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かなり確かな情報です。 アメリカの南カルフォルニア大学(USC)で行われた研究によって、地球の内核の回転速度が減速しており、2008年を境に地球表面からみて逆転しているような動きになったことが示されました。 地球内核の回転速度についてはこれまでさまざまな研究が行われてきましたが、新たな研究では内核を貫通する地震波を分析に使用しており、説得力のある結論となっています。 研究者たちは内核の減速を示す地震データが複数もみつかっており「内核が減速している」という結果はほぼ確実であると述べています。 いったいどんな仕組みが地球の内核を減速させていたのでしょうか? 研究内容の詳細は2024年6月12日に「Nature」にて発表されました。
現代人の悩みは古代エジプトから存在していたようです。 今日のデスクワーカーに特有の「座りっぱなし」は、腰痛や肩こり、関節痛など、様々な健康問題を引き起こしています。 これはデスクワークが急激に増えた現代ならではの悩みと思われていました。 しかしチェコのプラハ・カレル大学(Charles University)らの研究により、古代エジプトの書記官も座りっぱなし仕事のせいで、かなりひどい関節痛に悩まされていたことが明らかになったのです。 研究の詳細は2024年6月27日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されています。 Ancient Egyptian ‘office workers’ had terrible posture just like us, disfigured skeletons reveal https://www.livescience.com/arc
牛を「ギュー」っとする抱きしめ療法 / Credit:clip studio . 川勝康弘オランダでは古くからストレス解消法として、田舎の農場で牛と一緒に過ごすという風変わりな伝統があります。 オランダ人は牛と一緒に過ごしたり、ときには牛を「ギュー」っと抱きしめると心が疲れた心を癒す力があることを知っていたからです。 そのためオランダ語には「牛を抱く」という意味を持つ「Koeknufflen(クヌッフレン)」という独自の単語が存在するほどです。 さらに牛の抱きしめ療法の伝統は今でも続いており、オランダでは「Koeknufflen(クヌッフレン)」を体験できるプログラムが頻繁に提供されています。 日本では猫の体に鼻を押し付けて息を吸い込む「ネコ吸い」が癒しとして認知し始められていますが、「ネコ吸い」の歴史は浅く、一般に1つの単語として確立されておらず、医療サービスとして企業などの団体が大々的
適応力を与えてくれました。 イタリアのマルケ工科大学(UNIVPM)で行われた研究によって、極寒の海に住むミミズやゴカイの仲間(多毛類)たちが、共生細菌によって提供される不凍タンパク質のお陰で生きられている可能性が示されました。 南極海域には多くの生命が生息していますが、一部の生命は凍結に抵抗するための不凍タンパク質の遺伝子をもっていないにもかかわらず、平気で過ごしており、大きな疑問となっていました。 自分で作れないなら作れる存在を取り込むのは合理的な進化と言えます。 研究内容の詳細は2024年6月21日に『Science Advances』にて公開されました。
鼻からチューブを通して、胃の内部を観察する胃カメラや、肛門から挿入する大腸内視鏡検査は、できれば私たちが行いたくない検査の1つでしょう。 ただこれらの検査は、早期に発見できる健康問題が多いため、気が乗らなくても毎年健康診断で内視鏡検査を実施している人は多いでしょう。 しかしこれらの検査は近い将来、ぐっと楽になるかもしれません。 医療デバイスを開発するアメリカの企業「Endiatx」は、カメラを搭載したカプセル型ロボット「PillBot」の開発したのです。 マルチビタミンのカプセルと同じサイズのこのロボットは、飲み込むだけで胃や腸を撮影し、検査してくれます。 このPillBotは、現在臨床試験の段階に入っており、アメリカ食品医薬品局(FDA)の承認を得ることを目指しています。 Swallowable PillBot begins clinical trials, and microsurge
