何故、一部の異常者はあんなにも鉄道に惹かれてしまうのか、それは幼少期の彼らが鉄道を揺り籠として認識し、帰巣本能とも言えるものを鉄道に対して持ってしまったからである。 そもそも揺り籠に揺られている赤子はなぜ眠ってしまうのだろうか? それは揺り籠の振動が母親の胎内で羊水に包まれていた頃の日常に近いからである。 では何故羊水の中の赤子は眠るのかと言えば、羊水の中で暴れまわった赤子は逆子になりやすいため、羊水の中でゆっくり眠る遺伝子の持ち主が生存競争を生き延びてきたからだ。 鉄道に異常な関心を持たない普通の人間であっても、電車の中で強い眠気を感じることがあるが、これは我々が元来そういった類の揺れに対して眠気を感じるような遺伝子の持ち主だからなのだ。 つまり、電車の中で眠ってしまうというのは、ある種の胎内回帰に等しい状態と言えるわけである。 では、そこから鉄道に対する狂人的な執着に辿り着く鉄道オタク