履歴書や面接不要で、好きな時間に好きなだけ働くことができる…。近年、CMで目にする機会が増えた「スキマバイト」。求人、求職側がそれぞれスマホアプリに情報を登録し、自動的に仕事をマッチングする仕組みだ。自由な働き方として注目を集める一方で、専門家からは「労働者の権利を守るルール作りを」と求める声が上がっている。(山田祐一郎)
履歴書や面接不要で、好きな時間に好きなだけ働くことができる…。近年、CMで目にする機会が増えた「スキマバイト」。求人、求職側がそれぞれスマホアプリに情報を登録し、自動的に仕事をマッチングする仕組みだ。自由な働き方として注目を集める一方で、専門家からは「労働者の権利を守るルール作りを」と求める声が上がっている。(山田祐一郎)
改正入管難民法が17日の衆院法務委員会で可決され、税金や社会保険料の滞納などを理由に外国人の永住資格を取り消せるようにする制度が導入に近づいている。台湾出身で2018年に永住資格を取得した芥川賞作家の李琴峰(り・ことみ)さん(34)は、日本社会にくすぶる外国人への排外的な感情を刺激し、差別を加速させると警告する。李さんに、同制度についての考えを聞いた。(聞き手・池尾伸一) 李琴峰(り・ことみ) 1989年台湾生まれ。2011年早稲田大に留学、13年に再来日し同大大学院で修士課程修了。18年に日本の永住資格を取得。21年『彼岸花が咲く島』で芥川賞受賞。同作では、「一つの警鐘」(李さん)として、架空の国〈ニホン〉が「外人」を全て追い出し人口が半分になるストーリーも描いた。レズビアンと公表しており、性的少数者(LGBTQ)の権利についても積極的に発言している。
「やられた」。風間さんは直感した。いつも画面上に表示されているアンテナマークが全て消え、電話など電波の必要な操作が何もできない。駆け込んだ携帯ショップで調べてもらうと、予想どおり何者かに乗っ取られていた。 「僕を名乗る誰かが名古屋市内で機種変更手続きをして、携帯機能も情報も、全部そっちに移った」。店から本人確認はマイナカードの目視だったと聞いたが、自分のカードはずっと家にある。「免許証の偽造は知っていたが『マイナカードで来たか』と」。職業柄、氏名や生年月日といった個人情報を公表しており、偽造の際に悪用されたとみられる。スマホに入れていた決済アプリなどを悪用され、タクシー代などに計10万円余が使われた。
国や地方自治体の行政処分など「公権力の行使」に対し、住民らが取り消しなどを求める行政訴訟で、裁判所が判断を下す際の枠組みの一つを示した判決がある。1960〜70年代、日光東照宮(栃木県)の入り口に立つ巨木・太郎杉を道路拡張のために伐採するか否かが争われた訴訟「日光太郎杉事件」。木を守ることで決着したその判決は、どんな意味を持つのか。およそ半世紀がたつ今、改めて考えた。(宮畑譲) 大型連休の合間の平日、世界遺産の日光東照宮を訪れた。あいにくの雨。とはいえ、霧雨煙る杉林の中に立つ荘厳な社殿は趣がある。肌寒く足元も悪い中、コロナ禍の移動規制が解除され、インバウンド(訪日客)が戻っている影響か、外国人をはじめ多くの人が参詣していた。
黄金週間が終わると、また仕事。人は一体、何のために働いているのだろうか。働くことの意味とは。生計を立てるため? 社会参加や自己実現のため? あなたは、生き生きと働いていますか。会社は心地よい居場所ですか。それとも、仕事も会社も嫌いですか。 <働きがい・意欲> 内閣府の国民生活選好度調査によると「仕事のやりがい」が「十分満たされている」と「かなり満たされている」を合わせた割合は、ピークだった1981年度の31.9%から調査対象最終年度の2008年度には18.5%まで下落。米調査会社ギャラップの22年調査では、会社に対する貢献意欲や愛着を示す「エンゲージ」は世界平均の23%に対し日本は5%で、イタリアと並んで最低水準だった。
