父娘が経営権をめぐって異例の争いを繰り広げた大塚家具。結局は株主総会で娘の大塚久美子社長が勝利を収めたが、再び暗雲が立ち込めているようだ。父親の大塚勝久前会長と行動を共にした息子の大塚勝之前専務が、同社の幹部社員を引き抜き、新会社を設立する準備に入ったというのだ。勝久氏は今後も大塚家具社内に残って久美子氏の経営を監視する意向だといい、前代未聞の“お家騒動”は今後も続きそうだ。 3月末に開催された大塚家具の株主総会では、役員人事をめぐって委任状争奪戦が繰り広げられた。その結果、「経営改革」を掲げた久美子氏が機関投資家の賛同を集め、再任された。 関係者によると、久美子氏は勝久氏には引き続き最高顧問などの立場で社内に残ってもらう方向で調整中だという。しかし、勝久氏についた勝之氏と数人の幹部社員については、株主総会直後に人事部付に異動させ、法令順守などの面で問題がなかったか社内で調査している、とい