの特性を利用。アクリル板1枚ずつ
防衛省 技術研究本部 先進技術推進センターの佐藤文幸氏は、遠隔操作により様々な場所での離着陸や空中停止、壁への張り付きが行える球形飛行物体を開発した。直径42cm、重量350gの球形体に飛行機に必要な要素を収めた。市街地や森林での低空飛行や地上回転移動、高所長期監視、窓越しの偵察などの用途が見込まれ、実用化が注目される。 機体は垂直に離着陸できる。姿勢制御を行う操縦舵面は通常の飛行機では機体の後方にあるが、前方に置くことで、空中と接地中の姿勢制御を共通にした。推力を増せば、壁面などに同物体を押し付けることもできる。今後は、乱気流や特異な地形を考慮して耐環境性を改善する。 プロペラとモータ、空気の流れを整えるダクト翼、8枚の舵面などで構成しており、カメラなどを搭載可能。空中停止時間は8分、最高速度は毎時60km。製作費は約11万円。カーボンやスチレン、ペットボトルなど市販材料で手づくりした。
名古屋工業大学工学研究科の佐野明人教授らの研究グループは、長時間安定的に歩行する膝付きタイプの受動歩行ロボットを開発した。膝付きタイプの安定歩行は難しく、今回のロボットが達成した35分間、4010歩は世界最高水準という。07年度中に1万歩以上の記録に挑戦する。受動歩行の安定化によりロボット歩行の省エネルギー化や、人間の歩行補助器具などへの応用が期待される。 受動歩行ロボットは緩やかな坂道を動力なしで安定歩行する。特に膝付きタイプは開発が難しく、日欧米で研究されているが、数歩歩くのが限界だったという。これを克服するため、最近は複雑な機構の受動歩行ロボットを開発する傾向が強まっていた。 佐野教授らは受動歩行のメカニズムを見直し、最小限の部品で構成する単純なロボットを作製。安定歩行に重要な要素がロボットの股(また)の角度を一定に保つことであることを解明し、フレームを付けるだけで性能を飛躍的に高め
2010.11.09 阪大の石黒教授、相手の存在感を伝える携帯端末を開発、テレノイドを手のひらサイズに 大阪大学 基礎工学研究科の石黒浩教授は、8日開催の「ユビキタスネットワークロボット・ビジネスセミナー」〔主催:国際電気通信基礎技術研究所(ATR)〕で、互いの存在感を感じながら通話できる「Geminoid(ジェミノイド)携帯」の開発を明らかにした。今年8月に発表した遠隔操作型のアンドロイド「Telenoid(テレノイド)」(写真は8月の記者発表時のもの)を手のひらサイズにしたもので、人として認識できる必要最小限の外観により通話相手の顔を思い描くことができ、親密な会話が可能になる。「世界最大の端末メーカーと日本最大の通信会社と共同開発」しており、「わが国初の情報メディアとして普及させたい」という。 Telenoidは、石黒教授らが開発した遠隔操作型アンドロイド「Geminoid HI-1」
NECソフト(http://www.necsoft.com/)は、カメラで撮影した人物の特徴をリアルタイムに分析して性別・年齢層を自動推定する「FieldAnalyst Ver2.0」を10月31日に販売する。価格は1ライセンス200万円。今後3年間で、関連サービスを含めて16億円の売り上げを見込む。 FieldAnalystは、定点カメラによる映像から人物を検出し、その顔画像をもとに性別と年齢層を自動的に推定して計測結果を出力するシステム。大型商業施設やショッピングセンター、イベントホールなどで客層分析のツールとして利用されている。 Ver.2.0では従来の顔検出方式に加え、上体検出方式を追加した。人物の上体部分を検出することにより、カメラに顔が映らない横向きや後向きの人物検出も行える。また、従来の顔検出方式と組み合わせることで人物検出の性能が向上し、計測データの信頼性を向上した。 上体
国際レスキューシステム研究機構(IRS、http://www.rescuesystem.org/)などは15日、「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」(NEDO)の継続事業として開発しているレスキューロボットの新版「UMRS2009(Utility Mobile Robots for Search2009)」を公開、神戸市民総合防災センターで実証実験を行った。東北大学などが開発しているレスキューロボット「Kenaf(ケナフ)」と連携することにより救助支援作業を行う。残りの2年間で堅牢性の向上や搭載するマニピュレータの軽量化および把持対象の拡大などを進める。事業終了後は、ビー・エル・オートテック(BLオートテック)が開発成果をもとに事業化に取り組む予定。 UMRS2009は、各種作業機器を搭載することで救助支援作業を行うロボット。初動探査を目的とするKenafでは走破性を追求したのに