科学の理論分野の研究においては、議論を行うために大胆な仮定を導入することがあります。 この方法は時間・空間・金銭などの理由で人間の手で再現困難な状況について考えたいときに特に有効です。 例えばアインシュタインらは光速に近い速度で飛ぶことができるロケットの存在を仮定して特殊相対性理論を考察したと言われています。 このような試みは思考実験と呼ばれます。 実際にやってみることが難しくても、その状況を頭の中でシミュレーションすることで科学者は数多くのヒントやひらめきを得てきました。 思考実験は科学の歴史にとって有益な営みです。 そして思考実験は同時に、超人的な能力を持つ存在を仮定することで、研究者の頭を悩ませるような問題を生み出してきたという側面もあります。 その存在は「悪魔」と呼ばれています。 悪魔は研究者を苦しめ、しかし確実に科学を前へ進める存在として立ちはだかってきました。 今回はその中でも
現在のフリーランスに近かった浪人宮本武蔵、長年浪人を続けていた彼だが56歳の時に熊本藩に客分として招かれた / credit:Wikipedia一般的に浪人は「主君に仕えていない武士」を指すイメージがあり、時代劇などでは「お尋ね者」や「さすらいの旅をしている武士」といった役割で登場することが多くあります。 江戸時代の浪人は武士としての公的な身分こそ失っていたものの、名字帯刀が許されているなど、世間一般からは武士として扱われていました。 その日常生活は後述するような例外を除けば一般の町人と同じであり、手工業や日雇い労働で日銭を稼いでいたのです。 そんな浪人ですが、他の武士から浪人であるという理由だけで軽視されていたわけではありません。 例えば弘前藩(現在の青森県西部)では、家来が「武芸の修業がしたい」と届け出をした書物が残っており、そのときに家来が修業をつけてもらう予定の師匠についても書かれ
モアイ像で有名なイースター島について、以前からこんな通説が広まっています。 「イースター島はかつて数万人規模で繁栄していたが、モアイ製造に狂って採石や伐採などの過剰な環境破壊を続けた結果、人口崩壊を起こし1722年にヨーロッパ人が到着する頃には数千人しか残っていなかった」 この説からイースター島は、”文明崩壊を起こした場所”の代名詞として世界的に語られているのです。 しかし、この物語は真実ではなかったのかもしれません。 米コロンビア大学(Columbia University)の最新研究で、イースター島の人口は元から4000人程度であり、そもそも人口崩壊など起きていなかったことが示されたのです。 研究の詳細は2024年6月21日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。 Study Challenges Popular Idea That Easter Islan
私たちにとって「水道蛇口のハンドルをひねれば水が出る」ことは当たり前ですが、世界的に見るとそうでもありません。 実際、世界人口の約3分の2が水不足に悩まされており、「2030年までに世界の年間水需要の約40%は満たされない」とも推定されています。 また、水道設備が整っている日本であっても、被災地では、水を十分に利用できない状態が続くものです。 こうした課題に取り組むため、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)に所属するシャンユー・リー氏ら研究チームは、大気中から水を集める新しいシステムを開発しました。 従来のシステムの2~5倍の飲料水を生産できると考えられており、砂漠のような極度に乾燥した地域でも活躍するようです。 研究の詳細は、2024年6月26日付の科学誌『ACS Energy Letters』に掲載されました。 Small, adsorbent ‘fins’ collect h
今まさに、直径2310mにも及ぶ巨大小惑星「2011 UL21」が地球に向かって近づいています。 これは観測された潜在的に危険な地球近傍小惑星の中で最大級に近いサイズであり、「惑星殺し(planet killer)」と呼ばれています。 エベレスト山の倍以上ある巨大な岩塊が地球に衝突するようなことがあれば、地球は壊滅的な被害を受けることになるでしょう。 ESAによると、惑星殺しは、6月28日午前5時(日本時間)に地球に最接近し、上空約650万kmを通過するとのこと。 「2011 UL21」の規模と接近距離から、多くの天文学者や天体愛好家の注目を集めています。 このサイズの小惑星は、望遠鏡を用いれば観測できるといい、惑星殺しの観測配信なども予定され、話題の天文イベントになっています。 ‘Planet killer’ asteroid set to skim past Earth in just
