頭部の外傷は、傷の程度により、打撲による皮下血腫(たんこぶ)からはじまり、帽状腱膜下血腫、骨膜下血腫、挫創、骨折、頭蓋内出血(急性 硬膜外、硬膜下、脳内 血腫)、脳挫傷などが挙げられます。明らかな損傷が無く、受傷時の記憶が無いものや意識障害はよく知られている『脳震盪』です。脳震盪のような意識障害が6時間以上続くものを、『びまんせい軸策損傷』と言い区別しています。 たんこぶの様でも、帽状腱膜下血腫、骨膜下血腫というものは、特にお子さんの場合は血腫の吸収が不良で、1週間くらいしても逆にブヨブヨと溜まってくることがあります。この場合、一度、穿刺して水様の血腫を吸引しないといけないことがあります。 重症な頭部外傷は、受診した病院やその時々で担当された先生に譲るとして、家庭で知っておいてもらいたいことが三つあります。 第一に、頭部外傷は『時間との勝負』であるということです。 重症なものは1時間以内(