2010.08.01 阪大など、人の存在感を伝える遠隔操作型アンドロイド開発、新たなメディアとして提案 大阪大学と国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能ロボティクス研究所は共同で、人の存在感を効果的に伝えられる小型の遠隔操作型アンドロイド「Telenoid(テレノイド)R1」(写真は阪大の石黒浩教授〔右〕とイーガーの黒木一成会長〔左〕)を開発した。人として認識できる必要最小限の外観と動きを備えるのみだが、操作者の仕草などを効果的に表現することができ、その人が側にいるような存在感が伝えられる。遠隔対話型のメディアとして、クラウド・コンピューティングを組み合わせることで通信教育やデイケアサービス(動画1、2)などへの応用展開が期待される。 販売は、組込みシステム開発を手がけるイーガーが行い、「AvatarNT(アバタント)」の名称で遠隔操作システムとともに提供する。価格は、Telenoidと
2010.07.03 東大など、光りや揺れで何気ない気持ちやひと言が伝えられるコミュニケーションロボ発表 東京大学先端学際工学の堀紫氏を中心とする開発メンバーは、情報処理推進機構の「未踏IT人材発掘・育成事業」(2009年上期採択)を通じて、ユーザー同士のコミュニケーションを促進するコミュニケーションロボット「ココナッチ」を発表した。パソコンや携帯電話から受信したメッセージの内容より光り方や揺れ方(振動)が変化することで、メッセージに込めた何気ない気持ちやひと言を表現することができる(動画)。また、触る(揉む)だけで送信者に受信メッセージを返信することもできる(写真)。ロボットベンチャーのユカイ工学合同会社(LLC)を通じて、秋頃の販売を目指す。初回ロットは1,000台程度で、価格は4,000円以下を予定。これまでにワークショップに参加してもらった女子高生や女子大生など、まずは若い女性をタ
筑波大学大学院システム情報工学研究科の矢野博明准教授らの研究チーム(http://intron.kz.tsukuba.ac.jp/index.html)は、球面ディスプレイを組み合わせた歩行リハビリテーションシステムを開発した。ディスプレイからの映像を流して健常者の歩行を反復体験できる装置で、飽きさせずに身体機能の改善を図ることができる。 実験では、すべての患者に改善が見られたほか、脳活動計測で脳の歩行機能をつかさどる部分を効果的に刺激することが認められた。今後は協業メーカーを探し、製品化を進める。 同システムは、利用者の水平周囲270°を覆う没入型画面から風景などの映像を流し、擬似的な視覚効果で単調さを減らすことで利用者のやる気を維持する。歩行装置は、通常歩行と同じ1m/secの足の動きを実現。足のみを固定することにより着脱性に優れるうえ腰の旋回などに負担をかけないなど、市販品より高い機
国際レスキューシステム研究機構(IRS)は、「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」(NEDO)で開発しているレスキューロボット「UMRS2009(Utility Mobile Robots for Search2009)」について、試験利用に向けて神戸市内の消防署と調整していることを明らかにした。6月10日、11日開催の「弟4回『 地域防災防犯展」大阪」で、消防車両と同色に変更した機種(写真)を披露した。早ければ8月から利用してもらい、来年2月までの約半年間にわたって使い勝手などを検証し、開発にフィードバックする。実証実験に近いかたちでの運用であり、神戸市がUMRS2009に対して予算措置を講じ、実配備につながる見込みはかなり低い。 試験利用に当たっては、運用時のトラブル対応やメンテナンスは、IRSなから構成されるど開発グループが請け負う。4月に東北大学と千葉工業大学と発表したレス
