サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
akiraokawada.hatenablog.com
そういえば、WoC社が募集していた、『D&D』モデルのスニーカーデザインコンテストの結果が出たようですね。 おおっ、チェインメイル柄がわりとかっこいいんじゃないか。 RPG関連グッズって、どうしても「ナードだろ?」と悪口を言われますが、なかなかどうして悪くない。 ・スニーカーデザインコンテスト結果 http://www.wizards.com/default.asp?x=dnd/4news/20090805 というわけで、私の周りのRPG&ファンタジー者に、どう思うかご意見をお聞きしました。 面白かったのでこちらでご紹介させていただきます。 S氏(男性):「キャラクターシート型が面白いですね。 柄以前に、形がイマイチかなとも思いました」 V氏(男性):「全部いけますね。 下から三つまでが特に燃えます」 M氏(男性):「一番上と、本当にチェインメイル地のがいいかなあ」 T氏(女性):「Gob
3月にゲスト参加させていただいた第2回TRPG文華祭ですが、その参加者がつくる同人誌に原稿を寄稿させていただきました。 もうすでに入手されてお読みになられた方もいらっしゃると思いますが、ありがたくも主催者の方にお許しをいただきましたので、地方などの方で同人誌が手に入れられなかった方のために、寄稿させていただいた原稿をこちらで公開させていただきます。 「すべての架空世界の原点がここに――『ミドルアース言語ガイド』(ICE/ホビージャパン)」:岡和田晃 ●ハープ・ハーンは面白い! こんにちは、翻訳者/ライターの岡和田と申します。 今回のTRPG文華祭では、ICE社の汎用システム『ハープ・ライト』を使用し、汎用ワールドセッティング『ハーンワールド』を舞台にしたシナリオにプレイヤー参加させていただきました(以下、『ハープ・ハーン』と表記)。 『ハープ・ハーン』、とても面白かったです。ICE社と言え
『秘術の書』の翻訳作業の際に、訳語の選定などでお世話になりました岡田伸さんが、ブログで『秘術の書』の紹介文を書いて下さいましたのでご紹介〜! (ありがとうございます!) 秘術の書 (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版サプリメント) 作者: ローガンボナー,イータンバーンスタイン,ピーター・リー,待兼音二郎,鈴木康次郎,阿利浜秀明,見田航介,岡和田晃出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2009/08/31メディア: 大型本購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (8件) を見る 岡和田さんチームが担当された『秘術の書』が発売となりました。 『武勇の書』に続くクラス強化本の第2弾で、その名の通り秘術系クラスの新たなクラス特徴、パワー、伝説の道、特技、神話の運命などがテンコ盛りです。日本では発売が前後してしまいましたが、9末発売の『プレイヤーズ・ハンドブック?』に掲載されているソ
そういえば、『秘術の書』の訳語の選定などで協力をいただきました岡田伸さんが、既製シナリオの運用案をいろいろ挙げて下さっているのでご紹介します。 丁寧にリクエストにも応えていただきまして、恐縮です。 ・たぶんコーデルかワイアットあたりが書き忘れたこと http://asobinin-nagaya.sblo.jp/article/31508944.html ・4eの運用:既製の冒険シナリオで途中の遭遇を飛ばす http://asobinin-nagaya.sblo.jp/article/31598229.html ・4eの運用:既製の冒険シナリオで途中の遭遇を飛ばす(補足) http://asobinin-nagaya.sblo.jp/article/31631893.html
幸運なことに、発表しばらく経ってもウェブ上で、さまざまな方から拙著や拙稿への感想をいただいております。ありがとうございます。なかには「われ逝くものの如く」さまのように、極めて真摯な精読をいただいたものもあり、光栄に存じます。 人から教えていただいたり、私の巡回ルート内で見つけられたぶんを、お礼の気持ちを示すためと訪れていただいた人の利便性のために、まとめて掲載させていただきます。 僭越の誹りを免れないかもしれませんが、このブログをご覧になって下さる方は、少なからず私の書いたものに関心をお持ちだと思いますので……。どうぞそのあたり、ご容赦下さい。 提示いただいた問題系につきましては、どうぞ今後の課題にさせていただければと思っております。 ザッピングしてメタ的に閥族意識を感じ取っても肝心の中身に向き合おうとしない空気が強いなか、こうしてきちんと受け取っていただけるととても嬉しいです。 また今回
