閣議に臨む安倍晋三首相(左)と麻生太郎財務相=首相官邸で2018年5月18日午前8時31分、川田雅浩撮影 政府は18日、「現行法令において『セクハラ罪』という罪は存在しない」との答弁書を閣議決定した。財務省の福田淳一前事務次官のセクハラ問題を巡り、麻生太郎副総理兼財務相が「『セクハラ罪』という罪はない」と繰り返し発言したことに批判が相次いでおり、逢坂誠二氏(立憲民主党)が質問主意書で見解をただした。 答弁書は、セクハラの定義について、職場…
閣議に臨む安倍晋三首相(左)と麻生太郎財務相=首相官邸で2018年5月18日午前8時31分、川田雅浩撮影 政府は18日、「現行法令において『セクハラ罪』という罪は存在しない」との答弁書を閣議決定した。財務省の福田淳一前事務次官のセクハラ問題を巡り、麻生太郎副総理兼財務相が「『セクハラ罪』という罪はない」と繰り返し発言したことに批判が相次いでおり、逢坂誠二氏(立憲民主党)が質問主意書で見解をただした。 答弁書は、セクハラの定義について、職場…
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、約8億円の値引きにつながった地中ごみを試掘した業者が、ごみは実際より深くにあると見せかけた虚偽の報告書を作成した、と大阪地検特捜部の調べに証言していることがわかった。学園や財務省近畿財務局側から促された、という趣旨の説明もしているという。値引きの根拠が揺らぐ可能性があり、特捜部は証言について慎重に事実確認を進めている模様だ。 学園は2015年5月、大阪府豊中市に小学校を建設するため、国と借地契約を結んだ。16年3月、深さ9・9メートルのくい打ち工事中に地中から「新たなごみ」が見つかったとして国に対応を要求。国はごみの撤去費を価格に反映させて土地を売却する方針を決め、学園にごみに関する資料提出を求めた。
記者の質問に答える民進党の枝野幸男代表代行=衆院第1議員会館で2017年10月1日午前11時13分、西本勝撮影 民進党の枝野幸男代表代行は1日、希望の党に合流しない民進党前衆院議員らを集めて、新党を結成する方針を固めた。希望の党が民進党の全員合流を認めないことに反発した。希望に参加できない前衆院議員を救済するための受け皿を目指す。党名は「民主党」を検討している。 新党には赤松広隆元衆院副議長(愛知5区)、佐々木隆博氏(北海道6区)、辻元清美氏(大阪10区)、阿部知子氏(比例南関東)らが参加する見通し。民進党参院議員からは相原久美子、有田芳生、江崎孝、神本美恵子(いずれも比例)の4氏らが参加を検討している。 無所属で出馬することを表明した野田佳彦前首相は、自らのグループから希望の党に参加するメンバーもいるため、新党への参加には慎重とみられる。岡田克也元代表も参加しない見通しだ。
今月1日に日本学術会議から「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」という報告書が発表された。日本学術会議は我が国の人文・社会科学から理学・工学までの全分野の代表者からなる、いわば「学者の国会」。政府に対する政策提言から世論啓発までを役割としている。 報告書が対象としている東京電力福島第1原発事故については、既に多くの論文や調査結果などが蓄積されている。国連科学委員会の報告でも、放射能由来の公衆の健康リスクについて「今後もがんが自然発生率と識別可能なレベルで増加することは考えられない」と結論が出ている。 学術会議の報告でも、被ばく量はチェルノブイリ原発事故よりはるかに小さいという評価が改めて示されているが、特に不安の多い子どもへの影響に焦点を絞っている点が重要だ。「福島第1原発事故による胎児への影響はない」としており「上記のような実証的結果を得て、科学的には決着がついたと認識されている」と
傲慢さにじむ安倍政権 印象操作、ということについて考えてみる。 先日閉会した国会で、安倍晋三首相が連呼したことで人口に膾炙(かいしゃ)するようになった言葉だけれど、あまり知らない言葉なので辞書を引いてみた。 「広辞苑」によれば「他者に与える自分の印象を、言葉や服装などによって操作すること」とある。 普通に読めば、他者の印象を操作する主体は自分であるように受け取れる。しかし、国会開会中の首相は、「他者(国民)に与える自分(首相)の印象を、(野党が)言葉などによって操作すること」と解釈して使っていたようだ。ひょっとしたら、辞書に「自分」と書いてあったら、「自分=私自身」と読む癖をつけておられるのだろうか。 ともあれ私、というのは、このコラムを書いている私自身だが、首相にとっても野党にとっても「他者」であると思われる、一国民としての私が、誰によって、どのように印象を操作されたかについて、考えてみ
イデオロギー教育の危険 話題になっている森友学園問題で、いちばん私が恐ろしいと思っているのは、安倍晋三首相の妻昭恵氏が100万円渡したかとか、10万円もらったかとかいうことでは、ない。9億円が1億円になった経緯を知りたいのはもちろんだが、恐ろしいと思っているのは、そこでもない。 究極に怖いと感じているのは、事件が発覚して最初のころに流れた、塚本幼稚園の動画だ。 子どもたちが「教育勅語」を唱和する姿は、まさに「洗脳」という言葉を思わせて背筋が凍った。臣民(天皇に支配される民)として、天皇の統治する国に緊急事態(戦争)があったら、自ら志願して死ねと教える戦時中の勅語を、無邪気な声がそらんじてみせるのは、異様だった。
(文春新書・799円) 身体のことは身体に じつは書評するかどうか、かなり迷った。そもそも書評するまでもない。なぜならだれが読んでも、よく理解できるに違いないからである。文章は平易で、論理の筋は通っている。ゆえに余計な説明はいらない。ただ最近ある雑誌でこの本の内容にちょっと触れた。そうしたら編集者から訂正を求められた。私が「著者の主張に賛成だと思われると困る」という意見が付いてきた。もちろん雑誌にはそれを出版している側の都合や思いがあるから、素直に訂正に応じた。私は自分の意見を修正するのに、ほとんど抵抗がない。 ではなぜ書評か。知る人は多いと思うが、著者は「ガンと闘うな」というお医者さんである。乱暴にまとめれば、その著者がさらに健康診断は有害無益だと主張したのが本書である。著者の主張はすでに学問の域を超えて、いわば政治化している。本書にちょっと触れただけで、訂正を求められたという事実は、私
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