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ブックレビュー
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前回書いてから気づくと1年近く経っていてこのままだと今年何も書かないことになってしまうので久々に書きます. ブログも若い人たちが役に立つ情報をガンガン発信してくれていてここであえて書く内容もなかなかないので更新もますます少なくなりそうですが,いろいろ宣伝や適当な戯言を細々と書いていこうと思います. まずは数理科学 2018年 08 月号(サイエンス社)に「機械学習と微分幾何学」という記事を書きました(私にはこのタイトルではちょっと荷が重かった). 甘利先生が「人工知能は暴走するのか」という挑戦的なタイトルの記事を書かれていて,この巻は発売直後に売り切れてしばらく Amazon などでも取り扱い中止になっていましたが現在は復活しているようです. ただし Amazon だと定価の2倍くらいの値段がついていて理不尽なので数理科学の在庫を置いているような大手の本屋さんで買うことをお勧めします. 微
とある方から,一般の人にとって研究者は謎に包まれていて 一体何をしているのかという話を聞いたので,ちょっと書いてみようと思います. 詳しく書くと1冊本が書けそうなので,とりあえず今日のところはさわりだけ. こちらのブログの読者の方は立派な研究者だと思うので,もう一つの方に書いたほうがよかったかな... まあ今日は完全に一般の方向けという視点で. 研究者といっても,大きく分けると 1.企業の研究所の研究者 2.大学の研究者 3.国立研究所の研究者 とあって,私は3番目に該当するのでそれを中心に書きます. 大学も一応兼任したりして多少は知っていますが,我々との大きな違いは 学生さんがいて教育やその関係の仕事もしなければならないということでしょうか. 企業には勤めたことがないのでわかりませんが,これは千差万別で 大学や国立研究所の研究者に近いところから,ほとんど製品の開発しているようなところまで
5月25日付でカーネル多変量解析の7刷が発行されましたのでお礼方々ご報告申し上げます. 気づいてみるとこのブログも前回更新してからほぼ1年更新してませんでした. 前回は6刷のお礼で今回が7刷のお礼. ほぼ増刷のお礼ブログの感がありますが,絶版されるまでは続くでしょう. この間にもAmazonレビューが一つ増えました(ほめ過ぎですがヤラセではありません^^;). 一方,先日 Facebook で突然友人から「同僚がこの本で勉強してた」というコメントをもらって冷汗出ましたがうれしかったです. これからもみなさんご愛顧の程よろしくお願いします. (ちなみに4刷からは誤植もそのまま放置していますので本屋さんとかで古い版が置いてあっても違いはありません.) さて,1年も経つといろいろなことがありますが,身の回りの話を書くと,ちょっとだけ所属が変わりました. 産総研は中期計画の第3期というのが終わって
「とある弁当屋の統計技師」をもとにデータサイエンス分野の行く末について考え、最後にスパースモデリングを宣伝するエントリー 「とある弁当屋の統計技師」という本を献本いただきました。ありがとうございます。 著者は石田基広さんという方で、テキストマイニング系の方なので研究関係では接点はなく面識はありませんが、R言語関係の本をこれまでにも多数出版されていて著書ではいつもお世話になっています。 本のタイトルは「とある魔術の禁書目録」のパロディになっていると思いますが、禁書目録の方は全く知らないのでタイトル以外もパロディになっているかどうかは分かりません。 内容はまっとうな統計の入門書で、当初思っていたよりは挿絵は少なく、(これもちゃんとした定義は知らないのですが)ラノベ風の本です。 とまあ、このように元ネタの方面に疎いのでそういう観点からの評者としては私は全く適していませんのでご容赦ください。† さ
書評シリーズ第2弾は,これもかなり以前に統数研の樋口先生から献本いただいていた 「ビッグデータ時代のマーケティング」という本です. これは以前に紹介した予測にいかす統計モデリングの基本と同じ講談社からの出版で,専門書と一般向けの中間層をねらっている感じの本です.第1著者の佐藤忠彦さんとは面識はないのですが巻末の紹介を見ると筑波大にいらっしゃるようなので地理的には近いところにいらっしゃるようです. さて,この本はタイトルにあるとおり前作よりもかなり経済学っぽい概念まで踏み込んだ内容になっており,経済的なことは全く素人でアベノミクスの恩恵も全く受けられていない私が書評するのもなんだか気が引けていたのですが,最近ツイッターで 「ビッグデータ時代のマーケティング」を「統計学が最強の学問である」と並べて紹介するのかなりやばいというか、前者は結構丁寧に書いてあってかなり良かった — 便所糞虫さん (@
