約7万4000年前、スマトラ島のトバ火山が超巨大噴火を起こした。これによってでき直径100キロのカルデラは現在、湖となっている。(PHOTOGRAPH BY ANDIA, UIG VIA GETTY IMAGES) 7万4000年前に起きた超巨大噴火。過去200万年で最大規模とされ、世界的に影響を及ぼしたこの大災害を、当時まだアフリカにいた人類は無事に生き延びただけでなく、繁栄していたとする論文が、3月12日付けの科学誌「ネイチャー」に発表された。 大噴火を起こしたのは、東南アジア、スマトラ島の「超巨大火山(スーパーボルケーノ)」であるトバ火山。噴き上げられた火山灰と岩塊は数千キロメートル遠方まで散らばり、気温は急降下した。(参考記事:「この世の果て? 地獄のような絶景10選」) 噴火の余波は遠くアフリカ南部にまで及び、そこで暮らす古代の人類に影響を与えた。これまでの研究では、トバ大噴火は