サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
パリ五輪
elm200.hatenadiary.org
私は今年の前半、「パブリックマン宣言」などを通じて、盛んに自分自身を外に宣伝していた。そうすることによって、面白い人たちに出会うことができ、自分の成長や仕事にもメリットがあるだろうという強い確信があった。 だが、その後さまざまな露出が続いて行くうちに、自分の中で何とも言えない違和感が育っていった。自分のイメージがどこかで一人歩きして、自分とは全くかかわり合いのないものになっていく感じ。最初は、それもやむを得ないと思った。だが、それが徐々に勢いを増して行くにつれて、本当にうんざりするようになった。これが玉置沙由里さんがいう「ネットに消費される」という感覚なのかと思い知った。 私はもともと IT 技術者で、何か実際に動くものを作ってナンボの商売だった。このように「人気」というつかみどころのないものを相手に商売するのは、気が引ける思いがあった。 私が今年の前半にやったことには、いろいろ行き過ぎな
私は、オンライン学習コミュニティ「エルム・ラボ」を運営している。インターネットに学習素材があふれているのに、それを活かして行く方法がまだ広く共有されていない。単に情報を提供するメールマガジンではなく、有料コミュニティにしたのは、意識の高い人たちから成り立つ「場」こそが重要だと考えたからだ。 来たる7月26日にデジタルハリウッドで「新しい時代を乗り越える"学び"の手法」というタイトルで講演会を行なう。私はそのときドイツにいる予定なので、Skype 経由での講演となる。こうしたあたらしい試みがどれくらい受け入れられるか実験するという意味合いもある。 私は、何か新しいことを学ぶことに喜びを感じるようだ。子どもの頃から学ぶことが好きだった。おかげで学校での成績はいつも良かった。入学試験には落ちたことがない。名門私立の開成中学校に合格(2年間で中退してしまったが…w) 東大に合格。卒業論文は特選。英
私は、田村耕太郎さんに一度だけ会ったことがある。ある UStream 放送企画にともに出演したのである。田村さんは笑顔を絶やさない紳士だった。だが身体が大きく筋肉質で、元政治家というより(失礼ながら)プロレスラーぽいと思ってしまった(笑)。私の拙い質問にも丁寧に答えてくださる気配りの人でもあった。 そんな田村さんが最近、新しく本を上梓したというので、ご本人自ら献本してくださった。深謝。 君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!? 作者: 田村耕太郎出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2012/06/28メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 108回この商品を含むブログ (12件) を見る愛称は「君ワク」で、相当売れているらしい。「若者よ、国際人たれ」と煽りまくる本である。田村さんは、大学時代、スイスで衝撃を受け、外国で学ぶうちに大きく知的・人間的に成長し
みなさまお久しぶりである。私は6月初旬から7月初旬にかけて、ベトナム・フィリピン・日本・スイス・トルコ・ドイツとまるで脈絡のない(笑)激しい移動をしてきたため、なかなか会計報告をすることができなかった。今日、ようやくベルリンの新居に引っ越してきたところである。 従来は、かなり厳密に複式簿記によって記帳した私の経済活動を企業会計風の損益計算書・貸借対照表という形で報告してきたのだが、今回は時間も気力もないので、一番複雑な費用の部分を飛ばして、資産・負債・収益に関して報告したい。 資産と負債 資産(A) 1,552,634円 負債(B) 71,389円 純資産(A-B) 1,481,245円 【注記】 上の資産には、アフィリエイト等の売掛金を含まない。従って、純資産は過小評価されている。負債はすべてクレジットカードの請求確定額である。 収益 Skype 相談 27,000円 Amazonアフィ
5月末から4週間ほど、ベトナムとフィリピンを訪問したばかりなのだが、また6月26日から日本を離れる。1週間ほどスイスを旅行したあと、トルコへ。スイスに行くのは、母の旅行に随行するためだ。トルコは以前から行ってみたかったが、今回、トルコ航空を使って欧州に行くため、立ち寄ることにした。トルコにしばらく滞在した後、今度はドイツへ向かう。 今年の夏は2ヶ月ほどドイツに滞在するつもりだ。なぜドイツか? 私は北米とアジアについては多少理解があるが、欧州のことはほとんど何も知らない。だから、どこか欧州の都市に滞在したかった。おそらくドイツが欧州では日本人にはいちばん親しみやすいのではないか、と思ったのだ。ドイツ人の真面目な気質は日本人に一脈通じるところがある。日本人の几帳面さに対抗できるのは、世界広しといえどもドイツ人くらいしかいないのではないか。そこらへんの現実を自分の目で確かめたい。 ドイツは欧州で
