甲府市は昨年末、生活協同組合「ユーコープ」の甲府配送センター(同市落合町)から食料提供の協力を受けることで合意した。1月末から、コメや加工品などユーコープの宅配でキャンセルになった食料を、生活保護を求める人のうち、その日の食べ物が得られないなど特に状況が切迫する困窮者に提供する取り組みを始めた。提供を伴う生活相談は1日1件程度。市は今後、協力先を増やして安定的な支援につなげたい考えだ。 市による食料の無償提供は、これまでも行われてきた。生活保護の受給決定まで約2週間分だが、予算措置がなく、食料は市職員からの寄付やNPO法人「フードバンク山梨」(南アルプス市)の協力、市民のバザー品の提供でまかなってきた。 市はダンボール2、3箱相当の配給用食料とコメの常備が必要としているが、これまでは「日々の提供で不足や偏りが生じた」(生活福祉課)という。このため、食料の安定的な確保が課題だった。 ユーコー