岩波の「確率と情報と科学」の4冊目が出版されました. 岡野原さんによる 「高速文字列解析の世界」です. 実は12月に発刊され,ほどなく献本をいただきましたが,なかなか腰を据えて読む時間が取れず,ゴールデンウィークまでずれこんでしまいました.この場をお借りして献本いただいたことに感謝し,感想の投稿が遅れたことをお詫びいたします. Amazonとかで見ると,猛烈な勢いで売れているようですね.久保本や星野本も売れ行き好調なようなのでカーネル本もそれに引っ張られてぼちぼち売れているようです. 岡野原さんはいろいろなところでお見かけする程度で直接の面識はありませんが,巻末や Amazon ページに載っている著者紹介を見ると輝かしい経歴を持ち,現在は PFI という企業の経営に参画されているというすごい方です. さて感想です.あくまで専門外の一素人としての感想なので専門家の方からすると的外れなことを書
糞ネット弁慶ブログに表題の ICML2012 論文 "Machine Learning that Matters" が紹介されていて,「機械学習やってる人は皆読むべきだと思う.」と書いてあったので読んでみました. 英語はしんどいのでブログ内の日本語訳をベースにします. 全体としていろいろまっとうなことが書いてあるのですが,個人的には「こんな方向ばっかり進まれると辛いなー」というのが正直な感想なのでその路線で意見を述べてみます. まあ私が機械学習研究者を代表しているとも到底思えませんので,一個人のたわごとだと思って読んでいただければ幸いです. さて,この論文の基本的な主張は,「機械学習と実世界の間には乖離があるからそれを埋めるような研究の進め方をするべきべきべき!」ということです. うちの職場でも,「基礎研究と応用の間の死の谷を乗り越えるために本格研究(←たぶん造語)しましょう」というキャッ
赤穂→星野さん,と続いてしばらく間の空いていた 甘利・麻生・伊庭編「確率と情報の科学」の3冊目 久保拓弥著「データ解析のための統計モデリング入門 -- 一般化線形モデル・MCMC」が発刊され,入手しました. # 大人気みたいで amazon では現在品切れ状態のようで,納期はしばらくかかりそうです. ↓↓↓↓東大本郷生協で撮影(一部やらせ有り:私の本は多変量解析コーナーにあったので撮影のために並べてみました) とりあえず半分くらいまで読んだ感想. 著者の久保さん@北大はブログ kubolog でも有名な方で,生態学の統計解析の専門家です. # その後いろいろ見てたら @KuboBook なる twitter アカウントも発見. 統計解析の考え方を初歩から徹底的にたたきこむ教育的な本です. 前半は一言で言うと「 R を用いた GLM(一般化線形モデル) のすべて」という感じです. 私も最近い
いわゆる就活というのがいつから始まるのかよく知らないのですが,今日は産総研への就職についてのメモ. 産総研になってから,うちのグループも優秀な人材を採りたいとは思っているのですが,なかなか採れないという事態が続いています. これまでも非常に優秀な方がアプライされてきたにも関わらず結局採用できないということを繰り返してきたのでなんとかしたいという思いもあります. うちがダメになっても,結局ほかに移って活躍されているようですのでそれはそれでいいのですが. ちなみに公式な採用情報はこちらです: http://www.aist.go.jp/aist_j/humanres/index.html あまり情報はありませんね. そもそも産総研とは: http://www.aist.go.jp/aist_j/information/index.html 歴史: http://www.aist.go.jp/a
科研費について書こうと思っていたのだが,ここのところいろいろ発表準備とかで忙しかったので今頃になってしまった. 多くの組織ではすでに組織内締め切りが終わっていると思うので今年についてはあまり役に立たないかもしれないが来年以降の参考になるかもしれないと思いメモ. 科研費は大学や独法研究機関の研究者にとって研究費の大きな糧である. 昨今国からの交付金が毎年何%かずつ減っている状況では科研費なしに研究するのは難しい. 私は昨年度から2年間,「スタート支援」という枠の審査委員を務めさせていただいた.審査委員には厳しい守秘義務があり,公表されるまでは自分が審査委員であることも守秘義務の一つである. 現在は JSPS のホームページにも名簿が出ているのでこうやって書くことができるわけだが,当然ながら審査の詳細については守秘義務の範囲内でしか書けないのであらかじめご承知いただきたい. JSPSの科研費審