失礼ながらノーマークの作家だったのですが、今号の「SFマガジン」のエッセイで『ダークエルフ物語』(注:フォーゴトン・レルムを舞台にした『D&D』小説)をベストに上げていたので、ぴぴっと墓場の鬼太郎のごとくRPG者アンテナの反応がして条件反射的に即注文。 おおおお、おおおお……(興奮、鼻息)。これはすごい! 大当たりでした! 何より『ガンドッグゼロ』のWolfinaさんが表紙を書いている時点で涙モノだった。『ガンドッグゼロ』ファン必見! まずは筋を見て下さい。 〈ハヤカワSFシリーズ Jコレクション〉 中国と台湾の政治緩衝地帯として生まれた人工島・新台湾。人種の坩堝と化した混沌の街を跋扈する、聖なる異形者の血と暴力と運命の物語。才気煥発の俊英が描く、傑作近未来バイオレンス伝奇SF 中国と台湾の政治緩衝地帯として、また国際貿易の中継点として建造された人工島『新台湾』は、アジアの金融センターの地
8月2日に青山ブックセンターで開催された『社会は存在しない』刊行記念、佐々木敦×蔓葉信博×渡邉大輔のトークショー「セカイ系のクリティカルターン〜2010年代の批評へ向けて」に参加してきました。http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200908/_2010200982.html 社会は存在しない 作者: 限界小説研究会編,笠井潔,小森健太朗,飯田一史,岡和田晃,小林宏彰,佐藤心,蔓葉信博,長谷川壌,藤田直哉出版社/メーカー: (株)南雲堂発売日: 2009/07/03メディア: 単行本購入: 18人 クリック: 363回この商品を含むブログ (44件) を見る このイベント、私は何気なく関係者席に座ってしまっていたのですが、イベントの企画立案そのものについてはまったくコミットしていないし、そのような立場にであるとも自認していなかったので、座る場所が違っただけであって
論壇プロレスのフレームを外して 『社会は存在しない――セカイ系文化論』が発売されて、そろそろ2週間が経過しようとしています。喜ばしいことに、少しずつ売れ行きも向上してきているらしく、「セカイ系」という言葉が連想させる――悪い意味で閉鎖性を有した――領域に留まらず、広く現代文化の様相に関心がある方に受容されつつあるようで、端的に言って嬉しく思います。ちらほらと、私宛に感想もいただいております。 社会は存在しない 作者: 限界小説研究会編,笠井潔,小森健太朗,飯田一史,岡和田晃,小林宏彰,佐藤心,蔓葉信博,長谷川壌,藤田直哉出版社/メーカー: (株)南雲堂発売日: 2009/07/03メディア: 単行本購入: 18人 クリック: 363回この商品を含むブログ (44件) を見る なかでも、既にご覧になった方もおられるかもしれませんが、シノハラユウキ(id:sakstyle)氏が実に熱のこもった
嬉しいニュースが! サプリメント『クリーチャーズ&トレジャーズ』がPDFで再刊され、かつてホビージャパン社から発売されていたRPG『ロールマスター』日本語版シリーズが、無事完結した、ということです。 ・『ロールマスター』って? という方は氷川さんの解説をどうぞ。 http://www.trpg-labo.com/modules/article/index.php?articleid=28 私は『ロールマスター』を母体とした『指輪物語ロールプレイング』派ですので、『ロールマスター』はほとんどプレイできていませんが、それでもRPGの一つの極致とも言えるゲームだという認識はあります。 RPGがコンピュータ・ゲームと大きく異なる点として、ユーザーが自発的にルールを覚え、それを運用していくところが挙げられると思うのですが、そうしたユーザーによるルール運用の醍醐味をじっくりと教えてくれるのが『ロールマ
お忙しいなか、kingさんが「SF乱学講座:「ナラトロジー」×「ルドロジー」――新たな角度からSFを考える」のレポートを書いて下さいました。ありがとうございます。 私が記録をアップするのには少々時間がかかってしまいますので、それまではぜひこちらのレポートをご覧いただければ、と思います。 http://d.hatena.ne.jp/CloseToTheWall/20090706 なおご質問いただいた件をこちらで。 『ハーモニー』については、今回の講演を叩き台にして、別に論文をまとめようと考えています。 また、オンラインRPGについては、実はTRPGとはまったく性質が異なります。 極めて大ざっぱな説明になりますが、オンラインゲームは「戦闘」を中心とした箱庭世界を提供します。そこでは、Second Lifeのように箱庭世界に生きることによって提示される物語は存在しますが、箱庭であるがゆえに、プレ
