中国編 「西遊記、封神演義」ほか <時間は民衆のものに> 民衆文化の豊かな土壌で熟成されてきた伝説の数々が、明代に入って通俗白話小説として定着。ご存知、孫悟空が大冒険する『西遊記』、現代日本で認知度急上昇中の『封神演義』、日本でも小説の素材としてよく使われた「三言二拍」などが登場します。 語り、演じ、やがて読ませる──民衆の欲望は、常に物語の需要と供給を支配した。/中野美代子(中国文学者) 『西遊記』 成熟までの時間/磯部 彰(東北大学教授) 『西遊記』 荒唐無稽の裏にある論理/中野美代子 「説唱詞話」語りと唱と/金文京(京都大学教授) 「三言二拍」 短編ではない短編/大木 康(東京大学助教授) 酒席の楽しみ──酒令/小川陽一(大東文化大学教授) <センター>民衆の幸福をつかさどる神々/中野美代子 『封神演義』 想像力の大展覧/遊佐 徹(岡山大学助教授) 『西洋記』 いまよみがえる大航海奇