今年は節電のために、産総研は建物毎に輪番休暇を設けていて、今週は旧電総研のわれわれの建物がそれにあたっているので、休み中に確率に関するいくつかの読み物を読んだ。 今日はその感想を中心に書いてみる。 (と言いながら本の中身にほとんど触れていなかったので少しだけ追記) 機械学習において確率統計は中心的な役割を果たす学問であるが、「確率統計が難しい」という話はよく聞く。 私とてそんなに確率統計に強いという気はしないが、そこそここの業界にいるので確率とのつきあいも長い。 そこで私の経験から、確率統計の難しさについても触れてみたい。 ただし、始めに書いておくと、一概に難しいと言っても、その人のバックグラウンドによってその要因は千差万別なので、ここに書いてあることはほんの一面に過ぎないことは注意していただきたい。 さて、確率は今は中学2年生くらいで習うようだが、サイコロの目が1/6になるとか、公平なコ
大きなイベントや書評だけで更新しているとほとんど更新できないので,ツイッターに書くような雑談ネタをこちらにも書いてみる. 8/4に鹿島さん@東大の企画された icml2011 の読み会 に参加した. スライド等上がっているので内容についてはそちらを参照. いくつかの研究では,取って付けたような ad hoc な手法を付け加えて無理矢理実験でパフォーマンスを出そうとしている節のある研究がちらほら. そんなの付け加えなくても十分面白い,というか,付け加えたことによってなんか論文の価値が下がっているような気がしてしまう. 実験ですぐにいい数字が出るような研究は「今」の技術であり,それはそれで有用だと思うが,逆に「未来」が感じられるような研究はすぐにパフォーマンスがでなくて普通だと思う. だが,国際会議でもジャーナルでも「今」と「未来」を分けたりしていないので,「未来」の研究でも「今」風の対応を迫
今日は今年の4月に講談社から発刊された「予測にいかす統計モデリングの基本―ベイズ統計入門から応用まで」の感想です. 実は発刊されてすぐに,著者の樋口先生から献本頂いたのですが,なかなか通して読む時間がなく今頃になってやっと読み終わったという次第です. 一言で言うと,ベイズに基づく時系列解析についての本です. 中でも,樋口先生が造詣の深いパーティクルフィルタ(粒子フィルタ)とデータ同化を軸に,入門的な事項から実際にデータを扱う際のノウハウまで幅広く書かれています. 実はこの朱鷺の杜ブログで一時期アクセス解析をしていたことがあるのですが,そのときの検索ワードのトップは「パーティクルフィルタ」や「粒子フィルタ」で,それは以前に私が紹介した樋口先生の解説記事を紹介したものが検索に引っかかっているものと思われます. まあそれだけパーティクルフィルタについて知りたいと思っている人が世の中には多いと言う
IBIS2010でもチラシが配られていたのでご存じの方も多いと思いますが 福水健次:カーネル法入門-正定値カーネルによるデータ解析-(シリーズ多変量データの統計科学8)朝倉書店 が発刊されました. タイトルを見れば分かる通り,私の岩波本のライバル本として位置づけられるわけですが,別に執筆業で食べているわけでもないですし,分野の発展としてはこういう本がどんどん日本人研究者によって出版されることは喜ばしいというわけで宣伝しておきます. (わざわざブログで取り上げる理由としては,福水さんと親しいからとか,献本してもらったから,ということは全然...あります^^; ちなみにすでに持橋さんがブログで感想を書いておられます) 岩波本の出版時期はちょうど2年前のクリスマス商戦の時期でした. やはりカーネルというとケンタッキーにあやかってクリスマス商戦にぶつけるというのが作戦なのでしょうか(ということは全
