『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ/筑摩書房)の日本でのヒットや、異例の3刷となり単行本化も決まった「韓国・フェミニズム・日本」特集の『文藝2019年秋季号』。人気の土台となっているのは、ここ数年の韓国でのフェミニズムの盛り上がりに対する興味・関心だろう。 ジェンダーギャップ指数は日本よりさらに下位の韓国。しかし、ひとたび事件が起これば、ジェンダー不平等に声を上げる数万人規模のデモが起きる国でもある。『キム・ジヨン』を始めとする最近の韓国小説は、理想へ手を伸ばし現場で声を上げることを後押しするような作品が多いようにも感じる。 『キム・ジヨン』で翻訳、『文藝2019年秋季号』の単行本では監修を務める翻訳家の斎藤真理子さんにインタビューを申し込んだところ、「ウーマンリブや雇用機会均等法の女子の就職事情など、若い世代に伝わっていないことも多い。そのあたりもお話できるなら」と、ご返信を