仏Aldebaran Robotics社のヒューマノイド「NAO」は、2008年よりRoboCupのスタンダードプラットホームリーグの公式ロボットに採用され、同年9月には研究機関への発売を開始した。これまでにフランスのほかドイツや中国など世界27カ国で500体以上を販売している。日本では2009年7月にアールティが総代理店として販売を開始し、20体以上を販売している。 ヒューマノイドとしては後発でありながら、各国の研究機関で支持される理由を、同社のBruno Maisonnier(ブルーノ・メゾニエ)CEOに聞いた。また、NAOの一般販売の可能性や米Willow Garage社の動向についてもコメントしてもらった。 (取材&テキスト作成:三月兎 ロボット・ファン.net) 専門分野の研究に専念できるプラットフォーム ――まず基本的な確認として、ロボカップバージョンと研究向けとの違いを聞かせ
2010.03.26 STマイクロ、MEMSセンサ搭載のコンタクトレンズ開発、緑内障の早期診断に役立つ 伊仏STMicroelectronics(マイクロエレクトロニクス)社は、スイスSensimed AG社と共同で、ワイヤレスMEMSセンサを実装したコンタクトレンズを開発したことを発表した。緑内症の早期診断などに向けたもので、24時間にわたって眼球の湾曲(眼圧)をモニタリングし、疾病管理データを提供する。MEMSセンサを提供するSTマイクロは2010年第2四半期に開発を完了し、第3四半期には量産を開始。Sensimed AG社は同時期に欧州で販売を開始し、2011年末には米国市場にも展開する。 MEMSセンサを実装するコンタクトレンズと患者の首に装着する受信機から構成される。MEMSセンサは眼圧測定を行う歪みゲージのほか、アンテナ、信号処理回路、受信機にデータを送信するRF送信機を内蔵す
NHKは映像と音声に加え、触感を伝えるテレビを実現する一歩として、仮想の物体に触れた感覚を人に与える装置(「視覚障害者向けマルチモーダル提示システム」の一部)を試作した。力覚提示する複数の専用装置を統合制御することで、物体に触れているかのような感覚を指先と手のひらにもたらす。また、仮想物体表面と指先の距離に応じた“引力”も感じさせることで、目に見えない仮想物体に手を近づけさせる仕組みも備える。視覚障害者のテレビ視聴支援や、実際には触れられない美術品の質感を確かめながらの鑑賞などに応用できる。 NHK放送技術研究所が装置を試作した。力覚提示をする専用装置はワイヤやモータ、センサなどから構成。試作機は専用装置を4台組み合わせた。各装置のワイヤを親指と人指し指、中指、手のひらに取り付けて使用する。 まず物体の形状や表面の状態などの情報を3次元スキャナなどで取得し、パソコンで3次元の仮想物体を作成
テムザックは20日、同社のレスキューロボット「T-53援竜」(写真上、新潟中越沖地震での復興作業)の実証実験を旧北九州市職員研究所で実施する。同研修所は現在、解体作業が進められており、実際の災害現場に見立てた環境下で性能検証を行う(写真下)。T-53援竜は2009年7月に北九州市消防局戸畑消防署に配備されたが、正式導入(購入)には至っていない。検証結果を次世代機の開発に役立てることで正式導入を目指す。すでに次世代機となる4代目援竜の基本設計に着手しているという。 T-53援竜は、テムザックが開発した3代目のレスキューロボット。サイズは2.8m(全高)×1.4m(全幅)×2.32(全長)。重量2.95t。2本の腕を有しており、ハンド部を含めて片腕計7自由度。油圧駆動の各関節には京都大学と共同開発した同期動作制御を採用しており、スムーズな動作を可能にしている。また、CCDカメラを計7台搭載して
2010.05.24 【修正】OpenRTM-aistでROSライブラリの扱いが可能に、産総研のGeoffrey Biggs氏がROS.orgに統合のためのパッチを提供 米Willow Garage社は、同社のロボット用ツールキット「ROS(Robot Operating System)」とRTミドルウエアの開発ツール「OpenRTM-aist (Open Robot Technology Middleware implemented by AIST)」(写真は今年1月に発表した「バージョン1.0.0」)を統合するパッチを、産業技術総合研究所のGeoffrey Biggs研究員が開発、公開したことを翻訳サイトで発表した。OpenRTM-aistユーザーはパッチをダウンロードすることでROSトランスポートを追加することができ、ROSが用意する各種ライブラリが利用できる。ただしGeoffrey