機械学習も最近はいろいろな分野に広がっていて特集や解説もいっぱいあってフォローし切れていないのですが,私の把握している範囲で多少まとめておきます. なお,主だったものは 朱鷺の杜Wiki にもまとめられていて,ちなみに2010年に関しては現時点で 2010年 特集『ベイジアンネットワークの最先端』人工知能学会誌, vol.25, no.6 特集『大規模画像データ処理』人工知能学会誌, vol.25, no.6 特集『ビジョンコンピューティングにおける確率的情報処理の展開』電子情報通信学会誌, vol.93, no.9 解説『グラフとネットワークの構造データマイニング』電子情報通信学会誌, vol.93, no.9 解説『超多重検定の最新動向』電子情報通信学会誌, vol.93, no.9 連載解説『最近のベイズ理論の進展と応用 [I]~[V]』電子情報通信学会誌, vol.92, no.1
しばらく前の神経回路学会誌に神経回路学会20周年ということで, 分野を代表する方々がいろいろな思い出を書かれていました. われわれの年代では本村さん(産総研)が昔の話を書いていたので 私も昔話を書こうと思います(私の名前も出てきて感謝です>本村さん). こういう話は年寄りじみてて一度没にしかけたのですが, 何かしらの意味はあるかもしれないと思い直して投稿してしまいます. かつて,一部の人に伝説的となっている「樺島君とゆかいな仲間たち」 という勉強会のような集まりがあり,私の研究人生にも大きな影響がありました. それ以前の背景として,90年代半ば頃,通産省の 「リアルワールドコンピューティングプログラム」(略称 RWCP)というものがあり, その中で「確率的知識の利用ワークショップ」という理論系の研究会を, 当時電総研の大津さんや麻生さん,理科大の上坂先生などを中心にやっていたのが ちょうど
R については以前にも少し触れたことがありますが、最近 R に関する本が雨後の竹の子のようにたくさん出てきてどれを選んだらいいかよくわからない状態です。 そんな中、共立から最近出た パターン認識 (Rで学ぶデータサイエンス 5) を入手しましたので紹介します。 著者の金森、竹之内、村田の3氏は統数研の江口先生と共に U-divergence を用いたブースティングで有名で、私も個人的に知り合いです。 本には当然ブースティングも入っていますが、クラスタリング、判別分析、ロジスティック回帰、k-近傍法、LVQ, 決定木、SVM などの機械学習の基本的なアルゴリズムが網羅されています。 このシリーズがややこしいのは、既刊にマシンラーニング (Rで学ぶデータサイエンス 6)というのもあることで、こちらは統計や平滑化などの著書で有名な辻谷 将明,竹澤 邦夫両先生の著によるものです。 SVM とニュー
IBIS2009今年は博多で開催。 博多はおいしい食事とおいしいお酒が満載でかなり胃が疲労して帰ってきました。 会議報告、とりあえず自分の発表があったポスターセッションから。 紙のプロシーディングスをぱらぱらしながらポスターをまわるというのが理想ですが 今年も紙はなし。(去年はプロシーディングスそのものが発行されませんでしたが) というわけで自分で印刷&製本しようとしたけど両面印刷をしたら プリンタの調子が悪くいきなり挫折。しかたなくアブスト集(webページ)だけ印刷して もっていきました。 ポスター発表の長所・短所 一言で言えば オーラル=コース料理・定食、ポスター=アラカルト という感じでしょうか。 ・密なディスカッションをするには最適ですね。 ・自分の興味のあるのだけを選んで聞けるというのもいいです。 ・でも、中身を多くの人に知ってもらうのはなかなか難しい。 ・興味がある内容かどうか
台風一過、みなさまのところは被害等ありませんでしたでしょうか。 世の中では少し前に民主党の鳩山由起夫さんが首相になりましたが、鳩山さんは計数出身で、 知人からの情報によると卒論がかの南雲仁一先生の研究室で甘利先生が南雲研の 助教授だったときらしく、甘利先生のコメントが出ています (東京新聞記事) 同じ学科を卒業しても進路は様々ですが、計数出身の首相と言うことで科学行政にも多少は明るい未来図を描いてもよいのでしょうか。 さて、カーネル本関係ですが、いくつか動きがありましたので報告します。 まず、岩波書店から出ている「応用数理」の2009年 9月号に今年 IBM からこれまた東大計数に移られた鹿島久嗣さん(=@kashi_pongさん)が書評を書いてくださっています。 注記1:ちなみに、人工知能学会に書評を書いてくださった井手さんもIBMで、IBMには足を向けて寝られません。 Thinkpad