私はいまノマド的な生活をしている。一カ所に定住するのがなんとも難しいのである。では、妻がいて子どもがいて、という家庭的な生活が嫌いかといえば、決してそうではないのだ。私は子どもはけっこう好きだ。子どもからも好かれることが多い(ような気がする)。 ただ私はいまのノマド的な生き方が気に入っているし、向いているとも思う。ノマドの最大の問題点は子どもを持つことが極めて難しい点にある。たいていの女性は私のようにフラフラしている人間を結婚相手とみなすことはない。まあ当然だ。おそらく女性には子どもを産み育てるための巣を持ちたいという本能があるのではないか。それゆえ女性は安定を求めることが多いのだろう。 現代日本において子どもを持つことは、経済的には極めて大きなリスクと言わざるを得ない。現代日本社会(特に都会)は子育てには全く向いていない。子どもを持つやいなや、大変な肉体的・精神的・金銭的な苦労を背負いこ
セブシティからマニラまでフェリーに乗った。客室の等級は4つ。上から、Stateroom, Cabin, Tourist, Economy となるのだが、私が乗ったのは、cabin クラスという上から2番目の一部屋4人の客室だ。運賃は約4000円。航空券が十分買える金額だ。LCC が活躍する今日、経済的な意味はあまりない。ただ、古来海を行き来していたフィリピン人の視点に立ってみたかったのだ。 船は昔の日本の航路で活躍した大型客船の払い下げ品であり、日本人には親しみやすい。やや古いとはいえ施設は立派だし十分快適である(特に上級の客室を取れば)。 今日はそこに私を含めて3人客がいた。私以外の2人の客は、中年の男性と若い男性のフィリピン人たちだ。同室のフィリピン人たちと一緒に、フェリーの上級客室向けの食堂で昼食を取った。 中年の男性は、とても愛想がよかった。皺の奥まで日焼けした労働者の風貌である。
エルム・ラボ(Elm Laboratory, EL)は、オンラインの学習コミュニティです。 (上のアイコンは、エルム・ラボ参加者の高田ゲンキ(@genki119)さんに作っていただきました!ありがとうございました!) EL は「21世紀の大学」を目指します。しかし、従来型の学校とは違います。EL は、教材を自ら提供しません。ではどうやって学習するのか?答えはインターネットにあります。 例えば、英語学習の世界では、TED や Khan Academyといった無料の英語学習サイトが、無数にあります。日本語圏でも、プログラミング学習のドット・インストールなどが多くの学習サイトが登場してきています。 ボトルネックは、教材そのものではなく、自分に合った教材を見つけられないという点に移りつつあります。そこで、エルム・ラボ所長の私(酒井)がオンライン教材を評価選別し、メンバーの一人一人に適した教材を提案
「Skype 相談の功罪」で、「財務報告やめようかな〜」とか思ったのだが、「別にいつだってやめてやるだからねっ!」と開き直ることができたので、気が済んだ(笑)。そこで今月も、2月〜4月に引き続き、私の財政状態を開示する。 私は「パブリック・マン宣言」で情報公開を基本とする旨を宣言した。財務報告は、それに伴う自分の活動に関する説明責任(accountability)遂行の一環である。 記帳は複式簿記で行い、企業会計風の発生主義で財務諸表を作成した。 このレベルの詳細な情報を公開している個人はいまのところあまり多くはない。個人の財務情報を公開することのメリット・デメリットを考える上での実験的な試みと考えてほしい。 ハイライト 当期純資産増加 8,675円 純資産 1,590,207円 今月は8,675円の純資産増加。収入も支出も今回はこまごまとしたものが多かった。 MacBook Air を再