2010.07.28 ジェスチャーで制御可能の時代に、これからのヒューマンインターフェースに求める機能は? 人間の意思をロボットや機械、コンピュータに伝えるヒューマンインターフェース(HI)。より使いやすく・小さく・軽く・・・と進化を続け、ついに家庭用ゲーム機では、コントローラを持たずに身ぶりで操作できるHIも登場した。ただし、まだ万能ではない。さらに進化したHIを目指し、研究開発が各所で進んでいる。研究者が次世代HIに求める機能では「おもてなし」「透明」「サクサク」がキーワードだ。 HIは過去、様々な形態のものが生み出されてきた。ゲーム機のコントローラやジョイスティック、パソコンのキーボード、マウス、最近では米Apple社の情報端末「iPad」やスマートフォンのタッチパネルなど様々。機器には必ず何らかのHIがある。 HIの進化を間近に見ることができるのはゲーム機器の分野。任天堂の家庭用テ
大阪大学大学院基礎工学研究科(http://www.es.osaka-u.ac.jp/)の谷口和弘特任研究員は、瞬きで機器のオン・オフ操作ができる装置を開発した。瞬きによって生じるこめかみの動きを、光学式距離センサで検出する。こめかみ付近に設置すれば動作する。自然に瞬きしている状態と異なり、強く目を閉じたときの信号を検出するため、誤作動の心配がない。 例えば、携帯音楽プレーヤーの再生や停止、一曲を飛ばしたり戻したりといった動作を、手を使わずに行えるという。 谷口和弘特任研究員は同様の考えで、奥歯を噛みしめたときのこめかみの動きを検出する装置をすでに開発していた。今回、同タイプの装置を改良した。奥歯を噛みしめると側頭筋が動き、センサ自身も動く。てこの原理を利用した。また、こめかみの動きを増幅できる仕組みとなっているため、感度が向上する。 これら装置は、センサとシングルチップマイコンから構成さ
産業技術総合研究所 デジタルヒューマン工学研究センターの堀俊夫主任研究員は26日、OMG(Object Management Group)の技術会議(Technical Committee、TC)にて、堀主任研究員らが提案した「Robotic Interaction Service(RoIS)Framework(人=ロボット・インタラクション・サービス・フレームワーク)」に関する標準仕様の策定に向けた提案依頼書(Request for Proposal:RFP)が承認、先月29日に正式発行されたことを明らかにした。OpenRTM-aistのメーリングリストで伝えた。サービスロボットに実装するアプリケーションプログラムとのインターフェース仕様やデータ形式を表現するための枠組みについて標準化が取り組まれる。 今後、11月まで同RFPに対する提案を求めたうえで、統一標準仕様案を取りまとめる。20
サクラテックは、壁などを通して室内の人の動きをリアルタイムで検出、表示することができる「スルーウォールスコープ」を10月初旬に発売する。マイクロ波を用いたスキャンで人の動きを検出する。価格は約1,000万円。警備やテロ対策などのセキュリティや災害対策関連の用途に向け、年間10台の販売を予定する。 独自開発のインパルス・アレイ・アンテナ(IAA)方式を採用した。8~16本のアレイアンテナにインパルス発生器を付けトリガー信号でコントロールする。送信トリガー周波数を変化させることによりビーム方向を連続的に設定可能で、スキャンで正確な方位を計測できる。また、周波数帯にマイクロ波帯超広帯域無線(UWB)バンドを採用することで壁の透過性を高めた。 探知距離は壁越しの場合10m(壁がなければ20m)で、方向範囲は±45度。ディスプレイには4.3インチのカラー液晶を採用。距離分解能は20cm以下。
