クルーグマンが断言 「先進諸国よ、カナダに学べ!経済が停滞している今こそ投資すべき時だ」 「脱・緊縮財政」のススメ 文/ポール・クルーグマン 「未来」が最初に起こる国 カナダは、面白みのない国だと言われている。1980年代にニューリパブリック誌が、世界で最もつまらない新聞見出しは、「注目すべきカナダの先取り精神」だとしたのは有名な話だ。 しかし経済政策に関する限り、そういう評判は不当だ。なぜなら、カナダは驚くほどしばしば、「未来」が最初に起こる国だからだ。 そして今、またそれが起ころうとしている。月曜日(10月19日)にカナダの選挙民たちは、圧倒的な形で与党の保守派を権力の座から駆逐し、中道左派の自由党が驚異的勝利をおさめた。 自由党が選挙時に公表した政策には興味深い点が多く見られるが、中で最も際立つのは、西欧諸国全体で支配的な政治的言論となってきた、赤字の強迫観念にとりつかれた経済緊縮の