Skype 相談は、私のブログ読者・フォロワーを可視化する効果をもたらした。私に相談してくれた人たちは、みな優秀な人たちであった。多くは、私のブログや Twitter アカウントのファンで、私に対して好意を持ってくれていた。好意は大変ありがたい。深く感謝したい。だが、敢えて以下のことを言わねばならない。 私は一つの真理を悟った。時に、好意は悪意より厄介である、と。自分を嫌う人たちを無視するのは、比較的易しい。目をつぶって感情的なつながりを全部断ち切ってしまえばいいからだ。だが、好意を持たれた場合は、事情は複雑である。ある種の自分に対する期待が、好意の形を取ることがある。この場合、ついつい期待を実現せねばという義務感を感じてしまう。これがなんとも窮屈なのだが、自分が受けた好意に基づくものであるから、扱いに困るのである。 私は、私であり、私以外の何者でもない。他者が私に何を期待しようが、私は淡
私はいままで散々日本を批判してきたが日本は決して悪い国ではない。各種社会インフラの信頼性の高さ、凶悪犯罪率の低さは、大いに評価されていい。日本はよくも悪くも驚くほど安定した社会である。 日本は世界でもっとも高齢化が進んだ社会である。2010年の時点で人口の半数弱、約5000万人が55歳以上の中高年である。彼らは戦後高度経済成長の成功体験の思い出の中に生きている。彼らの世界観は20年前に凍りついたままで、最近のアジア諸国の目覚ましい発展や恐るべきIT技術の進歩について関心や知識が乏しい。だが彼らが日本の富と権力を事実上独占している。21世紀の文明の方向性を見据えた上で日本を正しい方向に導いてくれることを期待するのは難しい。 日本は老人の老人による老人のための国家である。すべての社会インフラが老人のために最適化されている。IT導入に対する及び腰も現状維持を至上とする価値観もすべての老人に対する
今日の午後、横浜市内でオフ会を行なった。近くの方々の参加をいただき大盛況だった。 14時からルノアール関内駅前店でスタート。参加者はみるみるうちに膨らんでいって一番多い時で25人にくらいに達しただろうか。ルノアールの店員の処理能力が限界に達して、悲鳴に似た金切り声を上げ始めたのには、いつ追放されるかと肝を冷やした。ルノアールよ、何の断りもなくゲリラ的にイベントを開いてしまって本当にごめんね・・・。(ベトナムならこういう問題は普通は起こらない。店が広いし、めったに満員にはならないし、労賃が安く店員がワラワラいるので店員一人当りの負担は極端に増えないのだ) 私は各テーブルをまわりながら参加者の方々とお話をした。遠くから来られた方も何人かいて頭が下がる思いだった。 16時半ころにルノアールを出て山下公園へ移動。その時点でも20人を超えていたと思う。これだけでも相当すごいと言わざるを得ない…。各自
2月28日に Skype 相談を公式に開始した。それから2ヶ月以上が経過した。今日は、4月のSkype相談サービスの利用状況をご報告したい。 4月1日から30日までの期間に、のべ51人(!)もの方々がさまざまな相談を私にしてくださった。この場を借りて深く感謝したい。 相談の具体的内容は、相談者のプライバシーに関わることで、公開することはできない。ただどのような方々が私に相談してくださっているのかというような、特定個人に関わらない統計的な情報を今日は公開したい(もし相談者の方で、以下の情報開示に何らかの不都合があると感じられる方は、私までご連絡ください。情報開示の方法を見直します)。 以下の円グラフは、「HeartRails Graph」を利用して作成した。きれいな円グラフが簡単に作成できる素晴らしいウェブサービスだ。感謝しつつ使わせていただくことにする。 概況 期間:2012年3月1日〜3
川崎市にあるメガソーラー、東京電力・浮島太陽光発電所を見学してきた。東京湾に面した臨海部にある。 ここは、ごみの焼却灰の埋め立て地だった。こういう土地は、雨水による自然浄化のため、20年間、通常の建物は建てられないらしい。そこで川崎市が無償で土地を貸して、東京電力が太陽光発電所を建設した。去年2011年の8月に運転開始。 出力は7MWp(7000キロワット)。家庭の太陽光パネルが通常4kWp 程度であるから、7000/4 = 1750戸分。だいたい2000戸の家庭の電力を賄える電力を作り出すことが可能だ。 詳しくはこのページを見てほしい。 家電-コラム-藤本健のソーラーリポート-東京湾にメガソーラー発電所ができる! 隣にある資源化施設(ゴミ処理場)の屋上から見た眺め。今日はよい天気で東京湾の対岸に千葉県の臨海部の建物をよく望むことができた。羽田空港からは、真っ青の空を背景に飛行機が次々に空
