「デザインは人間の幸せという目的のために調整していく行為」。河北秀也が「iichiko design」から見た日本の風景とは大分県立美術館で2月11日~3月29日、ロングセラー商品「いいちこ」のアートディレクションを長年手がけてきた河北秀也の企画展「イメージの力 河北秀也のiichiko design」が開催された。約50年にわたって業界を牽引し続ける河北がデザイナーを志したきっかけから、「いいちこ」との出会い、そして数々の仕事を通して見えた日本社会への提言まで、インタビューを通じてお届けする。 聞き手・文=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部) 撮影=稲葉真 河北秀也 撮影=稲葉真 「ジャーナリストかデザイナー、もしくはレーサーになりたいと思っていたんです」 ──東京藝術大学の在学中からデザイナーとして活躍されていた河北さん。デザイナーという職業を志したきっかけはなんだったのでしょうか。