すっかり涼しい風が吹き渡る昨今、ながらくお待たせしました。今月のとりまとめでございます。 nerumae.hateblo.jp じんわりする料亭の板前と娘の話ですね。「きゃー駆け落ちでハッピーエンドでよかった!」というのもアリですが、注目は魚を捌く描写のていねいなところですね。魚を捌くと言うのは、最近ではマグロの解体ショーなんかもあるとおりなかなか見るところがあって、その包丁捌きは芸術的なところがあります。そこに注目するとまたこの作品の奥深さが見えてきます。「おとっつあんとしゃべることまで同ンなじになって」で父親と想い人を重ねる小夜子の心情も小粋でいいですね。 baumkuchen.hatenablog.jp 水槽の魚と自身を重ねる女性の話ですね。「水槽」というモチーフは美しいのですが、同時に冷たい「拘束」のイメージもあります。それでもフルブラックリボンは水槽でしか生きていけない魚で、拘束