伊藤さん、SF大会は行けなかったけれども、『ハーモニー』が星雲賞受賞だってよ。おめでとう。 ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/12メディア: 単行本購入: 50人 クリック: 931回この商品を含むブログ (329件) を見る** Randam butterさまにて、伊藤計劃氏が同人誌に発表された小説「セカイ、蛮族、ぼく。」が発表されています。 http://randambutter.blog.shinobi.jp/Entry/157/ ブログ主さまの理念に共鳴し、ここに全文を転載させていただきます。 セカイ、蛮族、ぼく。 伊藤計劃 「遅刻遅刻遅刻ぅ〜」 と甲高い声で叫ぶその口で同時に食パンをくわえた器用な女の子が、勢い良く曲り角から飛び出してきてぼくに激しくぶつかって転倒したので犯した。 ひどい話だと思う
さて、「SF乱学講座」の日程も近づいてきました。そこで、予定されている講演「「ナラトロジー」×「ルドロジー」――新たな角度からSFを考える」について、主に現代思想や批評理論に関心のある方向けに、話そうと考えている内容の一部を簡単にご紹介します。 『アゲインスト・ジェノサイド』を軸にした記述です。ある程度、理論的な考え方に慣れている人向けの内容となっております。当日はもっと噛み砕いた表現になるものとご理解下さい。 また、変更がかかる可能性もあります。 あまり余裕がないので、本エントリは本当にざっとした解説ですが、SF乱学講座ではこのあたりについても「ナラトロジー」(批評理論としての物語論)と「ルドロジー」(批評理論としてのゲーム論)の考え方を援用して、かつテクストに沿って、平易な言葉で突き詰めて考えていくつもりです。 なおゲーム的な思考法に興味がある方は、理論的な文献だと、以下の高橋志行さん
さる私淑する人が、「批評は疥癬である」と書いていたことがある。私もそれを認めるにやぶさかではない。というのも、日々生きているうえでどうにも生まれてくる違和感のようなもの、それをなるべく強度ある言葉で語ろうとするのが「批評」だと私は考えているからだ。それが疥癬ではなく、他の何でありえようか。 こうした出発点に立つと、笠井潔の『例外社会』(朝日新聞出版)は、ここ数年の日本語で書かれた批評文のなかで群を抜いて素晴らしいものだった、と言うことができる。掻きむしり甲斐がある、掻いた後に何かが生まれそうな気がする、と言えばよいだろうか。 細かな部分で違和感を覚えるところも少なくない(特に第六章)が、それを補って余りある、論の全体を包む強靱な体系化への意志に心打たれたのだ。1930年代と2000年代の相同牲を、執拗な思考の運動によって描ききっている。だからこそ「例外国家から例外社会へ」という社会システム
来たる3月28日に、RPGリプレイ専門誌「Role&Roll Extra Lead&Read Vol.5」が発売されます。 朱鷺田祐介さんの『深淵 第二版』、小林正親さんの『大江戸RPG アヤカシ』といった、僕の大好きなRPGシステムのリプレイが掲載されます。 そのなかに混じって、 『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のエベロン世界を舞台にしたリプレイ・シリーズの第3部を掲載いただくことができました。タイトルは、ヒロイック・ファンタジーらしく、 「CHAMPIONS BEYOND THE PLANES」 表紙は『大江戸RPG アヤカシ』のものですね。 Role&Roll EXTRA Lead&Read Vol.5 作者: 小林正親,朱鷺田佑介,岡和田晃出版社/メーカー: 新紀元社発売日: 2009/03/28メディア: 大型本購入: 3人 クリック: 4回この商品を含むブログ (8件) を見る こ
22日、HJコンから帰宅したら、癌で闘病中だった伊藤計劃(id:Projectitoh)さんが亡くなったとの報が届いていた。享年34。あまりにも早すぎる訃報に頭がくらくらした。 この人は、いまだ『虐殺器官』、『メタルギア・ソリッド・ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』、『ハーモニー』の長編3作、「The Indiffernce Engine」、「From the Nothing, With Love.」の短編2作と数本のエッセイしか書いていなかったはずだ。現在は「『ドラキュラ紀元』風」の新作を構想中だったとの話を小耳に挟んでいただけに、言葉も出なかった。 そっと胸に潜めておこうと思ったが、間もなくWeb上の各所に訃報が流れ始めた。 複数の人より伝え聞くところによると、結構な弔問客が訪れているらしい。 しかし先月、速水螺旋人さんとご一緒して、病院へ伊藤さんのお見舞いに行った際には、ご家族はかなり