四肢切断の転換点は近世初期のヨーロッパにあり四肢の切断手術が必要になることも / Credit:Canva医療の現場では、患者の命を救うために四肢を切断することがあります。 例えば、交通事故に遭い、辛うじて手や足が残っていたとしても、その部位の損傷が激しく、細胞組織の壊死に至る場合があります。 壊死した部位は血液が通わなくなり、酸素や栄養が届かないため、再生することができません。その結果、壊死した組織は腐敗し感染源となったり有毒物質を出し、それが血液に乗って全身へ広がります。 そのため壊死を放置することは非常に危険で命を脅かすものとなるため、四肢切断が必要となるのです。 また壊死は糖尿病や動脈硬化などで起きることもあるため、近年では、これらの疾患に対処するために四肢切断が行われることも増えているようです。 しかし、四肢切断という外科手術が定着するまでには、いくつかの転換点がありました。 ハ
子供のころ、「うちは、ハンバーガーやカップ麺は絶対禁止なんだ」という友達の言葉を聞いたことがあるかもしれません。 確かにジャンクフードは健康に良い食べ物ではありませんが、それらを一切禁止する親というのも神経質すぎる気がしてしまいます。 最近、アメリカのジョージア大学(University of Georgia)公衆衛生学部に所属するアラン・テイト氏ら研究チームは、親の精神的な余裕が無くなると、子供に特定の健康食品を食べるよう圧力をかけたり、あまり健康的でない食品を過度に禁止したりする傾向が高まると報告しました。 研究の詳細は、2024年4月20日付の学術誌『Appetite』に掲載されました。 Parents are overwhelmed. It may affect their kids’ relationship with food https://news.uga.edu/pare
女性が潮吹きにどんな感想を持っているか調査した研究が発表!性的に興奮した女性からは、膣分泌液やスキーン腺液、子宮頚管粘液などさまざまな体液が排出されます。 またオーガズムの最中や前後には「潮吹き」と呼ばれる現象が起きることも知られています。 また成分の分析も進んでおり、一部の研究では潮吹き液の成分が尿に似ていることが示されていますが、潮吹き液には尿道腺(スキーン腺)からの分泌物も含まれる場合があることが判明しました。 たとえば2022年に行われた研究では、尿を排出して空になった膀胱に青色着色料(青色2号)で染色された生理食塩水をカテーテルで注入し、その後にパートナーの協力で女性に性的刺激を与え、潮吹きをしてもらう実験が行われました。 女性の「潮吹き」を青色着色料で可視化することに成功! 結果、排出された液体は青色をしており、潮吹き液が主として膀胱に由来する尿をベースにしていることが明らかに
米テキサス州の中絶禁止法により、新生児の死亡率が13%も増加していたことが明らかになりました。 米ジョンズ・ホプキンズ大学(JHU)はこのほど、2021年に同州で成立した妊娠中絶を禁止する法律が、新生児の死亡率にどのような影響を及ぼしているかを調査。 その結果、妊娠中にすでに先天異常を患っていることが判明していた胎児や、経済的に育児が難しい家庭も中絶を禁止されたせいで、新生児の死亡率が大幅に増加していたのです。 中絶禁止法は現在、テキサス州に続いて他の14州でも可決されたため、同じことが起こるのではないかと危惧されています。 研究の詳細は2024年6月24日付で医学雑誌『JAMA Pediatrics』に掲載されました。
ファンタジー作品に登場するドラゴンは、口から勢いよく火を吐く姿でおなじみですよね。 もちろん、これは空想の話なので何ら科学的な根拠はありません。 しかし、もしドラゴンがこの世に実在するとしたら、彼らはどんな生物学的なメカニズムを使って火を吐くことになるのでしょうか? 英ハル大学(University of Hull)の研究者であるマーク・ローチ(Mark Lorch)氏が、その科学的な仕組みを大まじめに検証してみました。
