いまネットで火がついた2冊の「パロディ本」の売れ行きが好調だ。 一冊目は『もしも矢沢永吉が「桃太郎」を朗読したら』(星井七億・著、鉄人社)。そのタイトル通り、『桃太郎』を矢沢永吉の口調で書きなおしたパロディ小説をはじめとした37作品が収録された短篇集だ。 もう一冊が『【至急】塩を止められて困っています【信玄】日本史パロディ戦国〜江戸時代編』(スエヒロ・著、飛鳥新社)。織田信長のLINEのやりとりを想像したスクリーンショットなど、歴史上の人物と現代版のWEBサービスを組み合わせたパロディ作品が多数収録され、若者を中心にネットユーザーから高い人気を集めている。 ネット上の「ウケる」文脈を踏まえ、ある設定のもとで作品を仕上げる新たなパロディ文学と言える両作品。 こうしたパロディ作品はいかにして生まれたのか。『もしも矢沢永吉が「桃太郎」を朗読したら』の著者・星井七億氏に本作が生まれた背景や