短期集中連載:『ウォーハンマーRPG』、ナラトロジー、そして自由 ■0、はじめに ■1、『ウォーハンマーRPG』第2版の構造 (ブログの過去記事をご参照下さい) ■2、仮説:『ウォーハンマーRPG』は『クラシックD&D』(+ミスタラ世界)の正嫡? (ブログの過去記事をご参照下さい) ■3、換喩的想像力とフレーバーテクスト (ブログの過去記事をご参照下さい) ■4、記述と解釈・運用例 (ブログの過去記事をご参照下さい) ■5、換喩的想像力と世界構築 ■6、換喩的想像力を軸に『ウォーハンマーRPG』をチューンする (ブログの過去記事をご参照下さい) ■7、RPGとナラトロジー ▼物語とゲームの融合、それがRPG 筆者はRPGを「物語」と「ゲーム」が融合した芸術ジャンルの一つである、と考えています。 例えば、『Role&Roll』誌Vol.30のミニ特集「やってみよう、ゲームマスター!」、Vol
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版の『ダンジョン・マスターズ・ガイド』が発売されました。英語版で読むとつい読み飛ばしてしまっていたのでなかなか気がつきませんでしたが、『ダンジョン・マスターズ・ガイド』は非常に優秀なマスターリングガイドになっていますね。あまりに実用志向なのでかえって驚いてしまいました。「緩急の妙」・「バランス調整」・「アドベンチャーの舞台設定」など、役立ちすぎだっつうの。 これを読むと、『D&D』は「データの海に溺れるゲーム」という先入観はまったくの嘘で、ゼロからいかに人の創造性を刺激するか、というところに的を絞ってきていると感じました。 ダンジョンズ&ドラゴンズ ダンジョン・マスターズ・ガイド第4版 (ダンジョンズ&ドラゴンズ基本ルールブック) 作者: ジェームズワイアット,桂令夫,岡田伸,北島靖巳,楯野恒雪,塚田与志也,柳田真坂樹,日本語翻訳チーム出版社/メーカー: ホ
短期集中連載:『ウォーハンマーRPG』、ナラトロジー、そして自由 ■0、はじめに ■1、『ウォーハンマーRPG』第2版の構造 (ブログの過去記事をご参照下さい) ■2、仮説:『ウォーハンマーRPG』は『クラシックD&D』(+ミスタラ世界)の正嫡? (ブログの過去記事をご参照下さい) ■3、換喩的想像力とフレーバーテクスト (ブログの過去記事をご参照下さい) ■4、記述と解釈・運用例 (ブログの過去記事をご参照下さい) ■5、換喩的想像力と世界構築 さて、『ウォーハンマーRPG』の換喩的な想像力によって彩られたルネッサンス期からドイツ三十年戦争期に至るまでのヨーロッパ社会史の読み換えという意味において「世界観」の重要性を、他のジャンルではなかなか獲得することのかなわない、批評的なクリティカル・ポイントとして示しました。 あえて言えば、日本では月刊ペン社の妖精文庫シリーズや国書刊行会の世界幻想
短期集中連載:『ウォーハンマーRPG』、ナラトロジー、そして自由 ■0、はじめに 筆者はRPG、SF、文学(あいうえお順)と多方面の分野に関心を寄せているのですが、本格的にものを書いていると、少しずつ、自分の考え方を整理しておく必要にかられてきます。 どこどこの企業のゲームが好きだなどという「立ち居地」という話ではなく、傍からは雑多なものとしてみられがちな自分の活動を、いちど、ある程度の強度がある言説でまとめ直しておいたほうが、今後、ものを書くうえで楽なのではないかと思った次第です(題材としては『ウォーハンマーRPG』を使います)。 そのため、これまで茫漠と考えていたRPGと物語の関わりについて、実際にRPGを遊んだり小説を読んできたりした経験をふまえ、仕事の合間を見て少しずつ考えを書き留めてきました。 こうした論考を発表するには〈R・P・G〉誌が最適だったのですが、同誌が休刊したいま、受
『ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生』を楽しむ。『傭兵の二千年史』の菊池良生の2008年の新刊だ。 どこから掘り出してきたのかわからない謎の資料で、郵便と交通という立場で古代ローマ時代から近代まで、郵便と道路の系譜学を延々と語る。とりわけ、菊池の専門であるドイツ三十年戦争期は圧巻。 垣間見える未訳の資料が秀逸で、そのアウトラインを聞くだけでも読む価値はある。 ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生 (集英社新書) 作者: 菊池良生出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/01/17メディア: 新書購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (21件) を見る いや、面白すぎでしょこれ。 かつて、ローマの道路について少し調べたことがあるが、あまりのテーマの遠大さにしり込みしたことをよく憶えている。道路ひとつとっても、めちゃくちゃ奥が深いのだ。
(禿頭の巨漢が語る。目つきはふてぶてしく、息も荒く、いまにも暴れ出しそうだ) ごめん、修羅場中なんだ。でも、これだけは書かせてくれ。以前くびり殺したインカ人の目玉にかけて! 実は、このブログは日本でいちばん『混沌の渦』の情報が充実したブログを目指している。嘘じゃない。 俺、「狂えるスコットランド人」ジョック・ハンフォーサムは、『D&D』も大好きだが、『混沌の渦』も同じくらい好きだからな。そりゃ、つまり、三度の飯より好きだってことだ。実際、現役でキャンペーンに参加している。 『混沌の渦』ってなんだ? っていうアブラハム人の旦那は悪いがこちらを見てくれ。 『混沌の渦』って知ってるが、過去のゲームだと思ってる自由労働者の旦那は、こちらのすげぇプレイリポートを見て腰を抜かしてくれ。 その『混沌の渦』、実は、今年になってArion Gamesという会社から、PDF販売で復活しているんだ。 それは知っ
いよいよ来週、11月29日に『ウォーハンマーRPG』の新作サプリメント『ウォーハンマー・コンパニオン』が発売になります。翻訳に参加させていただいたから言うわけではありませんが、このサプリメント、ものすごく画期的な作品です。 このサプリメントは、従来の類書ではフォローされてこなかった(あるいはあまり語られてこなかった)、RPGの本質的な部分について深く突っ込んでいるのです。 そのことは、原書で読んだときから気がついていました。やや大げさな物言いかもしれませんが、RPG生活を劇的に進化させうる、あるいはゲームマスターやプレイヤーの能力を飛躍的に向上させうる、そして他のジャンルに対してRPGが独自性を主張しうる、ひとつの可能性がこのサプリメントには秘められているといっても過言ではないかもしれません。 ウォーハンマー・コンパニオン (ウォーハンマーRPGサプリメント) 作者:ウォーハンマーデザイン
僕はRPGについての翻訳やライティングをしています。だから当然、なぜRPGを遊ぶのか、どうしたら面白く意義あるものとして遊ぶことができるのかということを常に意識せざるをえません。面白さとは何かを考えていくと、それは「面白い」ことは何かという問題、つまり価値判断という問題について吟味する必要が生じてきます。 その延長線上において、RPGについての批評があるのか、あるとしたらいかに成立しうるのか、という大きな話にも直面せざるをえないことがままあります。 ただ同時に、僕はRPGを広義の文芸の一種だと思っています。RPGとSFの関わりについては、ジャック・ヴァンスやE・C・タブやアーシュラ・K・ル=グィンの作品をゲーム化したSF-RPG、『トラベラー』を題材にし、季刊「R・P・G」誌の3号に書きました。 R・P・G vol.3―本格派アナログゲーム情報誌 出版社/メーカー: 国際通信社発売日: 2
「Lead&Read」に私が書いたD&D3.5版のエベロン・リプレイは、大量にサプリメントを導入し、かなり細かくシステムを適用したセッションになっています。それは体系的なルールシステムと重厚な背景世界から紡ぎ出されるRPGならではの物語の可能性を紹介したいとの思いによるものですが、また一方で僕は、いわゆるテクスチャーを大事にすることで自由なロールプレイとストーリー創造を促す『キャッスル・ファルケンシュタイン』や『ワールド・オヴ・ダークネス』、『深淵』みたいなRPGを愛好してもいます。 『R・P・G』誌のVol.1に収録された門倉直人・鈴木銀一郎・小林正親諸氏の対談でも語られていましたが、プレイヤーの「意思決定」とマスターのシナリオがマスタリングを通じてうまく交じり合って、イマジナリー・ボードが完成した暁においては、あえてルールを外して参加者の創造性に委ね、独創的な物語を追究するといったやり
