靴はそのまま。教室からグラウンドへ飛び出す子どもたち=神戸市中央区中山手通7、山の手小学校(撮影・辰巳直之) 教室内も靴のまま入る「土足制」が一般的な神戸市内の小中学校に“異変”が起きている。統廃合による校舎建て替えなどをきっかけに、室内用の靴に履き替える「上靴制」にする学校が相次いで登場。戦前から外国人の多い神戸ならではの“靴文化”が伝統として残ったとみられ、「履き替えると子どもが外に出るのが面倒になる」と敬遠されてきたが、掃除がしやすいなどのメリットがにわかに注目され始めている。(前川茂之) 2002年に同市教育委員会が調べたところ、神戸市立小中学校の全255校のうち、96%にあたる245校が「土足制」を採用。これほど多い地域は全国的にも珍しいといい、同市教委指導課は「外国人が多く暮らす居留地など、ハイカラな町の雰囲気が影響したのでは」と推測する。 ただ、状況はここ数年で変わりつつある