風邪をひく人とひかない人。 かつて人々は、その違いをあくまで「確率の問題」と考えていました。 古い諺に「バカは風邪をひかない」というものもありますが、知能と風邪の相関関係を本気で信じていた人はいなかったでしょう。 ですが新型コロナウイルスのパンデミックが起きると、発症する人としない人の間には単なる確率以外の要因、たとえば民族の違いや体質の違いなどに焦点があてられるようになりました。 実際、いくつかの疫学研究では発症率や重症化の度合いに明らかに地域差があることが報告されました。 日本人が欧米人に比べて新型コロナウイルスの「影響を受けにくかった」というニュースを聞いた人もいるでしょう。 しかし疫学的な観点とは別に、個人レベルでの抵抗力の差は解明されていませんでした。 ここで言う個人レベルとは「田中さんは新型コロナウイルスにかかったけど、一緒にいた鈴木さんはかからなかった」という場合です。 現代
なぜ子供と一緒にいると魅力的に見えるのか?女性は数多いる男性陣の中から”生涯のパートナー”を選ぶとき、優しさやユーモア、責任感、経済力など、さまざまな側面を考慮します。 その中でも進化上の利点から重要だとされるのが「子供とのふれあい」です。 その具体的な説明として、研究チームは「親の投資理論(Parental investment theory)」を挙げています。 この理論によると、母親は子供への生物学的な投資(妊娠・出産・授乳・子育てのエネルギー)が極めて大きいため、それをサポートし、安心して生活するための資源や保護(食糧や住居、子育てや天敵から防護)を提供できるパートナーを好む傾向があると仮定されています。 つまり、子供と積極的に触れ合う男性を見ることで、女性は「あぁ、この人なら将来結婚したときにしっかり子育てしてくれるな、家族を守ってくれるな」と好意的に感じるというのです。 この仮定
女性のマウンティングは非常に複雑楽しそうに会話をする女性たち / Credit:photoAC女性がマウンティングに敏感な理由は、男性と異なり、女性のマウンティングには非常にバリエーションが多く、複雑であるためだという予測があります。 そこで今回の研究者は、書籍やドラマ、リアリティショーなどから、先に上げたマウンティングの4つの特徴を満たしたエピソードを抽出し、タイプ別に分類してみました。 このプロセスでは分析者の主観や思想を排除し、エピソード内にある特徴的な単語を機械的に抽出することによって、マウンティングのタイプを客観的に分類しています。 その結果、女性のマウンティングは大きく分けて「伝統的な女性」「自立した女性」「性的魅力」の3つのタイプに分類でき、さらに20個の概念に細分化して分類できることが分かりました。 ①伝統的な女性自分は伝統的に素晴らしいとされる女性像を体現している人間だと
マウンティングとは、「自分の方が優れている」と相手に誇示してしまうことを言います。 例えば働き方に悩む非正規雇用の人に対して、「社員なんて責任が重くて大変なだけだよ、非正規の方が気軽でいいじゃん」と励ました場合、一見相手への理解を表していますが、言葉や態度で「自分はあなたよりも責任の重い仕事をしている優れた人間だ」ということをにじませています。 もちろんこれをマウントだと受け取るのは、捻くれ過ぎと思う人もいるでしょう。 これは最もな意見で、会話の中のマウンティングはあからさまなものよりも、皮肉めいた分かりづらい言い回しで伝えることがほとんどです。 そのため、会話でマウントの取り合いが発生するかどうかは、相手がどれだけマウンティングに敏感かどうかにかかっています。 スルーする人もいれば、別に発言側はそんなつもりじゃなかったのに食ってかかられることもあるのです。 そして研究によると、マウンティ
自分の名前に使用されている文字は、一生のうち、最も使用頻度の高い文字であり、同時に愛着のある文字かもしれません。 だからこそ、「人の名前は、その人の人生や職業の選択に大きな影響を及ぼす」という仮説が存在します。 例えば、「川の堤防を作る仕事」に「堤さん」が就く、といった具合です。 この仮説について馬鹿馬鹿しいと感じる人も少なくないようですが、アメリカのユタ大学(The University of Utah)に所属するプロモテシュ・チャタジー氏ら研究チームは真剣に検討しました。 その結果、「人々は自分のファーストネームの文字列に似ている都市や職業を好む」ことが示されましたというのです。 研究の詳細は2023年5月25日付の学術誌『Journal of Personality and Social Psychology』に掲載されました。 The First Letter Of Your Na
