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エッセイ Blue 22 僕は文章を書くのが好きです。それを知ってる友人がね、書きかけの書類を持って家に来ることがあるんです。 「文章を書く必要があっていま推敲してるんだけど、ちょっとまだ分かりづらいんだよな」とか言って。「どこがどう分かりづらいのかは分からないんだけどまだ分かりづらいということだけは分かる」と、非常に分かりづらいことを口にしながら家のなかへ上がってくるわけです。 僕は文章を推敲するのだけが趣味という変質者みたいな男じゃないですか? 態度では「めんどくせえなぁ」みたいなポーズを装うんですけど、差し出された書面を手にしてどこか舌舐めずりしてる自分がいるわけです。どないやねん、と自分でも思うんですけど。まぁ── ヘンタイとはそういうもんなんでしょうね。どないもこないもならんという。 ちなみに、「ちょっと見てくんない?」とか言いながら上がり込んでくるヤカラに限って手土産みたいなも
Blue あなたとわたしの本 192 エッセイ Blue 9「魅力的な文章とは? 『Blue〜』的考察」を加筆修正したものです。 ほとんどの人にとって、文章を読むのはつらいことだと僕は思うんです。 結論から言うと、魅力的な文章とは読むのに苦労しなくてもいい文章、ということになります。歯をくいしばらなくても読み進められる文章です。異論はあるかと思いますが、僕にとってはそうです。 では読み手に努力感を感じさせない文章とは、どういったものなのでしょう? ◯ リズムのある文章 心地よいリズムのある文章だと思います。読んでいて行から行へ、苦もなく飛び移らせてくれる文章です。行と行でブツブツと切れている印象だと、乗ることができません。読み手は「しんどいなぁ」と感じてしまいます。 極端なことを言えば 内容がたいしてなくても、リズムさえあれば人は読みつづけられます。リズムに乗って読んでいる、そのこと自体が
エッセイ Blue 18 名文、悪文、美文、いろいろあるとは思うのですが、読み手を引き込むことができなければ、そこで終わりです。引き込み、最後まで読んでもらわなければなりません。 文章を読むのはほとんどの人にとって、しんどいことだと僕は思うんです。つらいことを楽しく行ってもらいたいわけですから、方法が必要となってきます。 読み手を引き込む文章を書く、たった一つの方法 それは、 推敲する、ということです。 ブラッシュアップを徹底的にやるんです。 これ以外、いかなる魔術もありません。いえ、この地味な作業を繰り返すことによって、魔法としか思えない文章が生み出されるのだと信じています。 ではどういった心構えでやればいいのでしょう? 健全な自負心を持ってです。 「ほかでもない私が書くのだから」 「ほかでもない私の作品なのだから」 というものです。 こういった矜持がなければ、そもそも文章を磨こうという
Blue あなたとわたしの本 183 問題が起きましたか? じゃあ、こうつぶやいてみようか。 「どうせ解決するに決まってる」って。 このつぶやき、 すっごく強力。 すっごく大事。 それから質問しよう。 「どうやったら解決できる?」 すると、 頭にいくつか 解決策が浮かぶでしょう? それを試してみよう。 うまくいっても、 うまくいかなくても、 全部 やってみよう。 大量の行動をとろう。 すぐに解決しなくてもいいから。 大量の行動をとろう。 そしたら 行動するたびに 学習が進む。 徐々に、徐々に、 改善されていく。 アレと、アレと、 アレが、 頭のなかで つながってく。 そして── 「あっ、そうか!」 っていう 瞬間がくる。 それで、 解決。 解決しちゃうの。 そう、 ここまでは、 誰もが経験してること。 ここで、 もう一回、 つぶやいてほしいんです。 これも大事。 これが大事。 こう、つぶや
