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パリ五輪
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土曜プレミアム『世にも奇妙な物語’23 秋の特別編』でのドラマ化(主演:西野七瀬)が発表された柴田勝家「走馬灯のセトリは考えておいて」。故人の生前の姿をAIで再現できるようになった近未来、バーチャルアイドルの「この世からの卒業ライブ」をめぐる物語。ドラマ化を記念して本作の冒頭を特別公開します。 『世にも奇妙な物語』は11月11日(土)21時から放送! 『走馬灯のセトリは考えておいて』(ハヤカワ文庫JA)そこにいるのは誰ですか? ──黄昏キエラ『帰り道ラ・スール』より 1 いよいよ彼女のラストライブが始まる。活動再開の予定は一切なし。正真正銘、最後の瞬間だ。 『みんな、おはキエラ~!』 ステージに彼女が現れる。背景はプリセットのもので、わざわざ古臭い3Dモデルを探し出した。 『はーい、キラキラ~』 歓声に応える大きな瞳は鮮やかな黄色、広がるツインテールは藍色とオレンジのグラデーション。大きく
*** フライング・ロータスことスティーヴン・D・ビングリー=エリスンは、控えめに表現しても興味深い人物だ。エクスペリメンタル/エレクトロニック/ヒップホップ界の鬼才にして、サンダーキャット(ベーシスト)やカマシ・ワシントン(ジャズ・サックス奏者)からジョージ・クリントン(P ファンク軍団の総帥、アフロフューチャリズムの先駆者の一人)までを擁するレーベル「ブレインフィーダー」主宰。そして、問題作『KUSO』を含む何本かを監督した映像作家でもある。そういった作品や言動の端々から匂い立つSF 色とオタク感から目を離せなかった我々は、ついにフライング・ロータスへの取材を果たした。 早川書房会議室に現れたフライング・ロータスは、想像していたよりも大柄な男だ。聞けば、10回近い来日経験があるという。今回は、ソニックマニア出演の一週間ほども前から東京に滞在しており、渋谷の路上で滑って転んでケガをしたと
発生のメカニズムを解けば、戦争をやめることはできるか?『戦争と人類』解説:世界史の見取り図としての戦争全史(池田嘉郎) 人類は戦争を生みだしたのではない。受け継いだのだ。だからこそ、やめることができる――そう説くのが、話題の新刊『戦争と人類』(グウィン・ダイヤ―、月沢李歌子訳、ハヤカワ新書)。 チンパンジーの群れが繰り広げる苛烈な殺し合いから、核兵器の発明と使用、そしてドローンなど様々な最新技術が実戦投入されたロシア・ウクライナ戦争まで。文明の進歩に伴って急速な変化を続けてきた戦争の歴史を一冊に凝縮し普遍的なメカニズムを解明する本書から、池田嘉郎氏(東京大学大学院人文社会系研究科西洋史学研究室教授)による「解説」を特別試し読み公開します。 池田嘉郎(いけだ・よしろう) 1971年秋田県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科西洋史学研究室教授 。専門は近現代ロシア史研究。主著に『革命ロシアの
未来を人質にとる? イーロン・マスクを駆り立てる「長期主義」という特異な倫理観――木澤佐登志『闇の精神史』まえがき全文公開 『闇の自己啓発』『ニック・ランドと新反動主義』などで注目の著者が、ロシア宇宙主義からサイバースペース、そしてイーロン・マスクまで、現代社会の背後にひそむ〈宇宙〉をめぐる思想を抉り出す待望の新刊『闇の精神史』(木澤佐登志、ハヤカワ新書)。果てなき頭上の漆黒に、人は何を見るのか。本書のテーマと問題提起を語る「まえがき」を全文公開します。 『闇の精神史』 木澤佐登志、ハヤカワ新書『闇の精神史』まえがき私たちがあの輝くばかりの砂のお城に対する信仰を決定的に失うことで、私たちの目はよりほの暗い明りに慣れ、その薄い明りの中にもうひとつのユートピアを認めることができるようになるかもしれません。 ――アーシュラ・K・ル・グィン【1】 2023年8月27日、日本人1名を含む宇宙飛行士4