東京大学の石川正俊教授、小室孝講師らの研究室(http://www.k2.t.u-tokyo.ac.jp/)は、カメラの前で書籍を素早くめくるだけで内容を取り込める速読スキャンシステムを開発した。1/1000秒の動きを捉えるカメラセンサ1台と2種の照明によりページの変形把握と文字・絵のデータ取得を同時に行い、電子データとして取り込む。図書館などの書籍の電子データにかかる作業を低コストで高速化に行える。また、書かれた文字や絵を検索することも可能という。 システムは2種の照明とカメラ、同期制御回路、計算機から構成される。レーザラインプロジェクタの光を照射して3次元形状を計測し、同時に、照明光を利用してデータスキャンを行う。変更した形状の情報から書籍データの歪みを補正して保存する。3次元形状も取り込めるため、画面上でめくる動きを再現することもできる。理論上はカラーコピーも可能。ただし現状は、コピ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は廃棄した人工衛星やロケットの残骸や破片などの宇宙ゴミ(*)を取り除く“掃除衛星”の研究開発に本格的に取り組む(図はイメージ。下の掃除衛星(黄色の衛星)が宇宙ゴミ(八角柱の衛星)を回収する)。本体に搭載したロボットアームで宇宙ゴミを把持し、大気圏に引きずり下ろして一緒に燃やす。世界中で衛星の打ち上げが増える中、宇宙ゴミが軌道上で運用する衛星に衝突する危険性が高まっている。JAXAは掃除衛星として2020年度をめどに小型機を、次いで大型機の実用化を目指す。 JAXAの掃除衛星は高度1,000km前後に打ち上げ、画像解析などで宇宙ゴミの動きを捉え、それが激しい運動をしている場合でも運動を弱めて捕獲する。本体のロボットアームで宇宙ゴミを掴み、5km程度まで伸びる、高強度の網目状の導電性の紐(テザー)を取り付ける。テザーでゴミを引っ張りながら地球の磁気圏を周回。強い
東京工業大学の長谷川修准教授らは、人込みでも人や障害物に衝突せずに、最短経路で移動するロボットを開発した。人の動きに影響されずに地図を生成する画像処理技術などにより自分の位置と周囲の状況を学習する。床に誘導ラインを引くといった準備が不用で、こうした自律移動は前例がないという。生活環境の中で人に役立つロボットの実現に寄与し、家庭や公共施設、流通サービス業など幅広い分野での利用が期待できる。 全方位カメラとエンコーダを搭載したロボットを使い、何度かロボットが移動することで地図情報を生成する。東工大の学生食堂で混雑時に実験を行った。学習機能を持つ、持たないなどの条件設定で数回同じ経路を移動させた結果、人の操縦によって複数の経路を辿って学習させた場合、正確に最短経路をたどって自律移動することが確認できた。 画像情報とオドメトリによる自己位置推定した情報と参照しつつ、人込みの要素を排除して地図を生成
連載「勝手に制御分析!あのロボットはど動く?」 第13回 「変形ロボットの力学 -“格好良い変形”を支える姿勢制御を分析(前編)-」 大同大学 橋口 宏衛 本連載をご覧になっているみなさんは,おそらく変形ロボット(図は変形する武器・フィンファンネルをイメージ)が好きですよね? 変形ロボットの代名詞たるバルキリーや Z ガンダムのようなアニメ,マシンロボやトランスフォーマーのような玩具,あるいはサンバルカンをはじめとした戦隊シリーズの合体変形ロボットで好きになった人など,理由は違えども,「(合体)変形ロボット」に憧れている人は多いはずです. 少しここで,「何のために変形するのか?」を考えてみましょう.作品中のおもな理由としては, ●移動能力と戦闘時の汎用性を兼ね備えるため移動時は複数のスラスタを同方向に向けて推力を稼ぐ ●平時はありふれたものに擬態しているが,緊急時に変形する ●弱い敵には
KDDI研究所(http://www.kddilabs.jp/)特別研究プロジェクトの小林亜令特別研究員は、7月22日~24日開催の「ワイヤレスジャパン2009」で講演し、携帯電話に搭載した各種センサ情報を複合的に利用することで、現在のユーザーの状態を把握する自動推定技術を研究していることを明らかにした。走行や歩行、自動車やバスへの乗車など計7種類の移動状態を80%以上の精度で推定することができる。これをもとに、すでに発表している「実空間透視ケータイ」のほか、安心・安全や健康管理といった各種サービスを開発する。さらには、複数ユーザーの状態情報を組み合わせることで、場の状況や社会の状態の把握にもつなげる。 発表したのは、携帯電話に搭載した各種センサ情報を複合的に利用することでユーザーの移動状態を推定する技術。「走行」「歩行」「自転車」「停止」「電動車」による移動と、「自動車」「バス」「電車」