Blue あなたとわたしの本 193 妻と作る 僕の妻はバンドを組んで歌っている。オリジナルをやる。曲はギターの男性が作り、詞は妻と僕とで作る。曲が先にでき、妻がそれを聴いたイメージを僕に伝え、僕が言葉にする。妻は「あなたはわたしのアイディアを歌詞にしているだけだ」などと言ったりもするので、「アイディアなんてものはそれだけあっても作品にはならないんだよぉ」と言い返す。僕の本職はフリーのライターで、雑文全般を引き受けている。想像力、は自分で言うのもなんだがあんまりないようだ。だからじっさい妻の奇抜でカラフルなイマジネーションには舌を巻いている。たしかに妻のアイディアを僕は言葉にしているだけなのだ。彼女がその個性的な声で歌うと、単語の一つひとつがきらめき、躍動するのがわかる。ステージで輝いている妻を見るのが、僕の生きがいだったような気がする。 だから妻が死んでしまったとき、生きていく気力を失っ
エッセイ Blue 26 ほんと、掃除ほどお得なことはないと思います。掃除はめんどくさいですって? そうですねぇ。じゃあ、そんなあなたは、 「掃除ほどお得なことはない」 このアファーメーションを唱えるところから始めましょうか。 一日10回、3日も唱えれば、お得なことが大好きなあなたですから、「ほんとにお得なの? お得なんだったらやっちゃおうかな?」って気持ちになってきます。 何ごとも己の敵は己です。「己」が邪魔をしとんねん。己を制する者は世界を制します。 これだけがんばってるのにどうしていまひとつうまくいかないんだろう? って人がもしいらっしゃったら、それは掃除が足りないからかもしれませんよ。いつも気持ちが沈みがちな人もそうかもしれません。『夢をかなえる「そうじ力」』の著者、桝田光洋さんの言葉にこんなのがあります。「部屋が汚い人は不幸感覚が強く、部屋のキレイな人は幸福感が強い」。これ、アル
Blue あなたとわたしの本 210 ── 僕が歩いている。 その瘦せぎすの子猫を見てなぜそう思ったのか分からない。僕が歩いていると瞬間的に思った。真昼だ。子猫と言っても、ほんのまだ生まれたてのような猫だ。元の色も知れないほどに黒ずみ、今にも倒れそうな足取りで人気もない裏通りを歩いている。蝉しぐれを全身に浴びながら。 いやなものを見たと思った。ふだん通りもしないこんな裏道をなぜ自分は選んだんだ? 憤りにも似た感情を覚えた。こちらも歩きだ。足を早めた。すれ違うときに横目で見下ろした。もう長くは持たないなと思った。骨と皮だ。どうして生まれたてみたいなこんな子猫がたった一匹でいるんだ? もう長くはない。手遅れだ。いやなものを見た。忘れよう。 どうして家につれて帰る気になったのか自分でもはっきりしない。抱きかかえても何の抵抗もしなかった。ぐったりしていた。疲れきった獣の臭いがした。 家の床へ下ろし
Blue あなたとわたしの本 221 生きる意味とは自他に優しくなることだと思う。 華もなく、インパクトもない言い回しだけど、そう思う。 ここ10年、20年、この定義から動いていないような気もする。僕のなかでね。 優しさってなんなのだろう? 思いやりのことだと思う。 そして思いやりって何かって考えると、 想像力だと感じるんだ。 信じられないような事件とかが起こって、 「なんであんな酷いことが人間にできるんだ?」って、みんな思うじゃない。 なんでできるかって言うと、けっきょく想像力が働かないからですよ。 どれだけつらいか、苦しいか、悲しいかがわからない。そういう人にはね。人に酷いことができる人間には。 他者の痛みが、きっと想像できないんです。 だから、優しさや思いやりの発端には 想像力があると思うよ。 その想像力の精度を高めること、 深めることが、 生きる意味なんじゃないかと思う。 そして、