2月・3月に引き続き、今月も私の財政状態を開示する。 私は「パブリック・マン宣言」で情報公開を基本とする旨を宣言し、「私はおカネ儲けが苦手です」で自らを「特定非営利活動個人(NPP, Nonprofit Person)」と規定した。財務報告は、それに伴う自分の活動に関する説明責任(accountability)遂行の一環である。 記帳は複式簿記で行い、企業会計風の発生主義で財務諸表を作成した。 このレベルの詳細な情報を公開している個人はいまのところあまり多くはない。個人の財務情報を公開することのメリット・デメリットを考える上での実験的な試みと考えてほしい。 概要 当期純資産増加 -44,040円 純資産 1,581,532円 今月は44,044円の純資産減少(赤字)。最大の要因は MacBook Air の購入だ(約8万円)。Mac はあきらかに耐久消費財なので、資産計上して減価償却してい
今日は私は鎌倉・江ノ島方面に遊びに来ている。私は横浜市磯子区に住んでいるので、鎌倉は目と鼻の先だ。ここに来るのは簡単だ。鎌倉には古い寺院・神社、美術館やしゃれたカフェやお店がたくさんあって、遊びにくる場所としてはなかなか楽しい。 私は今年の1月中旬に東南アジアから戻って来てから、この横浜の家に引きこもることを選んだ。この3ヶ月で電車に乗るのは厳密に4回目のことだ。ときどき家の周りを散歩して近所のファミレスやマクドナルドへ行くことはあったが、それ以外はほとんど家にいて、仕事をしたり遊んだりした。だがさすがにそんな生活にも飽きて来た(笑)。まあ、当たり前だ。 私は「パブリック・マン宣言」によって、自分の財務状況を毎月インターネット上で公開することにしている。消費活動も必要十分な粒度で報告していくつもりである。これはなかなかの精神的プレッシャーである。自分のカネを使うのに、他者の許可は要らないと
まったく凄まじい本があったものだと思う。ここまで引き込まれるようにして一気に読んだ本は本当に久しぶりだ。少年時代を思い出す。 漂流するトルコ―続「トルコのもう一つの顔」 作者: 小島剛一出版社/メーカー: 旅行人発売日: 2010/09/01メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 105回この商品を含むブログ (29件) を見る著者、小島剛一氏は現在フランス在住。どうやら大学の先生らしい。専門は言語学。言語学者なのだが、そんじょそこらの学者とはわけが違う。日英仏語とトルコ語の4カ国語に関しては、母国語状態。一説によると100カ国語くらい話せるらしい。 本人も数え切れないほど多くの言語を話すという(著者の小島剛一氏から問題点のご指摘をいただき修正した。脚注をごらんください)。 小島氏は若き日に旅行で訪れたトルコの人々にすっかり魅せられて、トルコ語の研究を始める。次第に、トルコには多数の少
閉塞感が充満する日本を離れ、思わずアジアへ飛んでいきたくなるような、不思議な解放感に溢れた良書である。どなたかによるアマゾンのほしい物リストからの献本、深く感謝いたします。 はじめてのアジア海外就職 作者: もりぞお出版社/メーカー: さんこう社発売日: 2012/03/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (11件) を見る著者のもりぞおさんは30代半ばの男性。日本で長年、IT や製造業の分野で働いてきた。日本企業も外資系企業も両方経験している。バックパッカーとして、世界34カ国を旅したこともある。そんなもりぞおさんが、アジアでの就職を思い立ち、就職面接を受けに行った経験をもとに書かれたのが本書である。 アジア就職の心構えや具体的方法について詳細な記述がある。海外就職の意義に始まり「面接のため海外に行き、ホテルに到着したらまず何をした
2月28日に Skype 相談を公式に開始した。それから1ヶ月以上が経過した。今日は、3月のSkype相談サービスの利用状況をご報告したい(これから毎月定期的に報告するつもりである)。 3月1日から31日までの期間に、のべ38人もの方々がさまざまな相談を私にしてくださった。この場を借りて深く感謝したい。 相談の具体的内容は、相談者のプライバシーに関わることで、公開することはできない。ただどのような方々が私に相談してくださっているのかというような、特定個人に関わらない統計的な情報を今日は公開したい(もし相談者の方で、以下の情報開示に何らかの不都合があると感じられる方は、私までご連絡ください。情報開示の方法を見直します)。 以下の円グラフは、「HeartRails Graph」を利用して作成した。きれいな円グラフが簡単に作成できる素晴らしいウェブサービスだ。感謝しつつ使わせていただくことにする