【ディック感覚に溺れて夢を見るか?】☆HAYAKAWA FACTORY☆アメリカSFの巨匠「フィリップ・K・ディック特集」 「“永遠の名作” の商品化」がコンセプトの早川書房・公式グッズ・レーベル HAYAKAWA FACTORY(ハヤカワファクトリー)。今回はTシャツ・シリーズが大人気のフィリップ・K・ディックを全力投球で特集します!! 1️⃣ フィリップ・K・ディックってどんな人? ✴「現代で最も重要なSF作家の一人」といわれる、SF界の鬼才 本名:フィリップ・キンドレッド・ディック(Philip Kindred Dick) [1928年12月16日ー1982年3月2日]アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ出身 もともとは純文学作家を志していましたが、紆余曲折を経て1952年に『ウーブ身重く横たわる』(『アジャストメント』収録)で、SF作家として商業誌デビューしました。55年の長編『太陽クイ
【早くも3刷】『ChatGPTの頭の中』著者インタビュー スティーヴン・ウルフラム×安野貴博「AI、SF、そしてルリアド」 ChatGPTの開発元であるOpenAIのCEO、サム・アルトマンが「最高の解説書」と絶賛した『ChatGPTの頭の中』(スティーヴン・ウルフラム、高橋聡訳、稲葉通将監訳、早川書房)。本書は近年急速に関心が高まっているChatGPTや生成AIについて、その基礎的な技術や今後の可能性を理解するにあたって最適な一冊。発売直後よりご好評をいただきまして、現在3刷を準備中です。 本記事では『S-Fマガジン』2023年12月号(10/25発売)に掲載予定、SF作家・安野貴博さんによる、著者スティーヴン・ウルフラムさんへのインタビュー(翻訳:高橋聡、構成:書籍編集部)を先行公開いたします。 ChatGPTの機能の詳細だけにとどまらず、人間が操る自然言語の法則、〈エイリアン・インテ
9月20日(水)、宮澤伊織『ウは宇宙ヤバイのウ!〔新版〕』が刊行となります。同著者の『裏世界ピクニック』が膨大なネット怪談の蓄積を下敷きにしたホラーなら、本作はSFというジャンルそのものをエスプレッソマシンにぶち込んだようなSFコメディ。マルチバースの流行を先取りした設定と共に繰り広げられる壮大な冒険物語、そのプロローグを先行公開です。 プロローグ 「……で、どうするんですか?」 「え?」 下校途中の通学路。 唐突にそう訊かれて、久遠空々梨くどうくくりは困惑した。 「どうするんですかって訊いたんです」 長い銀髪を五月の風になびかせて、ヌル香は繰り返した。 「聞こえませんでしたか? 既に二回言いましたが、もう一回言いましょうか?」 「いや、聞こえたけど」 口調は丁寧なのに微妙にぞんざいな、この少女の名前は、非数値无香ひすうちぬるか。 同じ高校に通う、同い年の、空々梨の従姉妹だ。 「どうするっ
8/25(金)発売、SFマガジン10月号特集「SFをつくる新しい力」の内容を公開します! 文芸ジャンルとして長い歴史を持つSFの、最新世代の読み手たちにスポットを当てた特集。計400名あまりの10~20代SF読者から回答が寄せられたアンケート結果を中心に、SF入門篇ブックガイド2023や、選りすぐりの最新翻訳SF、SFファン活動の歴史と最先端を紹介するエッセイ・評論などでお届けします。世界も気温もTwitterも不安定な今だからこそ、読書を愛する人たちの新たなつながりについて考えてみました。 SFマガジン2023年10月号 特集「SFをつくる新しい力」 特集監修:橋本輝幸※以下、記事タイトルはすべて仮題。 ■読者アンケート企画 10~20代SF読者向けアンケート結果発表 ■SF小説入門作品ガイド(おすすめ作品診断チャート付き) あわいゆき/大恵和実/大戸又/岡野晋弥/蟹味噌啜り太郎/紅坂紫
脳と同様にはたらく機械や人工知能は、はたして実現可能なのか? 脳と人工知能の決定的な差異は、どこにあるのか? ChatGPTをはじめとする生成AIに世界的に関心が集まる現在、今なおその答えを求められ続けている根源的な問いかけを2000年代前半の時点で提示し、「知能の本質」に迫った名著『考える脳 考えるコンピューター〔新版〕』(ジェフ・ホーキンス、サンドラ・ブレイクスリー [著]、伊藤文英 [訳]、ハヤカワ文庫NF)が発売中です。 著者のひとりは『脳は世界をどう見ているのか』(大田直子[訳]、早川書房)のジェフ・ホーキンス。脳と知能にまつわる彼の思考の原点に、新たな序文を付してアップデートをしたのが本書になります。 そして、新版の刊行にあたっては、人工知能研究者の松尾豊(東京大学大学院工学系研究科教授・内閣府「AI戦略会議」座長)さんにご解説をいただいています。 いま第一線で活躍されている松
