木曜日のオンライン日本史講座2月第2回に向けてのエントリです。 ticket.asanojinnya.com 前回は日明貿易の前提の話をしました。 今回は「日本国王」の初発について説明いたします。 日本国王として一番有名なのは「日本国王源道義」こと足利義満でしょう。義満は貿易の利益を求めるために明に卑屈な姿勢をとった、と考えられています。 具体的には明皇帝に対し称臣朝貢、つまり明皇帝の家来と名乗って貢物を送ったわけです。日本の有力者が中国の君主に臣下と称するのはけしからん、というわけです。 しかしこの見方は前回見たように、当時の華夷思想を現代の国民国家的な見方で裁断する誤った見方です。昨今よく見る言い方で言えば「現代の価値観で過去を断罪するな」です。 満済が奇しくも言っていたことですが、足利義教が称臣することについて満済は「日本大臣」として皇帝に臣下の礼をとるのは当然だ、と発言しています。