もうひとつの Blue 2 今回の原稿は、「夢を行動に移すための(ある種 劇薬的な)思考法」というタイトルを付けた。〝ある種 劇薬的な〟部分については、終わりのほうで書くことになると思う。自己啓発書などでは今のところ読んだことがない。最後までお付き合い願えれば、嬉しい。 この世界で夢を実現するためには行動しなければならない。 「行動力」が必要となってくる。あたりまえだが難しいことでもある。そう感じている人は多いのではないだろうか。 行動力について考えてみる。 よほどのことがないかぎり人は行動などしない。 とくに新しい行動などは。 やらざるを得ない状況を自分で作って自らの背なかを押すという方法もあるようだが、そんなことのできる意思の強さを持った人間ならば放っておいても行動するだろう。 たいていの人はそうはいかないのだ。 行動しなければ〝現状〟がつづくだけだ。行動する勇気をふりしぼるくらいなら
Blue あなたとわたしの本 198 あなたが プライベートで 誰かに一言、 ガツン、と 言ってやりたくなったとします。 その相手が あなたにとって、 とても大切な人であり、 どうしても知らせてあげたい、 伝えてあげるべきだ、と、 直感が、 心が、 ささやくときにのみ、 そうしてください。 人は かげひなた、 その両方の言動により、 落ち着くべきところに 落ち着くようです。 誰かが手を下すまでもなく。 あなたがわざわざ 階下へ下りていく必要もなく。 あなたやわたしが集中するべきことは、 あなたやわたしが集中するべき そのことそのもののはず。 あなたが誰かに一言、 言ってやりたくなったとしても、 人は かげひなた、 その両方の言動により、 落ち着くべきところに 落ち着くようです。 振り子も自然と止まるように。 舞い上がった凧も落ちるように。 あなたやわたしが 手を下すまでもなく。
エッセイ Blue 25 「あ〜、疲れたぁ。一休みするかぁ」 というとき、皆さまはどうされていますか? 家で仕事をされている方ならソファで寝転がる? 会社で働かれている方ならコーヒーブレイクですか? 僕はそういうとき、庭に出て「ぴょんぴょんパタパタ」をします。 もっと正確に言えば「ちょっと疲れたけど、もうひとがんばりしたいなぁ」というときに僕はいたします。 やり方は簡単。超簡単です。 その場でぴょんぴょん跳ねるというか、その場でジョギングすると言ったほうがぴったりかもしれません。そしてそのときにですね、両腕をパタパタするんです。軽く握った両のこぶしを肩より少し上まで上げます。上げては下げ、上げては下げます。ぴょんぴょんパタパタ、ぴょんぴょんパタパタ、って。 おわかりになります? 僕が実演している動画を貼りつけようかとも思ったんですが、長年かけて築き上げてきたクールなイメージが瓦解するとマズ
Blue あなたとわたしの本 200 すべての人があなたを憎んでいるなんて思わないで。 そんな馬鹿げたことを。 つらくなったら行ってごらんよ。 だれかが誠実に、 思いを積みかさねて 作った世界へ。 いつだって あなたを待ってるから。 そこはそのためにあるんだぜ。 感受性が豊かで、 傷つきやすく、 ひとりが好きで、 優しすぎる、 そして 激しいものも抱えた、 そんなあなたのために、さ。 もちろんここに来たっていいんだよ。 ちょっと町はずれになるけどね。 グチだっていくらだって聞いてあげるさ。 だってここは、 あなたとわたしの 屋根裏部屋じゃない。 最初っから、 これからもずっと。 だれに遠慮がいるものですか。 あなたはどんな思いを積みかさねる? あなたの思考が、 言葉が、 行動が、 すべてに影響を与え、 この世界を形作っていくんだ。 ずいぶんと陽ざしが、 あたたかそうに延びてきたよ。 もう少
