細胞工学連載コラム「生命科学の明日はどっちだ?」目次 第六回: 生命科学でインディ・ジョーンズしよう!!(完結編) 前編のあらすじ 生命科学者たる者,毎日淡々と実験にいそしんでいるように見えても,その魂の底には冒険野郎が住んでおり,いつかは隠れた財宝ならぬ生物学史上に残るような発見をしたい,と夢見るのが性というものである.だから,もし宝の地図<数理モデル>が手に入ってしまったら旅に出るしかない.しかし,未知への旅は誰しも不安なもの.「そんなこと本当にできるのか?」「危険な賭けなんじゃないの?」とのご心配,ごもっともです.そんな皆さんのために,Turing理論という地図を手に宝探しの旅に出た筆者の実体験を例に,数理モデルの有効な利用法を解説しています.前編では,実験生物学者のほとんどがTuring理論を信じていないことを知り,一度あきらめかけるも,Turing理論の語り部と出会い再び冒