文字通り、現代フィリピンを知るための決定版と言えるのではないか。 現代フィリピンを知るための61章【第2版】 (エリア・スタディーズ) 作者: 大野拓司,寺田勇文出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2009/09/17メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 47回この商品を含むブログ (10件) を見るフィリピン研究を行う多数の学者・ジャーナリストたちのエッセイ集。名前のとおり、61の文章から成り立っている。フィリピンの歴史・社会・文化・政治・経済・国際関係・生活について多面的な理解を可能にする画期的な一冊。フィリピンに対して真剣な関心をもつ全ての人々におすすめである。 私はいろんなことをこの本から学んだ。 フィリピンの独立の英雄、ホセ・リサールが書いた2冊の小説は、ナショナリズムを高揚するために、高校生の必読書になっていること(フィリピン人に実際に聞いてみたところ、
先月に引き続き、今月も私の財政状態を開示する。 私は「パブリック・マン宣言」で情報公開を基本とする旨を宣言し、「私はおカネ儲けが苦手です」で自らを「特定非営利活動個人(NPP, Nonprofit Person)」と規定した。財務報告は、それに伴う自分の活動に関する説明責任(accountability)遂行の一環である。 このレベルの詳細な情報を公開している個人はいまのところあまり多くはない。個人の財務情報を公開することのメリット・デメリットを考える上での実験的な試みと考えてほしい。今後とも試行錯誤して、説明責任を果たす最良の方法を考えていく。 今月は、複式簿記で仕訳を行い、企業会計風の発生主義で財務諸表を作成した。私は、NPP だから、理想的には、米国の NPO 会計基準にしたがって処理すべきなのかもしれない。それは次回以降の宿題ということにしよう。「損益計算書」という用語を使うが、勘
イケダハヤトさんが素敵なことを言っている。 ゲームから降りる | ikedahayato.blog 例えば「サラリーマン」という言葉で想起する生活は、ある種のゲームでしょう。 ・いわゆる「就活」をして、新卒で良い会社に入る ・毎日同じ時間に同じ場所に出社する ・自分と同じ条件のプレーヤーが無数にいる ・出世に代表される、金銭的な成功・豊かさが主な評価軸となる ・ローンという名の借金を背負い、返済するために働く ・スクールに通い、資格を取る ・「自立し」、家族を「支える」ために働く こうしたゲームから抜け出すことで、色々な世界が開けます。 ゲームの降り方として、それぞれ対応したものを挙げれば、 ・既存の就活ではない方法で、仕事を見つける ・時間と場所から開放されて仕事をする ・自分と同じような条件の人は非常に少ない ・出世や年収は、成功・豊かさの主な評価軸ではない ・ローンはしない ・スクー
近代経済学の枠組みでは、効用(人々の喜びの増加または苦しみの減少)をもたらすものを財と呼ぶ。財はモノとサービスに分けられる。近代経済学が誕生したときには、モノが絶対的に不足していたので、財はほぼモノを意味していた。その後、サービスに対する考察を追加したのであろう。 だが、今日、生産力の増強につれ、社会にモノがあふれて、財の重心がますますサービスに移りつつある。よくよく考えてみるとモノとサービスは信じられているほど対立的なものではないのだ。その部分を今日はじっくり解説したい。 人々は財から効用を引き出すことができる。財のこういう機能を価値と呼ぶ。財の価値は人によって違う。たとえば、イチゴが嫌いなひとにとってイチゴの価値は低い。だがイチゴが好きなひとにとって同じイチゴは高い価値をもつだろう。 モノ・サービスという二分法とは別に、財を次のような2種類に分けることもできる。 人々の消費に供される消
前回『「パブリックな消費」という名の生産』で、私は 私は別に理論家というわけではなくて、自分が実際に行動を取るために必要な分の理論的根拠を考えているにすぎない。実は、自分自身でパブリックな消費を実践する構想を暖めている。 と書いた。 これから、自分がどういう人生を送りたいのか、何が欲しいのか、何をしたいのか、すべて克明に記録して発表するつもりだった。だが、昨日の午後、ずっと考えていて、自分の欲望を克明に表現するのは思ったよりずっと難しいことだと思い知った。 基本的に、私はこれから世界各地と日本を往復しながら生きていこうと考えている。私は、短期間に次々と訪問場所を変えて、名所旧跡を訪れる「旅行」が苦手だし、あまり興味がない。私は、「住む場所」としての外国にしか興味がないのだ。できれば1カ所に数ヶ月ずつ暮らしてときどき日本に帰る、という生活をしたい。 どうして私は外国に住むことに惹かれるのか?
