キリスト教の「強さ」 ようするに、問うているのは、なぜボクたちは禁欲的なのか、ということ。その起源の一つがキリスト教だ。日本には明治維新以降の近代化によって、ドミノ倒しのように、一気に社会が禁欲にかわった。 キリスト教はユダヤ教にたどれる。ユダヤ教には、他の宗教に比べて「強さ」がある。ユダヤ教が、1神教や律法強化をしたのは、バビロン捕囚、ユダヤ王国がバビロニアに滅ぼされバラバラになった中で民族の団結を強化する。 そもそもユダヤ教は、他の多くの豊饒宗教と異なり、砂漠の民によって作られた、土地に根ざさず、放浪の中で団結するための強さをもっている。それが改めて、強化されたわけだ。それがまさにユダヤ教の強さだ。 キリスト教はユダヤ教の一派として派生し、ユダヤ民族以外の民族に開かれるという特徴をもつ。それでいて強さを継承する。その一つの表れが禁欲だ。1神教への忠誠と、生活レベルで禁欲的規律が作られて