つぶやき Blue 10 苦しいだけの努力は続かないし、 異常に根性がある人で続いちゃったりしたらそれはそれでマズいって。 ポキン、ってどっかで精根が折れちゃうって。 努力とは、好きなことをやって楽しむことである。 仮に、こう定義してみようか。 肩の力が急に抜けて、口角が上がらない? 努力とは、好きなことをやって楽しむことである。 肩の力が抜けて口角が上がるんだったら、 それは正しい考え方なんだって僕は思うようにしているよ。 楽しいから没頭しちゃって、 楽しいさえも忘れて夢中でやってる人は最強だもん。 誰が勝てるねんそんな変人にって話だよ。 眉間にしわを寄せて 「努力努力」ってあぶら汗流してる人が勝てるわけないよね。 まぁ、なんにせよ、 楽しいことをできるだけたくさん今年もやろうよ。 ほかに何があるんだろうなぁって、素朴に思うんだよね、僕は。 あけましておめでとう。 今年もよろしくお願いし
Blue あなたとわたしの本 197 嫉妬心に苦しんでいるのかい? あの人は魅力的なことをやってるよ。 スゴいよなぁ。 僕もそう思うよ。 でもさぁ、あなたのやってることの良さと、 あの人のやってることの良さって 種類がぜんぜん違うじゃない。 全然ちがうんだって。 あの人のやってることも魅力的だし、 あなたのやってることも魅力的なんだよ。 それが客観的な事実、ってもんです。 あの人のやってることはスゴいけど、 あなたのやってることは いまひとつなんだよなぁ、 と言う人も たしかにいるでしょう。 でもあなたのやってることが大好きで、 あの人のやってることは ぴんと来ないんです、って人も いっぱい いっぱい いるわけさ。 ゴロンゴロンいるわけさ。 聞いてきたもん、僕。 好みなんだよ好み。 単純に 好み です。 どっちが良い悪いじゃないの。 それに誰かが魅力的なことをやったらさ、 あなたのやってる
Blue あなたとわたしの本 211 人と外で会っていて家に帰ってくると、「あぁ、あの言い方はあの人を傷つけてしまったんじゃないだろうか」と考えてしまうことがあります。あるいは、「あの言葉じゃなかった。こっちの単語を使ったほうが彼を勇気づけることができたのに」とか、「彼女を慰めてあげることができたんじゃないか」と思うこともあります。 そんなとき僕は、文章を書きたくなります。文章という「居場所」へ戻りたくてたまらなくなるのです。 文章のいい点は、推敲できるところです。伝えたいことに可能なかぎり近づくよう、何度も何度も書き直せるのです。そうしても誤解を与えることや、傷つけてしまうことはあります。でも人と直接対話するよりかは、誤解を与える可能性は少ないはずです。然るべき時間をかけて、推敲したならば。文章のそういうまどろっこしくも心を尽くせるところが、僕は好きなのです。 文章を書く行為が、僕の「居
駅の構内を歩いていると、キャリーバッグを引いた何人かの男女が河原に気づくのがわかった。その顔が驚きや、あからさまな喜びの表情に変わるのが見てとれる。売店の女性も首を回してこちらを追っていた。バックパックを背負った女の子のグループ。悲鳴に近い歓声が上がった。知らない素振りで河原は歩きつづける。私のほうが人びとの視線を意識して緊張した。歩き方までぎくしゃくした。幸い、握手やサインを求めて寄ってくる人はいなかった。 アナウンスが流れ、時間どおり新幹線がホームに入ってきた。 私たちはベンチから立ち上がった。向かい合う格好になり、ありがとう、たのしかったと河原は言った。私もその顔を見上げ、たのしかったと返した。 「親父もだいぶ気が弱くなった」、河原は、苦笑めいた笑みを浮かべる。「思えば、もう七十過ぎてんだよなぁ」 うちの母親なんか八十近いよ、と私も苦笑った。半身不随になった母のすがたが脳裏に浮かんだ
