すごい本を読んでしまった。 亡命ロシア料理 作者: ピョートルワイリ,アレクサンドルゲニス,沼野充義,北川和美,守屋愛出版社/メーカー: 未知谷発売日: 2014/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 何かの折に評判を聞いて、ずっと読んでみたいと思っていた本なんだけれど、Amazonマーケットプレイスで20,000円超だったので気が引けていたところで新版が出ていたので手に取ってみた。出版から18年たって新版が出るってすごいと思う。 内容はソ連からアメリカに亡命した著者が現地でロシア料理を説明する流れ。 ただの料理本と違って、その過程で西と東で手に入る食材の違いや、文化と文明、料理と生きることについても触れている。食欲をかきたてられながらも、共産主義ジョークのようなキレのあるレトリックのユーモアに笑わされ、祖国を離れざるを得なかった筆者の文化を見る鋭い目からは切なさも