アーズ(http://www.arsjp.com/)は、インターネットを利用して255個所までのセンサ情報を管理する遠隔監視・制御システムを開発した。パソコンの1/10以下の電力で動作する小型サーバがインターネットに接続し、解析したセンサ情報をパソコンや携帯電話で確認することができる。システムの価格は30万円。企業や研究機関、個人などに向け初年度1,500万円の売り上げを見込む。 開発したシステムは、3軸加速度センサを内蔵した周波数2.4GHz帯域の無線モジュール2台と小型サーバから構成される。センサからサーバへの伝送距離は100m。サーバはLinuxを採用した専用設計とし、17Wの消費電力で汎用パソコンよりセンサ情報の処理能力が高い。 歪みゲージなど各種センサや小型カメラなどを接続することができ、低コストで大規模なセンサネットワークを構築することができる。サーバへの信号を出力し、ロボット
千葉大学の野波健蔵教授らは、産業利用を狙った電動の小型無人ヘリコプターを開発した。従来機と構造を変えて可搬重量を2倍以上の1kgにし、飛行時間を3倍となる30分にした。自律航行や簡単な操作での飛行が可能。農薬散布や空中撮影、災害観測など幅広い用途での利用が期待できる。今後、飛行時の振動などを抑えて安定性を高め、2年以内に100万円以下の価格での商品化を目指す。 開発した電動無人ヘリコプターは6つのプロペラと電動モータのロータを備える。重量は1.3kgで長さは70cm。リチウムイオン電池を搭載し、30km/hで飛行する。骨格はCFRPで構成した。 野波教授らが独自開発した小型姿勢制御センサのほか、GPSのみに依存しない制御ユニットを搭載すれば、自動での離着陸や飛行姿勢、位置や高度の制御が行える。飛行を操作する場合もごく簡単な指示だけでよく、誰でも手軽に扱える。 従来の野波教授らが開発した電動
2010.09.28 ユカイ工学、TOKYO DESIGNERS WEEKでココナッチを限定販売、キャラロボのデモも ユカイ工学合同会社(LLC)は、10月29日~11月3日開催の「TOKYO DESIGNERS WEEK 2010 (TDW2010)くらしと環境のデザイン展」で、手のひらサイズのコミュニケーションロボット「ココナッチ」を限定販売する。価格は5,500円で100体を用意する。ココナッチの体験コーナーを設置するほか、同社のキャラクターロボット製作サービス「キャラロボ」のデモ展示も行う。 ココナッチは、東京大学先端学際工学の堀紫氏を中心とする開発メンバーが、情報処理推進機構の「未踏IT人材発掘・育成事業」(2009年上期採択)を経て開発したユーザー同士の対話を促進するコミュニケーションロボット。パソコンや携帯電話から受信したメッセージの内容より光り方や揺れ方(振動)が変化するこ
物質・材料研究機構 ナノ計測センター先端プローブ顕微鏡グループは、米ミシガン工科大学、情報通信研究機構(NICT)と共同で、有機分子を用いて人間の脳に似たプロセスを持つ「進化回路(evolutionary circuit)」を作製した(写真は分子アセンブリの走査トンネル顕微鏡のイメージ)。有機分子層において、情報処理を行う回路が人間の脳神経(ニューロン)のように自己進化するプロセスを創製し、これにより従来よりも複雑な問題を解くことができる。自然災害や癌細胞の進化など複雑な現象のシミュレーションなどに応用する。26日発行の英科学誌ネイチャーの姉妹誌「Nature Physics(ネイチャー・フィジィクス)」電子版に発表する。 開発回路で構成した分子プロセッサは、世界最速のスパコンが、それぞれの経路で順番にビット処理をするのに対し、一度に300ビットの並列処理が可能。また、有機分子層が持つ自己
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『産業用ロボット、サービスロボット、その他ロボット関連 ニュース』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く