人の自慢話を聞いて面白いと思うことは稀だけど、この本についてはあまり気にせずに読める。 ロジャー・エンリコ『コーラ戦争に勝った!』(新潮文庫)を再度読み終えてみたが、お話としては面白かった。一度読んだ記憶があるのだが、おそらく入社間もない頃だったのだろう。 ぺプシが攻勢をかけた1980年代前半、そして85年にコカコーラが「ニューコーク」を発売して、90日ほどで元の味を「クラシック」として出すまでのマーケティング史上の歴史に残るエピソードが、リズム感のいい文体で書かれている。 もう絶版だけど、amazonでも入手できる。ただ、いま広告の仕事に携わっている人の勉強になるかというと、ちょっと違うかもしれない。 時代の変化を実感して、軽くため息をつくにはいい本なんだけど、そんなニーズってあるのだろうか。 「ああ、時代が変わったんだな」と思うことは幾つもあって、まずは「消費者に情報を届ける