執筆者 田中 伸幸 東京工業大学大学院修了、電力中央研究所入所。主に化学物質の環境リスクについて研究している。料理は趣味で、週末は3食とも担当 調理と化学物質、ナゾに迫る 田中 伸幸 2012年7月11日 水曜日 前回のコラムでは、脂質の多い食材を焼き調理するとPAHsが多く発生することをお話しました。今回は、この「焼き調理」について、もう少し追究してみましょう。 一口に「焼く」と言っても、その方法は多岐にわたります。焼き肉はフライパンを用いることもあれば、ホットプレートで作ることもあり、時には外でバーベキュー、あるいは風流に七輪で焼くなんてこともあるかもしれません。この「焼き方」は大きく、(1)加熱源(ガス、電気、炭など)、(2)調理器具(フライパン、網、オーブンなど)の違いにより分類できます。 今回は話を単純にするため、加熱源はガス(都市ガス)に固定します。また調理器具は、魚を焼く際に