バタイユがとらえたヒロシマ――「広島のひとたちの物語」を読む | そのたびごとにただ一つ、世界のはじまり~瀧本往人のブログ 読んだ論考 「広島のひとたちの物語」 戦争/政治/実存 ジョルジュ・バタイユ著作集 第14巻、所収 山本功訳 二見書房 1972年10月 À propos de récits d'habitants d'Hiroshima By Ggorges Bataille Critique, n° 8-9, janvier-février 1947. Œuvres complètes, Tome XI ひとこと感想 バタイユは、「ヒロシマ」を安易に特別視することを許さない。もっと感性と知性を磨いて、この「現実」と立ち向かえ、と言っているかのようである。原爆の威力とそのすさまじい被害は、脆弱な感性に訴えるのでも、世間がもちだす常識にあてはめるのでもない次元を要求している。原発事故