Blue あなたとわたしの本 213 「こんな自分なんて」と思わないで。 自分でそんなふうに思わなくても、 「お前なんてダメさ」と 嫌というほど人が言ってくれるでしょ。 「自分なんて」と自ら思ってしまったら、 いったい誰があなたを励ましてくれるんだい? こんなふうにたまに現れて、あーだこーだ言う 僕みたいな人間が味方なんじゃないぜ。 あなたの本当の味方を知りたいのなら、 鏡のある部屋に行ってみ。 鏡の前に立ってみ。 そこにあなたの ホントの味方が映るから。 つらかったあのときも、 嬉しかったときも、 思わずガッツポーズしたあのときも、 くやしくて涙がにじんだときも、 絶望に心が虚ろになっちまったあの夜も、 ずっとずっと、 どんなときも、 あなたと一緒にいてくれた人が 鏡のなかに映るから。 全ての感情を 共にしてくれた人が 鏡に映るから。 その人があなたの本当の味方なんだよ。 よく見てみ。
もうひとつの Blue 1 気持ちが沈むときというのは誰にでもある。 できることならば明るく前向きに生きていきたいと僕は思う。あなたもそうではないだろうか。 気持ちが沈んだとき、上向ける方法について考えてみた。 悩んでいるときというのは悩みそのものに焦点を当てている。 人はつらいことと楽しいことを同時に考えることは出来ない。悩んでいるときというのは悩みごとだけを執拗に考えつづけている。そうすることがまるで義務であるかのように。 あなたの人生で何か問題が起こったのであれば、解決策を考え、行動に移すべきだ。だが思考の焦点を変えれば、重苦しい気持ちからすぐに戻ってこられることも頭のすみに置いておかなければならない。それを忘れてしまうと悩んだままの重苦しい気分がつづいてしまうのだ。 同時にふたつのことを思考できないのであれば、焦点を当てるものに意識的になればいい。思考に振り回されるのではなく、こち
Blue あなたとわたしの本 212 庭の畑でミニトマトを育てているのですが、よく実りました。ザルにいっぱい取り、水道水で洗い、ボウルに移します。冷蔵庫で冷やしてからいただくと、とてもおいしい。ミニトマトの表面はほどよく硬く、噛むとぱきゅ、と砕けます。甘さと酸っぱさがきれいに混じり合う。もぎたてのまま口に入れると、太陽の暖かさがそのまま感じられ、これはこれで頰がゆるみます。「豊かだなぁ」と声がもれます。「幸せだなぁ」と。── 豊かさ・幸せって、そんなに難しいものでもなく、意外と簡単に手に入るものなのかもしれませんね。 ミニトマトって、ふつうのトマトよりもカロテンやビタミンC がむしろ豊富だそうですよ。鉄・カリウム・亜鉛などのミネラル分も上回っているそうです。リコピンの含有量も多いそうですね。ちっちゃいのにスゴいなぁ。(「食の医学館」参照 ) 先日、ふとこんなことも思いました。もし、これらの
エッセイ Blue 19 あれは僕が小学校3年生の冬のことです。 学校が終わって、友達の Bくんと帰路についていました。ふだんは5、6人で帰るのが常だったんですけど、あの日はどうしてだか二人だけでした。 会話がふと途切れたときに、Bくんが、こう始めたんです。 「智(とも)、神社のわきの路地を入った奥に、◯◯さん、っていう家があるやろ」 Bくんは神社の方向を顎で示します。僕は Bくんの険しい顔を見たあと、なんだろうと路地の奥へ目をやりました。Bくんは声を落とし、つづけます。「最近この辺り、引っ越しが多いと思わへんか? あれな、実はな、引越しと違うねん。一家もろとも消えてもうてん。 路地の奥の◯◯さんの家はな、あの家族はな、宇宙人なんや。宇宙人がみんなをさらっていっとんねん。それでな、今晩はな、智(とも)んとこの一家を連れ去ることに決まったらしいわ」 「ええーっ!?」 目の前が真っ白になって家
Blue あなたとわたしの本 194 あなたが何かを生み出そうとするとき、 あなた一人でやるわけではありません。 時間も空間も超えたすべての次元が動きだします。 その実現に協力してくれます。 あなた一人でやるわけではないのです。 五感を駆使し、 直感を働かせ、 インスピレーションを見逃さないようにしてください。 差し出されている無数の温かな手のひらを感じるはずです。 哀しい人間など誰もいないのです。 (小説「1パーセントの深い哀しみ」続編、「海を見上げる、その暗く温かな場所で」より抜粋) 「海を見上げる、その暗く温かな場所で」は近日 note で公開予定です。 ただいま最終推敲中。 待っていてくださる方が もし、いてくださるのなら、 待っていてください。 悪いようにはしません。 「1パーセントの深い哀しみ」レビュー集付