今日は2件あります. 1件目: 2009年7月号の電子情報通信学会英文誌D はこのブログでも何度か触れてきた 「学習・最適化における大規模アルゴリズム」小特集です. 目玉の一つは2本の招待論文です. ・1本目は鹿島,井手,加藤,杉山の4氏による大規模カーネル法のレビューで,赤穂本ではあえて詳しく触れなかった?カーネルの大規模アルゴリズムについて詳しく書かれています.岩波本サポートページでもこの論文にリンクを張ってお茶を濁そうかと...(こんなんばっかですが) ・もう一本はランダム最適化の分野でシンプルながら有効な手法として定評を得つつある swarm optimization のレビューを筑波大の亀山さんに書いてもらいました. 最適化の研究者にもちょっと使ってみようかなというユーザの方にもお楽しみ頂ける内容です. 一般論文は foreward にも書いてありますが,一般投稿論文17本中採択
...たぶん今世紀中は. というのはもちろんエイプリルフール的なジョークです. というわけで今日は IBIS とはあまり関係ない雑談モード. これは以前 O 大学の数学科の先生に聞いた話で私のオリジナルではありません. 市民講座みたいなところで某先生が講演されて,素数の逆数の和が無限である という説明をしたそうです. すると聴衆の中から高校生が 「これまでにわかっている素数だけの逆数の和はどれぐらいなんですか?」 という質問をしたそうです. 唐突な質問にその場ではむにゃむにゃとお茶を濁した先生が後で調べたところでは これまでにわかっている素数の逆数の和はせいぜい 4 くらいということが判明. 今世紀中に10まで行けるかどうかという話です. 全部足せば無限に発散するもののうち,わかっているものだとたった4にしかならない というのはなかなか衝撃的ですね. もう少し具体的に考えてみると,まずこの
世の中の一部(特に関西地方)では「カーネルの呪い」が解けたという話題で盛り上がっています。 ついに拙著もメジャーデビュー?とは全く思いませんでしたが、ともかく道頓堀川からカーネルさんが 上がって以来、低迷していた拙著の Amazon ランクも再上昇ということで、なにやら因果関係があるかもしれません(絶対ないけど)。 さて、またまたしましまさんより教えてもらった感想 SuzukiMasayuki さんブログです。 お勧めいただきありがとうございます。 最後に書いてある「カーネルかわいいよカーネル」というのがいいですね。 毎度毎度しましまさんのアンテナ力には恐れ入ります。 ひょっとしてブログの未読無し?(昔は fj news の未読無しというすごい人もいましたが...) それにしても世の中みんな忙しそうです。 忙しさのポジティブフィードバックがかかりまくって忙しさバブル? こんなものははじけ
しばらく研究会や講演会からごぶさたしていましたが,今日産総研で以前から噂には聞いていた モンテカルロ囲碁の講演があったのでメモ. (FC2ブログは1ヶ月更新しないと宣伝が入るという事情もありますが) 機械学習とからめて検索したらこちらでも少し前に話題になっていたようです. 詳しい情報はそちらで解説されているのでここでは単に感想や今日の講演で質疑で得られた情報だけ書いておきます. 講演者は以前電総研のゲームラボにも滞在されていた Martin Muller さんという方で,Fuegoというプロジェクトを進めていらっしゃいます. ポイントはモンテカルロと探索木のテクニックを組み合わせているところで,どちらかだけだと弱いということのようです. まあいろいろ工夫はあるのでしょうが,基本的には単純な手法でよくこれだけ強くなれるものだなという印象です. モンテカルロと言っても,かなり原始的なモンテカル
久々の更新です. もともとちゃらんぽらんで,ものぐさな性格なのが,11月以降信じられない くらいの高頻度で更新していたのでその反動が来たのでしょう. サポートページ の方の更新もぼちぼちです (各章への補足などは,みなさんからのフィードバックや質問が原動力ですのでよろしくお願いします). よく考えると,このいい加減さはカーネル法にも通じていますね. カーネル法は精度と汎化と計算量の妥協の産物みたいなもので,最適性とかに 強いこだわりを持っている人には受け入れにくいかもしれません. (まあ岩波本は,カーネルすごいぞっていう本じゃなくて,カーネルっちゅうちょっとおもろいやつがおるっていう感じの本です) ともかく,よくそんな性格で本が書けたなあと思われるかもしれませんが,これは ひとえに編者と出版社の方のおかげです. それに,逆に細かいところまで気になる 性格だと,直しても直しても直しきれないの