デジタルマスクで顔文字を使った新たなコミュニケーションが可能に奇妙なデジタルマスクが登場したのは、今回が最初ではありません。 2021年に登場した「Qudi Mask」は、スキー用のゴーグルと顔の下半分を覆う巨大マスクが合体したようなアイテムでした。 初代「Qudi Mask」ちょっと怖いかも / Credit:Qudi (YouTube)_Qudi Mask: customer’s LED Show!(2020)デジタルマスク上には、文字や記号を組み合わせて表情を作る「顔文字」のようなアニメーションが表示され、装着者の気持ちを表現してくれます。 こんなマスクの人が歩いているとかなり怖いようにも思えますが、この初代Qudi Maskは、これまでに何千枚も販売されてきたようです。 そして最近、2代目である「Qudi Mask 2」が発表されました。 1代目のマスクよりも、かなりコミカルなデザ
近年の日本では少子化が問題になっていますが、経済的な問題以外に、異性との付き合い方がよくわからない、魅力を感じないという意見もよく耳にします。 こういう話を聞くと、「若いうちにたくさん遊んでおけ」と言う意見にも納得感があります。 さらに、この考え方は生物学の世界に目を向けてみると人間以外にも適用出ることがわかってきます。 イルカのオスは、若い頃に他者と関わる「社会的な遊び」に多くの時間を費やします。 今回、西オーストラリアのシャーク湾を拠点とする国際チーム「Shark Bay Dolphin Research」のホルム氏たちは、若い頃によく遊んだイルカのオスほど、大人になってからより多くのメスとの交尾に成功していたことを発見しました。 どうやら、若いオスたちは、若い頃の社会的な遊びを通じて大人になってから必要な「交尾のお作法」を練習していたようです。 本研究成果は2024年6月10日付に科
人と待ち合わせするとき、私たちは4次元を使っている待ち合わせするときは何を決める? / Credit:canva物理や数学の話に、4次元とか五次元という単語が出てくると、「ああもう無理! たぶん理解できない」なんて気分になってしまいますが、慌てることはありません。 大抵の場合、次元というのは、計算するために必要なパラメータ(変数)はいくつかと言っているに過ぎないからです。 これはもっとわかりやすい言い方をするなら、次元とは位置を特定するために必要な情報の数のことです。 例えば誰かと待ち合わせをすることを考えてみましょう。 そのとき、あなたは相手とどんな取り決めをするでしょうか? まずは場所を決める必要がありますね。普通は駅名とかで決めますが、場所は地図上のXYという2つの軸座標で指定されるので、2次元の情報です。 地図の位置は2次元情報。 / ©Google もしそれが建物の場合には、「何
戦いは男だけの世界ではありません。 歴史を振り返ってみると、あらゆる時代に腕の立つ女戦士が存在していました。 そして中世スペインにも戦闘で命を落とした女騎士がいたようです。 スペインのルビーラ・イ・ビルジーリ大学(URV)はこのほど、12世紀頃の遺跡から23名の騎士団の遺骨を発見し、そのうちの一人が女性であることを発見しました。 この女性は当時、キリスト教国家がイスラム教国家に奪われたイベリア半島の土地を奪還する「レコンキスタ(国土回復運動)」の中の一戦で命を落としたと見られています。 彼女は一体どんな騎士団に所属していたのでしょうか? 研究の詳細は2024年5月14日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されています。 Body of a woman is discovered among the remains of 25 warrior monks of the