Blue あなたとわたしの本 188 休みたい、って思うときはさ、 心とからだ が充電したい、って言ってるんだから、 それに従えばいいんだよ。 「なにくそ」なんて がんばるのはさ、 根性でもなんでもないですから。 損得勘定 計算して、 自分を追い詰めてることが多いんです。 こざかしい理性じゃなく、 直感を信じるの。 心配してるようなことは起こらないから。 心を休息させてあげてください。 エネルギーを補給してください。 するとまた、 心が喜んで、 ふわっ、っと ひろがってくんだよ。 あなたらしい きれいな色の光で、 からだの内側が いっぱいになってきたら、 また自然と、 配りたくなってくるから。 配るってなにを、って? そんなこと、 あなたは充分 知ってるから、 言わないよ。 わざわざ、ね。
Blue あなたとわたしの本 195 人の心を打つのは 誠実さです。 言葉にするとクサすぎるから誰も言わないけど、 実はみんな気づいてる。 不誠実なものも 短期間なら 人をあざむくことはできるよ。 でも長くは だませない。 あなたも実例はたくさん見てこられたはず。 誠実さ、 愚直さ、 そういったものが 人の心を打つんです。 最後には勝っちゃうの。 そういう、いちばん弱っちそうなものが。 綺麗ごとじゃなくてそうです。 そういうもんなんだよなぁ。 だってみんな 心ってものを持ってるんだからさ。 心と心なんだもん。 伝わっちまうよ。 全部バレちゃう。 だから観念して、 誠実にやろう。 健全な自負心と 他者を尊重する想いを持って 取り組もう。 時が移ろうが、 時代が変わろうが、 人が人に期待するものは変わらないんだから。 誠意に欠けたことをするとさ、 ブーメランみたいに自分のとこへ戻ってくんだよ、
Blue あなたとわたしの本 219 そこそこ 健康なんだったらさ、もう 9割、 幸せですよ。 感謝の手を合わせ、 「好きなこと」をやろう。 大好きなそのことを。 それでもう 幸せ度は ほぼ10割です。 限りなく10割に近いの。 世界が輝きわたってる。 認められる・認められないなんて、 はるか下界の 話に思えてくるよ。 時間がまだ たっぷりと残されているうちは、 なかなかそのことに 気づけないんです。 どっぷりと首まで この世に浸かっちゃってるから。 だから、 律儀に、 悩み苦しむのです。 もがき苦しむの。 一喜一憂してね。 そういう季節があって当然だし、 なきゃマズいとも言える。 悩んでる人の気持ちが分からないわけではないし、 その「苦しみ」が馬鹿げているとも思わない。 嗤わらうつもりもあるわけない。 むしろ、 切ないと同時に、 眩しくも見えるよ。 すでにいま持っている 幸せに、 苦しみ
Blue あなたとわたしの本 196 「Blue あなたとわたしの本」というブログを約一年半、僕はやっているんですけどね、「『Blue〜』は綺麗ごとばかりだ」というコメントをいただくことがあります。 はい、ですが、人の心を打ち砕くような事実を書くよりも、ほんの少しだけ〝きれいなほう〟へ傾けた言葉を綴りたい、と僕はけっこう初めのころから公言しているんです。「綺麗ごと」ってそんなに悪いことかなぁ? と考えてしまうことがあります。お声に気を悪くするとか、そういうことではなく。 広辞苑の定義を見ると、 物事の実態はそのままで、表面だけをとりつくろうこと。 とありますね。 この場合の「物事の実態」というのは、何か良からぬ「実態」があって、それには手をつけずに表面だけクリーンに見せる、というニュアンスですね。そっかぁ。この定義を読むと、やっぱり「綺麗ごと」っていうのは良くないなぁ(笑)。僕の思ってた「