あなたはおカネが好きだろうか?「100万円あげる」と言われて嫌な顔をする人はほとんどいないだろう。私もカネは好きだ。 なぜ私たちはカネが好きなのだろうか?それはカネがあればたいていのものが買えるからだ。自分の欲しいものが何でも手に入る。そのために他者の承認をいちいち得る必要はない。その意味で消費は私的なもののはずだ。 だが実は純粋に私的な消費なんて本当にあるのだろうか?現代のさまざまな精神病理は、消費が自分一人だけのものという錯覚から生じているのかもしれない。だとしたら、それを乗り越えるためにはどうしたらいいのだろうか?ーという問題意識が私にはある。 工業の時代(アルビン・トフラー風にいえば第2の波の時代)、人々は「カネを稼ぐときはパブリックな存在(生産者)、カネを使うときには私的な存在(消費者)」という全く対照的な2つの役割を演じるのが当然だと考えられてきた。私は、最近、その役割分担につ
宣伝めいてしまって恐縮だが、私が先日始めた Skype 相談。すでに多くの方の相談を受けた。そのような相談者の方の一人 @koba_tsuyoshi さんから以下のようなご意見をお寄せいただいた。 今日は、大変、おもしろい内容で有意義な時間になりました。 酒井さんもお疲れになったでしょうし、割りに合うのかな、、と思わなくも無いですが、商売繁盛になるといいですね。 今回の話題はどちらかと言えば、最近気になっている社会の動向について、「私はこう思うんだけども、どうでしょう?」というお話を聞いてもらった上で、酒井さんの意見や参考になりそうな海外メディアの記事を紹介してもらう、という双方向のコミュニケーションだったので知的な好奇心を刺激され、楽しかったです。 「相談」というとなにか、困りごとを解決してもらうためにお願いするイメージがありますが、今回は、話すことを通じた「脳マッサージ」とでもいうか、
去年(2011年)の3月11日の午後3時前、私は横浜のとあるスターバックスでコーヒーを飲んでいた。そのとき読んでいた本が、これ。 岐路に立つ中国―超大国を待つ7つの壁 作者: 津上俊哉出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2011/02/26メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (8件) を見る私はベトナムから帰ったばかりで、新興国に蔓延する制度的な政治腐敗について、頭を悩ませていた。私の好きなベトナムという国をどのように解釈すべきか、そのヒントを現代中国の問題点を鋭く指摘する上記の本を通じて学ぼうとしていた。 スターバックスに到着して、この本を開いて10分くらい経過しただろうか?足下が突然揺れ始めた(もちろん地震はいつでも突然始まるものだが)。それでも最初の15秒間くらいはいつもの中規模の地震だろうとたかをくくっていた。だが揺れは時間が経過するにつれて、ます
3週間前の2月15日、「パブリック・マン宣言」で私は Skype 相談サービスを準備している旨を明らかにした。公式に開始したのは、2月28日「Skype 相談サービスはじめます」で、それから10日経過した。 反響は驚くべきもので、「パブリック・マン宣言」の段階で、何人かの方から相談の打診を受けた。3月8日までに、すでに16人もの方々がさまざまな相談を私にしてくださった。皆さん優秀な方々で、実に率直に疑問や不安などを打ち明けてくださった。ただただ感謝する他ない。私としても学ぶことが非常に多く、大変有意義な時間を過ごすことができた。 相談の具体的内容は、相談者のプライバシーに関わることで、もちろん公開することはできない。ただどのような方々が私に相談してくださっているのかというような、特定個人に関わらない統計的な情報を今日は公開したい(もし相談者の方で、以下の情報開示に何らかの不都合があると感じ
評価経済という言葉が最近熱い。これは、従来のカネを中心に回る貨幣経済と対比される言葉である。評価経済では、カネではなく評判の蓄積が追求される。 評判は、昔からあったのにも関わらず、なぜ最近になって注目を集めているのだろうか?情報がすべて無料になっていく一方で、インターネットが評判の価値を担保し、経済における評判の重要性を増大させていく。今日は、インターネットがどのようにして評価経済を可能にしたのか、その結果なにが生まれていくのかについて説明する。 情報・関心・評判 経済にはフローとストックという概念がある。貨幣経済と評判経済のフローとストックを対比すると次のようになる。 フロー ストック 貨幣経済 利潤 資本 評価経済 関心 評判 つまり、貨幣経済で利潤が蓄積して資本になるように、評価経済では関心が蓄積して評判がうまれるのだ。 上図において、③の「情報→評判」の部分は、厳密には「情報→関心
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『elm200 のノマドで行こう!』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く