映画はけっこう観ることができている。なのに、なかなか感想を書くことができない。『幻影師アイゼンハイム』か『セックス・アンド・ザ・シティ』か『落下の王国』をうまく語りたいが、その余裕がない。が、せめて、言葉足らずであっても、『ダークナイト』については書かなければ。 前に、伊藤計劃さんのブログで『ダークナイト』の感想が出ていたが、ここを読んで、いつになく熱い伊藤さんの表現にいたく感銘を受けたのだった。その感興を下敷きにして少し。 ●観念の「悪」と、形象としての「悪」 「悪」とはいったい何だ? 時代精神(ツァイトガイスト)を背負った悪役、というのは、わりかしよく見る。つまりグッドウィルの社長ですよ。でも、伊藤さんが言っている世界精神(ヴェルトガイスト)を背負った悪役というのは、たぶんまっとうなリアリズムでは表現できないのではないか。 スターリンもブッシュもビン・ラディンも、さらにはポル・ポトでも
※デザイナー追悼のため、また、日本語展開がもっともっと続いてほしいとの気持ちから、『ハーンワールド』を手に入れた際、某所に軽く書いたノートを、ここに再掲しておきます。 そういえば最近、『ハーンワールド』を入手いたしまして、ちょくちょく読み進めています。 ものすごく精緻に創られたファンタジーワールドの設定集。 プレートテクトニクス、季候区分、果てはワールドが存在する星そのものの設定などまで、ぜんぶ書かれています。 それでいて、扱いやすい。読み物として面白く、回しやすく、自作の余地がたっぷりあるワールドだと思います。 B.Mさんのレビューが秀逸なので、引用させていただきますと……。 ハーンの”ウリ”は精密さだと思われます。 詳細な地図(海流図、気候図、植生図などなど)や星図、産業分布や文化圏、経済圏といった資料が満載です。 これらを自分で設定するとなると気が遠くなるような大事業になってしまいま
ローカスオンラインにて、トマス・M・ディッシュの訃報が伝えられました。 Death: Thomas M. Disch SF author, critic, and poet Thomas M. Disch, born 1940, died July 4, 2008, of suicide in his New York City apartment. Ellen Datlow reports that Disch had been depressed for several years, especially by the death of long-time partner Charles Naylor, and worries of eviction from his rent-controlled apartment. SF作家にして、批評家、詩人でもあるトマス・M・ディッシュ(19
映画や小説など他の芸術ジャンルとRPGとの違いを考えた際に、やはり際立った特徴となるのが「背景世界」なのではないか、と僕は考えています。 RPGは、物語構造と完全に切り離したうえで独自の設定を構築していくことが可能なジャンルであり、設定の持つ特性や手触りのようなものを尊重したうえで、現実世界とはまた異なった、その世界固有の因果律を有した世界観を構築していくことが可能となっています。イメージや幻想性を活かしながら、そのうえで人間が生きて動いて、ドラマを乗せていくことのできるような背景世界が存在しうるところに、RPGならではの楽しさは根づいていると言えるでしょう。 これは片方にSFや幻想文学、もう片方にウォー・シミュレーションゲームを「親」として持つ、「RPG」の特性なのですが、こうした「設定の面白さを伝えていくこと」は、僕の大事なテーマの1つで、『R・P・G』Vol.4(国際通信社)の「地図
現代思想についての簡単なノートを作製してみました。すなわち、デリダに関したキータームの代表格である〈差延〉について、まとめ直してみたのです。 密かにポストモダン哲学の再評価が進んでいると言われる現在、〈差延〉という言葉が単純に用いられすぎている印象を受けたので(使われないよりはよいでしょうが、あまりにテキトーだと本質から外れるとも思います)、〈差延〉の多元性について自分なりのノートを作っておこうと考えた次第です。流されてしまわないために。 ※使用文献は以下の4冊。 ジャック・デリダ『声と現象』、『法の力』、ヴァルター・ベンヤミン『暴力批判論』、カール・シュミット『政治的ロマン主義』。 および、藤本一勇氏の学説を参照しています。 声と現象 (ちくま学芸文庫) 作者: ジャック・デリダ,林好雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/06/08メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 3
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト(新)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く