アナフィラキシーの自己注射薬 急激な症状、素早く緩和 東京都の主婦A子さん(30)の長女(3)は、生後間もなく、卵や小麦、大豆などの食物アレルギーがあることが血液検査で分かった。これらの食品を避けていたが、2歳になり、小麦のパンを病院で試験的に一口食べたところ、全身に湿疹(しっしん)が現れて唇や手足が腫れ上がり、せきこんで呼吸困難になった。オーツ麦入りのカレーでも同様の症状に陥り、救急車で病院へ運ばれた。こうした強いアレルギーは「アナフィラキシー」と呼ばれ、最近、症状を抑える薬剤を自分で注射する「自己注射薬」が使えるようになった。 アナフィラキシーは、異物が体に入った時に過剰に反応するアレルギー症状の一種。ハチ刺され、食品や医薬品などが原因となり、数分から1時間以内に呼吸困難、嘔吐(おうと)、発疹(ほっしん)、下痢など複数の症状が現れる。食物では、そばやピーナツで起きやすいが、子どもは牛乳