弱冠29歳のユリアン・ナーゲルスマン監督が、ブンデスリーガ1部わずか9年目のホッフェンハイムで大旋風を巻き起こしている。 昨年2月、残留争いの真っ只中にいたホッフェンハイムは「残留請負人」としての経験を買われていた当時62歳のフーブ・ステフェンス監督が心臓の病気のために退任、引退を発表した。降格に現実味が増す中、ドイツの大手ソフトウェア企業『SAP』の創設者でクラブの経営にも携わるディットマール・ホップ氏が大博打に出た。 白羽の矢を立てたのは当時U-19チームを率いていた27歳のナーゲルスマンだったのだ。翌シーズンからの指揮官就任が決定していたものの、トップチームではマルクス・ギズドル(現ハンブルガーSV監督)体制時代にアシスタントコーチとして関わったことがあるだけ。そんな若手指揮官を、残留争いという経験がものをいう状況で引き継がせるのは大きな賭けだ。 ホップ氏はのちに「現実的には2部に落