CNNが「『無宗教』の米国人、カトリック教徒などと並んで最多に」という記事を発表し、話題を呼んだ(4月14日)。44年にわたって続けられている米国の総合的社会調査の最新結果の分析による。90年代に最も多い宗教グループは福音派で、今世紀はカトリックとトップ争いをしてきた。だが僅差ではあるものの「無宗教」がトップとなったのだ(23・1%)。 「アメリカで無宗教だと言うと白い目で見られると教わったが変わったものだ」というのが日本のネットの反応で目立った。だがこれは「無神論」と混同している可能性もある。無神論者はムスリムや同性愛者以上に米国社会にふさわしくないと思われており、今なお差別されている(Edgell他、2006)。「無宗教」は無神論とは限らない。教団に属さないが個人的に宗教的な人も含みうる。 米国では保守的な福音派に比べてリベラルなプロテスタント主流派が減少し続けている。80年代初頭まで