今年度最後の講義でW大に行ったら岩波本が3冊置いてありました. 書店に並んでいるのを見るのは初めてです. 北関東最大?の売り場面積を誇るイーアスつくばの本屋でも見たことがないので, ひょっとすると北関東の本屋には存在しないのではないのでしょうか. ビショップ本は産総研生協にも筑波西武の小さな本屋にも売っていましたが... さて若干手詰まり感のあるカーネルむかしばなしですが第4弾をお送りします. →第1弾 →第2弾 →第3弾 ティホノフはカーネルに言いました. 「おまえは父親のパラメータと母親のフィーチャー姫がどのようにして おまえを作ったか知っておるか」 「よ,よく知りませんが... ティホノフさん,いきなり18禁の話題でも大丈夫でしょうか.」 「心配ない. 『レギュラリゼーションの書』の読者は間違いなく18歳以上じゃからの. それにおまえもゼットカイのカンブンポーキソで勉強していたじゃな
今日は神経回路学会について書きます. 機械学習と現在呼ばれているものの源流の一つはニューラルネットといってよいでしょう. 会議で言えば NIPS,研究者で言えば Jordan や Bishop, Hinton といった 人たちももともとニューラルネットに主軸を置いていました. (なお,甘利先生もそうだと思いますが,甘利先生の場合守備範囲が広すぎるので ニューロを主軸と言うには少し抵抗があります) 現在,NIPS を見ればわかるように,ニューロという名前はついていても 内容は機械学習や統計の広い範囲までカバーしています. これは実はもともと 「何の役に立つか分からないけど面白い理論的な話」 として,連想記憶の解析や汎化理論などがとりあえずほかに出すところもなくて, とりあえず学習だからニューロの会議にでも出すかというノリでいろいろ 集まっていました. かつてはそういうものを受け入れる懐の深さ
Amazon のランキングなどを見ると,おかげさまで比較的よく売れているようで 著者としてはうれしいです. ただし,私自身はまだ本屋さんに並んでいるのを直接見ていないので, 売れているのは Amazon だけかと心配にもなります (目撃情報として K 大生協にあったという話は聞きました. しかし非常勤をしている W 大理工の本屋にはありませんでした;;) あと,Amazon だとなぜか 本 > 科学・テクノロジー > 数学 > 微積分・解析 に分類されています. (ひょっとして多変量「解析」だから? うーむ. まあヒルベルト空間だから関数解析には関係あるんでしょうけど) さて,どんどんマニアックになっていくカーネルむかしばなし第3弾です. →第1弾 →第2弾 ベイズ国は海を渡ったプロバビリティ大陸にありました. カーネルと魔法使いティホノフの二人は船に乗りこみました. 「これから行くベイズ
やっとAmazon でも予約が可能になったようです. といってもイメージはまだありません(というか私もどんな表紙になるのかまだ知らないのですが...) カーネルについて少し解説しましょう. (ただし,このブログの読者はほとんど専門家でその必要はない人ばかりかも しれないですが,サポートページから来る人もいるので) カーネルというと検索エンジンでまずひっかかるのは OS のカーネルですが, カーネル多変量解析のカーネルは OS のカーネルとは関係ありません. もう一つカーネルというとケンタッキーフライドチキンの創業者?のカーネルサンダースさんが思い浮かびますが,これももちろん関係ありません. (というか英語にすると綴りも違うようですが) というわけでカーネルの由来に関する昔話をしましょう (これは本には書いてありませんが) むかしむかし中つ国にはリニア国とノンリニア国という二つの国がありまし
本の宣伝です. Amazon などではまだ出ていませんが,一部のオンライン書店で 予約可能となっておりますので書いておきます. 一部の方々はすでにご存じかと思いますが,岩波書店の 統計科学のフロンティアに続く新シリーズ「確率の情報と科学」の第1回目として 拙著「カーネル多変量解析 ―― 非線形データ解析の新しい展開 ――」が 11/27 に発売予定です. とりあえずサポートページhttp://www.neurosci.aist.go.jp/~akaho/kernel/ も作ってみました. 内容はカーネル法の入門書ということで,サポートベクトルマシンだけではないいろいろなカーネル法の話や再生核や正則化といった話を広く浅くまとめました. シリーズの第1冊目ということでプレッシャーがかかりますが,シリーズをつぶさないくらいは売れてもらいたいと思っています. それにしても,ともかく1冊まるまるの本
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