エッセイ Blue 13 好きな作家の新刊が出ると、それだけ持って旅に出ることにしている。その本を読むためだけの旅だ。旅というか── 日常から自分を切りはなすのだ。その作品世界だけに集中するために。一週間前後を、その本だけに捧げる。 大して遠くへ行くわけではない。近すぎても気分がでない。電車を乗り継いで 5、6時間といったあたりがいい。列車の座席で読む。時おり窓の外を眺める。後ろへ後ろへと送られていく電柱。踏み切りで立ちどまる学生たちも流れる。家々の屋根が日の光に輝き── 、ページにまた視線を落とす。しばらく経って窓の外へ目を移す。山が、全面・側面・裏側、ゆっくりとめぐってその全体の姿を見せてくれる。かたちを変える綿雲。鉄橋の下を走る水量の多い川。また、読む 。 目的地(直感で選んでおく)に着いたら、ホテルへまずチェックインする。旅館でもいいのだが、一週間もいると顔を覚えられてしまう。気を
Blue あなたとわたしの本 187 ある日 アヒルのマーサ こころの中を 泳いでたよ さびしい涙 浮かべて さまよいながら ゆらゆら 遠くを見上げ ふわふわ ゆらふわゆら ふわふわ マーサは 恋をしたみたい こころの奥が 熱いもの 南の島の ペリカンの カミパに会いたい 会いたい 飛んでゆきたい この翼じゃ どこへもゆけない ある日 飛んでみたマーサ あっ 飛べた! カミパ カミパ いたわ! カミパは言うの 「空と風があれば マーサ もう大丈夫 この世界は 想いが 翼」 ある日 アヒルのマーサ こころの中を 飛んでいたよ うれしい涙 浮かべて はばたきながら ぱたぱた どこへだってゆける ぱたぱた たたたぱたぱ たたぱぱ アヒルもある 飛びたてる翼 わたしもある 飛びたてる翼 あなたもある 飛びたてる翼 翼 翼──── だれにも ある
note.mu 小説「1パーセントの深い哀しみ」の続編、「海を見上げる、その暗く温かな場所で」を note で公開いたしました。定価は200円です。 「1パーセントの深い哀しみ」に続く編ではあるのですが、こちらを先にお読みいただいても問題ありません。「海を見上げる、その暗く温かな場所で」のほうが読みやすいかと思いますので、気に入っていただけましたら「1パーセント〜」という形が、むしろ良いかもしれません。 もちろん「1パーセントの深い哀しみ」から順に読んでいただいても嬉しいです。すみません、ややこしいことを言って。 僕はスタイリッシュな小説にも、〝現代日本の暗部を見事に描き切った〟とコピーが付くようなタイプの作品にもあまり興味がないようです。 それよりも、どこか懐かしいような、寓話のようでもあり、幻想的で、わけのわからないどこかへ連れ去ってくれる物語が好みです。ダークな要素があっても、底辺に
Blue あなたとわたしの本 185 どうしてこれだけがんばってるのにわかってくれないんだ、 ねぎらってくれないんだ、 これだけ技術も磨いたのに気づいてくれないんだ、 認めてくれないんだ、 励ましてくれないんだ、 こんなふうな悩みを持ったことはありますか? そんな、なんとも言えないさみしさを。 最近、そう言われる方につづけて会ったんです。 「近しい人に理解してもらってないんだ」と、みな 一様に口にされる。 「── さみしい」と。 これはねぇ── こういうことだと思うんですよ。 あなたのがんばりを理解するためには、その人も同じことをやっていて、同じくらいがんばっていないと、あなたが何をやってるのかわからない、ということだと。 認めてないんじゃなくて、そもそもわからないの。 あなたのやってることが。 どうがんばってるのかが。 ましてやどれだけ技術を磨いたかなんて、ね。 あなたのなんとも言えない
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