植物の力で「母乳」を人工生産できるようになるかもしれません。 米カリフォルニア大学バークレー校(UCB)はこのほど、植物を遺伝子操作することで、本物のヒトの母乳に含まれている特別な糖類「ヒトミルクオリゴ糖(HMO)」を作り出すことに成功しました。 HMOは非常に栄養価の高い糖類ですが、これまで人工的に製造することが難しく、粉ミルクは近い栄養素を添加しているもののHMOはほぼ含まれていませんでした。 しかし植物からこの糖類が得られることで、本物に近い成分の粉ミルク製造や栄養価の高い大人向けの母乳の開発も可能になると期待されています。 研究の詳細は2024年6月13日付で科学雑誌『Nature Food』に掲載されました。 Can engineered plants help make baby formula as nutritious as breast milk? https://new
うつ傾向にある人は「空想癖」によって生きがいを実感できるようです。 私たちは誰でも、現実世界で成功していたり、異世界で大冒険している自分の姿を自由に空想することができます。 こうした日常生活において空想や想像に深く入り込むことを専門用語で「空想傾性(Fantasy Proneness)」といいます。 米テキサスA&M大学(TAMU)はこのほど、うつ症状のある人が空想傾性を持つと、人生における「生きがい」の感覚が得られることを発見しました。 これは健康な人が空想癖を持っても見られなかったとのことです。 研究の詳細は2024年2月27日付で心理学雑誌『Journal of Positive Psychology』に掲載されています。
「海外のホームステイ先で野菜を食べたいと言ったら、山盛りのフライドポテトが出てきた」というジョークを聞いたことがあるでしょうか? これは、植物由来の食品だからといって、必ずしも健康上の利点があるとは言えないことを分かりやすく示した例です。 しかし、健康のためにと言って加糖された野菜ジュースを毎日飲むなど、似たような過ちは私たちもよくやってしまいます。 では野菜や果物を原料の1つにしている「超加工食品(過度に加工された食品)」は、普通の超加工食品に比べて健康へのリスクは減っているのでしょうか? 最近、ブラジルのサンパウロ大学(University of São Paulo)医学部に所属するフェルナンダ・ラウバー氏ら研究チームが行った研究では、特に植物由来の超加工食品に焦点を当て、それらを多く摂取する人の心血管疾患リスクについて調査しました。 この研究結果によると、「野菜や穀物が使われているか
「プラズマ」という言葉を聞くと、プラズマテレビやプラズマクラスターなどの家庭用機器を思い浮かべる方も多いかもしれません。 しかし、科学の世界のプラズマとは、私たちの日常生活とは少し異なる存在です。プラズマは、固体、液体、気体のいずれでもない物質の第4の状態を指しています。 プラズマは、物質が非常に高温になったとき、気体の分子だけでなく原子までがバラバラに分解され、電子と陽イオンに分かれて激しく動き回っている状態を指します。 これにより、プラズマは電気を通し、電磁場の影響を強く受ける特性を持つのです。 自然界では、太陽や他の恒星、オーロラ、雷などがプラズマの代表例です。また、蛍光灯やネオン管の中でもプラズマが利用されています。 今回はそんなプラズマを扱うプラズマ物理学が、物理学の一分野として特別な扱いを受けるようになった経緯、その歴史と重要性について解説していきます。 Introductio
子どもの頃、セミにおしっこをかけられた経験のある人がいるのではないでしょうか? このセミがおしっこを遠くに飛ばせる、つまりおしっこを噴射できるということ、実はすごいことなのです。 2015年に「動物のおしっこに関する研究」がイグノーベル物理学賞を受賞し、その研究は「体が小さい動物(3kg未満)は、おしっこを噴射しない」と予想しています。 このイグノーベル賞の研究に端を発する、体の大きさとおしっこのスタイルの関係は「動物のおしっこの法則」として広く知られてきました。 しかし今回、ジョージア大学(University of Georgia)の研究チームは、セミは体重わずか2gなのにも関わらず、おしっこを噴射できることを科学的に明らかにしました。 この発見をふまえて、研究チームはこれまで通説とされていた「動物のおしっこの法則」を拡張する、「新・動物のおしっこの法則」を提唱しました。 本研究成果は
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