「原稿チェックもとても丁寧。自分では気付かなかったミスもフォローしてくれる」「高いけど、高いなりの仕上がりの美しさ」 同人誌作家たちが印刷所について、良いと思う点を挙げるツイッター。その中で、誠実な対応や印刷の品質で高い評価を得ているのが緑陽社(府中市分梅町)だ。 武川優(まさる)代表(61)は「高い印刷代を払っても、いい作品を作りたいという作家が支持してくれている」と自信をみせる。 同社は武川氏の友人が一九八〇年に創業し、武川氏も入社。当初はハンコや名刺の注文を受けていたが、事業は軌道に乗らなかった。しかし、近所の同人誌サークルに印刷を頼まれたのが転機になり、「口コミで評判が広まり、注文が次々と入ってきた」。 八〇年代は「キャプテン翼」や「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」などの漫画やアニメが流行し、パロディーの同人誌が続々と作られていた時代。友人に代わって代表になった武川氏は、同人誌印刷に