劇作家・演出家で、最近「下り坂をそろそろと下る(講談社刊)」を出版した平田オリザさんへのインタビュー、後編です。「これからの時代に大事なのは問題発見能力」「女性が結婚や出産によって、それまで享受していた権利を放棄しなければいけないような社会は、もう無理」――平田さんが描く、教育や子育て、そして地方都市の未来。そして、日本社会が目指すべき道とは。 <前編はこちら> ■ 平田オリザ「母親が何かを犠牲にする社会はおかしい」 「問題解決能力」よりも、これからの時代は「問題発見能力」 DUAL編集部 平田さんは四国学院大学や大阪大学大学院で、入試改革を手掛けています。グループワークを取り入れるなど、特色のある試験内容ですが、その狙いは。 平田オリザさん(以下、敬称略) これまではずっと「問題解決能力」が大事だといわれていましたが、僕はこれからの時代、「問題発見能力」のほうが大事だと思っています。「