住民らの声で伐採計画が見直されることになった「玉川上水旧水路緑道」の樹木=4月25日、東京都渋谷区で(松崎浩一撮影) 東京都渋谷区は、地下水路となった玉川上水の上の緑道(笹塚-代々木、2.6キロ)の再整備で、当初伐採を予定していた樹木158本の状態を再調査し、8割以上の134本を残すと決めた。方針転換には「木を残して」という住民たちの働きかけがあった。4月24日に開かれた周辺住民への説明会で、長谷部健区長は「ロープを張ったり、添え木をしたりして残せる物は残す。地域にさらに愛される緑道を目指したい」と説明した。(中村真暁) 玉川上水旧水路緑道の再整備事業 緑道は1982~85年度に整備された。傷みや老朽化が進み、東京都渋谷区が農園や遊び場、広場などを再整備する。2024年7月以降、笹塚、大山、幡ケ谷の各緑道で着工予定で、総事業費は約100億円を見込む。 緑道は、渋谷区内の笹塚、大山、幡ケ谷、
「国が殿さま、自治体は家来」に戻っちゃう 玉城デニー知事・保坂展人区長・岸本聡子区長…LIN-Net詳報 地域主権主義に根差した政治を目指す「ローカル・イニシアティブ・ネットワーク」(LIN-Net)は4月20日に東京都内で、7回目の集会を開いた。沖縄県の玉城(たまき)デニー知事が、国が県の事務を代行して進める辺野古(へのこ)新基地建設の問題点を特別報告した。 続くシンポジウムでは、地方自治体への国の指示権を拡大する地方自治法改正案の問題点を中心に、いずれもLIN-Netの世話人で世田谷区の保坂展人区長、杉並区の岸本聡子区長、政治分野のジェンダー平等を目指す団体の能條(のうじょう)桃子代表、政治学者で東京工業大の中島岳志教授が、玉城氏を交えて話し合った。(関口克己、山口哲人)
私財を投じて2005年に創設したこの資料室は「青柿(せいし)舎」と呼ばれる。精史舎にする案もあったが、古くから人々の生活に恩恵をもたらしてきた「柿」にこだわった。「柿の半分は初夏に地に落ち、落ちた青柿(あおがき)は生食には向かないが、発酵させた柿渋は防虫や防腐など並々ならぬ効果を持つ」と表情を緩ませる。「柿渋は古来より民衆に愛された万能民間薬。悠久の歴史にあやかろうと。あとは、ぼく自身が周囲から『青くさい』と言われていたので、青の1字をいただいた」 岡田さんを精神科医療史に突き動かしてきたのは、1958年に精神関係の雑誌に掲載されたある論文だ。終戦時の45年の都立松沢病院に入院していた患者の死亡率40.89%という数字の高さに衝撃を受けた。「戦争の本質を何より語っていると感じた。戦争は弱い者を一番先に痛めつける」
日本モダニズム(近代)建築の旗手、前川国男(1905~86年)が設計した東京都の世田谷区第1庁舎の取り壊しが始まるのを前に、建築に関わった前川事務所出身の建築家による講演と現地見学会が4月23、25の両日に区内で開かれた。「完成から今年で約60年。60年の命だったわけですが、愛着を持っていただき、ありがとうございました」と語りかけた。(森本智之) 区庁舎はピロティと広場を中心にコンクリート打ちっ放しの複数の建物で構成される。このうち、区民会館(1959年)、第1(60年)、第2庁舎(69年)が前川の作品だが、区は老朽化を理由に、区民会館は改修、第1、第2庁舎などは建て替えることを決定。第1庁舎は大型連休明けの5月中旬に、第2庁舎は2026年9月以降に取り壊しが始まる。 23日は、区民会館と第1庁舎を担当した奥村珪一さん(90)、第2庁舎を担当した大宇根弘司さん(82)が約30人に施工当時の
大手求人サイト「バイトル」の求人広告に何者かに無断で応募され、対応に追われて業務を妨害されたのは、運営会社が適切な措置を取らなかったためとして、共同親権導入反対などを訴えている弁護士5人が26日、サイトの運営会社に計500万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘が始まってから半年超。ハマスの奇襲を受けた際に世界からイスラエルに寄せられた連帯の声は、パレスチナ自治区ガザでの民間人犠牲者が増えるにつれて小さくなった。孤立を深めるイスラエルの国内では、ガザへの侵攻に対する批判を抑え込む動きも見られる。交流サイト(SNS)で戦闘中止を訴えて逮捕されたイスラエルの男性に、オンラインで話を聞いた。(福田真悟)
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