いよいよ劉慈欣の記念すべき長篇デビュー作品、『超新星紀元』発売となりました! 早くも、読了したぞ! という方はいらっしゃるでしょうか? 本欄では、本作の訳者である大森望氏によるあとがきを掲載します。 訳者あとがき 大森 望 お待たせしました。《三体》三部作で世界を震撼させた中国SFの巨星・劉慈欣の記念すべき第一長篇『超新星紀元』をお届けする。 時は現代。太陽系から八光年の距離にある恒星が超新星爆発を起こし、やがて地球に大量の放射線が降り注ぐ。その中に含まれる未知の宇宙線には、人体細胞の染色体を破壊する致命的な効果があった。一年後にも生きていられるのは、染色体に自己修復能力がある若い人類──その時点で十二歳以下の子どもたち──だけ。いまから一年後の世界では、大人たちがすべて死に絶え、人類文明は十四歳未満の子どもたちに託される。子どもしかいない"超新星紀元"の社会は、いったいどうなってしま
早川書房が過去に出版した作品のうち、何らかの理由で今では入手困難となってしまった作品を中心に数量限定、販売店限定で復刊する「ハヤカワ文庫の名作選プロジェクト」を立ち上げました。プロジェクト期間は特に設けず、可能な限り長く続けられるよう、毎月3点のペースで復刊を検討して参ります。 ●復刊作品について 第一弾(2023年7月上旬頃店頭発売) ① 2061年宇宙の旅 アーサー・C・クラーク 著/山高 昭 訳 ② 3001年 終局への旅 アーサー・C・クラーク 著/伊藤典夫 訳 ③ 2010年宇宙の旅(新版) アーサー・C・クラーク 著/伊藤典夫 訳 第二弾(2023年8月上旬頃店頭発売) ④ ホッグ連続殺人 ウィリアム・L. デアンドリア 著/真崎義博 訳 ⑤ 第六ポンプ パオロ・バチガルピ 著/中原尚哉、金子浩 訳 ⑥ 超予測力 フィリップ・E・テトロック、ダン・ガードナー 著/土方奈美 訳
ピュリッツァー賞を受賞した『ザ・ロード』、『すべての美しい馬』に始まる〈国境三部作〉、アカデミー賞四冠のコーエン兄弟監督映画「ノーカントリー」の原作などを執筆した現代アメリカ文学を代表する小説家コーマック・マッカーシーが亡くなりました(享年89)。登場人物の台詞をかぎ括弧でくくらず、地の文に読点をほとんど打たずに淡々と描かれる事物。心理描写を差し引いた独特の文体で暴力と哲学、そして人間の在り方を描き、多くの作品が映画化されました。名実ともにアメリカ文学の巨匠でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。 この記事では、早川書房より刊行されたコーマック・マッカーシーの作品をご紹介します。()は原作発表年です。 『チャイルド・オブ・ゴッド』(1973)レスター・バラード。暴力的な性向を持った彼は、家族を失い、家を失い、テネシーの山中で暮らしはじめる。次第に社会とのつながりさえ失われていくなか、彼は凄
日本SF作家クラブ編の書き下ろしアンソロジー第3弾、『AIとSF』が5月23日(火)に発売となります。日本SFの22の知性が、人工の知性の、まさに激動の最前線に対峙するアンソロジーです。本欄ではその収録作をご紹介します。 『AIとSF』日本SF作家クラブ編 定価:1452円(税込)ISBN:9784150315511 カバーデザイン:岩郷重力+Y.S ハヤカワ文庫JA画像生成AI、ChatGPTなどの対話型AI――まさにカンブリア爆発ともいえる速度と多様さで、AI技術は人類文明を劇的に変えようとしている。その進化に晒された2025年大阪万博までの顛末、チャットボットの孤独、AIカウンセラーの献身からシンギュラリティまで、22名の作家が激動の最前線で体感するAIと人類の未来。『ポストコロナのSF』『2084年のSF』に続く日本SF作家クラブ編の書き下ろしアンソロジー第3弾 ■目次■まえがき
2023年3月25日(土)に青山ブックセンター本店で開催した「パラニューク降臨!『ファイト・クラブ』作者が語る小説と世界の現在地」。新刊『インヴェンション・オブ・サウンド』のイベントとして、著者チャック・パラニュークがオンラインでインタビューに応じました。聞き手はアメリカ文学者の都甲幸治さん。イベント当日の様子を一部抜粋してお届けします。 2023年3月25日(土)に青山ブックセンター本店で行われたイベントの様子 ●『ファイト・クラブ』誕生秘話都甲 なんといってもパラニュークさんといえば『ファイト・クラブ』だと思うんですけど、こんなにすごい小説をどうやって思いついたんですか? 『ファイト・クラブ〔新版〕』パラニューク まずはショートストーリーを集めることから始めたんです。そのうちのひとつが「人に愛されるためにどうすればよいのか」という内容でした。当時、若くして死に瀕した人々がいるホスピスで
