システムに対する要件定義を行う際は、機能要件定義と非機能要件定義を行う。 機能要件の定義自体は、さほど難しくない。顧客がやりたいことを丁寧に詰めていくだけだ。しかしながら、非機能要件の定義は難しい。機能じゃない部分全般に対して要件を定義するのだから、どこまで定義したら終わりなのかの匙加減がわからない。そういう場合は、IPA(情報処理推進機構)が発行している非機能要求グレードを活用するとよい。 IPAの非機能要求グレードとは IPAによれば、非機能要求グレードというのは、非機能要求に関する項目とその項目毎で求められる要求レベル(適用システムにより異なる)をIPAが網羅的にリストアップした表のことである。実現しようとしているシステムの種類に応じて、非機能要求レベルの目安を顧客側/ベンダ側で一緒に決めていくことができる資料なのだ。クラウドサービスなどでよく使われるSLA(サービス提供者が、契約者