最近のマスコミや政界の動きを見るにつけ、労働者派遣システムに関する基本的な認識が歪んだまま、あたかも派遣労働者のためになるという思いこみで規制強化が進められようとしているように思われます。 このあたりについて、昨年ある雑誌に書いた論文の一節を引用しておきます。せめて、これくらいの認識は持った上で、議論を展開して欲しいものです。 http://homepage3.nifty.com/hamachan/21seiki02haken01.html 『時の法令』連載「21世紀の労働法政策」第2回 第1章 労働者派遣システムを再考する(1) >その後、日本でもヨーロッパと同様、高度成長期にアメリカから労働者派遣事業が進出してきて、やがてその影響で規制緩和が進んでいくことになるのであるが、その緩和の仕方に無視し得ない差があった。即ち、ヨーロッパでは、労働者派遣事業を認める以上は、特段に対象業務を限定す