栗本薫氏による世界最大のヒロイック・ファンタジイ《グイン・サーガ》。これまでに刊行された全タイトルが電子化されていますが、4月1日よりその大部分で読み放題を開始しました。 投入されているのは正篇130巻/外伝22巻まで。つまり栗本薫氏がお亡くなりになるまでに書かれた作品全点が対象となります。 《グイン・サーガ》の読み放題はKindle Unlimited、auブックパスでお楽しみいただくことができます! ぜひこの機会にお試しください。
SFマガジン4月25日発売号は、「特集・藤子・F・不二雄のSF短編」。春からTVドラマが放送開始したり、藤子・F・不二雄ミュージアムで原画展も開催されている、藤子F先生のSF短編コミックに焦点をあてた特集企画です。 「ひとりぼっちの宇宙戦争」「みどりの守り神」「流血鬼」「ミノタウロスの皿」「定年退食」「ノスタル爺」「カンビュセスの籤」……「少年SF」と「SF・異色短編」、あわせて約110作に及ぶ短編のSF作家・評論家陣による作品総解説、かつて〈SFマガジン〉に掲載された傑作の「ヒョンヒョロ」を特別再録、それぞれ映画『ドラえもん』の脚本も手掛ける佐藤大さん・辻村深月さんによる作品愛に溢れたロング対談などを掲載する大特集。 【ヒョンヒョロをください】 SFマガジン次号は「藤子・F・不二雄のSF短編」特集。巻頭企画として、1971年に本誌掲載された傑作「ヒョンヒョロ」を特別再録します! 卯年の2
【全文掲載】コーマック・マッカーシーが教えてくれた「書くことの本質」──直木賞作家・佐藤究さん解説『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』 米文学界の巨匠コーマック・マッカーシーの傑作犯罪小説が待望の復刊です。『血と暴力の国』(扶桑社ミステリー)から改題、改訂した上での再文庫化で、訳者の黒原敏行さんが今回の文庫用に書き下ろしたあとがきと、直木賞作家・佐藤究さんによる解説が収録されています。映画「ノーカントリー」は観たことがあるけれど、原作はまだ……という方にもぜひともお薦めしたい一冊です。 この記事では、文庫巻末に収録されている佐藤究さんの解説を全文公開いたします。佐藤さんがいかにして映画「ノーカントリー」と出会い、その後マッカーシー作品の虜となったのか。必読の解説文です。 ※一部、作品の結末に触れている箇所がありますので未読の方はご注意ください。 解説 佐藤究 すばらしいかぎりだ。
いま最も注目される作家、斜線堂有紀さんによる初のSF作品集『回樹かいじゅ』が3月23日に発売となります。本欄では、真実の愛を証明できる存在「回樹」をめぐる、ありふれた愛の顛末を描いた表題作を無料公開します。 「回樹」 そこにあるものは、燃え尽きた残り火の中に微かな暖を求める、祈りにも似た想いだった。 ──スコット・フィッツジェラルド「残り火」(村上春樹訳) 恋人になった日から、千見寺ちけんじ初露はつろは尋常寺じんじょうじ律りつの前で着替えなくなった。 ルームシェアを始めてから、もう三年になる。下着姿どころか一糸纏まとわぬ姿を見たことも何度だってあった。風呂上がりの初露がバスタオル一枚でアイスを食べているところや、着替える前に寝落ちたあられもない姿を、律はちゃんと覚えている。 しかし初露は意を決したような顔つきで、はっきりと宣言した。 「友達の前で脱ぐのと恋人の前で脱ぐのは違うじゃん」 きっ
未知への扉をひらく「ハヤカワ新書」2023年6月創刊! 第一弾は越前敏弥、土屋健、滝沢カレン、藤井直敬、石井光太が執筆! 早川書房はあらたに新書レーベル「ハヤカワ新書」を立ち上げます。日本の著者による書き下ろしを中心に、早川書房の強みであるSFやミステリの視点も生かした、あらたな切り口の新書を多数予定しています。 第一弾は2023年6月20日(火)発売予定。越前敏弥、土屋健、滝沢カレン、藤井直敬、石井光太の各氏による5作品を刊行します。 未知への扉をひらく「ハヤカワ新書」創刊ポスター早川書房は2023年6月、新書レーベル「ハヤカワ新書」を創刊します。 創刊ラインナップ書影(デザイン:佐々木俊)早川書房のノンフィクション分野ではこれまで、主に海外の最先端の動向・知見をいち早く日本の読者に伝えるべく、サイエンス、人文、ビジネスなどのジャンルで時代の一歩先をゆく翻訳書を刊行してきました。 今回創
