バリバリ働いてお金を稼げば、人は幸福になれるのか。おそらく多くの人が一度は考えたことがあるだろう。生活するにはお金が必要だが、遮二無二働いて収入が高ければ高いほど幸せになれるのか。インターネットで拡散している「メキシコ人漁師の物語」を通じて、「働き方と幸せ」について考えてみたい。 小さな漁船がメキシコの小さな島に着いた。 休暇で港にいたアメリカ人の観光客が、船から下りてきたメキシコ人漁師に尋ねた。 「大漁だね。どれくらい海に出ていたの?」 「昼の数時間だけだよ」 返答に驚いたアメリカ人は「もっと長い時間、漁をして、いっぱい捕まえればいいじゃないか」と提案すると、漁師は「なんでそんな必要があるのさ。これで十分食べていけるよ」と答えた。 「それなら、漁をしていない時間は、何をしているんだい?」とアメリカ人。 漁師は「ゆっくり起きて、家族と時間を過ごすんだ。夜は友人とバーで飲んで、ギターを弾きな