ロッテは「噛むこと研究室」というプロジェクトを展開し、噛んで得られる健康を打ち出している。ロッテの関氏は「長く噛むことで得られる健康価値を、科学的根拠に基づいて発信したいと思います」と話す。モンデリーズはガムを噛むシーンを広げるため、たばこやハンバーガーを買った人へサンプルを提供した。 ガム離れは、日本だけの問題ではないようだ。モンデリーズの川鍋氏は言う。 「原因は各国とも、だいたい似ています。若年層の問題や他の菓子との競合。ただ、アメリカではほぼ横ばいに戻っています。施策をシェアし、日本でも市場の活性化を図りたいですね」 ガムを「面倒くさい」ととらえる“困った”若者が増えている。どうするか。ロッテの関氏は言う。 「聞き間違いかと思いましたが、ガムを『硬い』と感じる若者が少なからずいて衝撃でした。我々が考える以上に、若者や子どもの噛む力が弱っている。噛むことへの意識が変わってきたの