スマホゲーム世界の空を、天文学や神話の知識でガチ考察する仕事――陸秋槎「開かれた世界から有限宇宙へ」全文公開 陸秋槎氏による初のSF作品集、『ガーンズバック変換』が刊行されました。収録作より、「開かれた世界オープンワールドから有限宇宙へ」を全文掲載します。スマホ用ゲームで、スペックの事情で昼と夜の2パターンしか空模様を表現できないのが没入感を削ぐという理由から「昼夜が一瞬で切り替わる現象に天文学的な理屈を付けろ」と無茶振りされた社員の奮闘話。 扉絵:SFマガジン2023年2月号より 無限なる英知は、可能な体系の中の 最善なるものを創らざるべからずと認める以上、 ……すべては充たされ、さもなくば統一はたもてず、 上昇するものは正しき順序に従う。 ──アレキサンダー・ポープ『人間論』、内藤健二訳 1 「織田作之助の小説に、妹を学校に通わせるために、体に鞭打って必死に針仕事をしていた姉が、結局無
「パラニューク降臨!『ファイト・クラブ』作者が語る小説と世界の現在地」チャック・パラニューク(オンライン参加) × 都甲幸治@青山ブックセンター本店現地&オンライン開催【3月25日(土)】 伝説的カルト作品として映画化された『ファイト・クラブ』の著者として知られ、18年ぶりの新刊邦訳『インヴェンション・オブ・サウンド』も大きな話題を呼んでいるチャック・パラニューク。なんとこのたび、著者出演のオンライン・トークイベントの開催が決定しました! 聞き手は『ファイト・クラブ〔新版〕』へ解説も寄稿したアメリカ文学者の都甲幸治氏。パラニュークが日本の読者のために姿を現わすのは史上初、二度と訪れないかもしれない奇跡のイベントをお見逃しなく! ※パラニュークはオンラインでの参加となります。あらかじめご了承下さい。 ※イベントには逐次通訳が入ります。 ※青山ブックセンター本店では、イベント当日にチャック・パ
【2/21刊行】アマゾンを舞台に暴き出す20世紀文明の闇――第10回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作、塩崎ツトム『ダイダロス』一章特別公開! 第10回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作、塩崎ツトム『ダイダロス』を2023年2月21日(火)に刊行いたします。本作は最終選考委員の東浩紀氏の激賞を受け、また他の選考委員からも大賞受賞の小川楽喜『標本作家』に劣らない評価を得ての受賞となりました。今作では、レヴィ・ストロース一番弟子の文化人類学者、ナチスハンターの医師、そして〈カチグミ〉の残党を追う日系人ジャーナリストらを中心に、「陰謀論の20世紀」が見事に描き出されています。 塩崎ツトム『ダイダロス』(四六判・並製) 刊行日:2023年2月21日(電子版同時配信) 定価:2,420円(10%税込) 装幀:坂野公一(welle design) ISBN:9784152102072〈STORY〉 1
毎年恒例の年間SFガイドブック『SFが読みたい!2023年版』が本日発売! 作家や書評家など、SFのプロたち約100人の投票による年間ベストSFランキングや、ベスト1作家のインタビュー&メッセージ、総勢50名の作家・評論家によるスペシャルエッセイ、2023年の各社SF刊行予定など、今年も盛りだくさんの内容となっています。本記事では特別にランキングの一部を公開します。全ランキング&詳細につきましてはぜひ本書をご覧ください! さらに! 本書の刊行を記念したオンライントークイベント「激動の2020年代、日本SFはどこへ向かうのか」が、2月11日(土・祝)に開催されます。今回のイベントでは、10年ぶりとなる本格SF長篇『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』を上梓した長谷敏司さんと、『地図と拳』で第168回直木賞を受賞したハヤカワSFコンテスト出身作家の小川哲さん、同じくハヤカワSFコンテスト出身で、
中国発、日本SF。大阪観光サイバーパンクから異常論文、百合SFまで。陸秋槎『ガーンズバック変換』作品紹介 『元年春之祭』『文学少女対数学少女』などで知られる華文ミステリ作家・陸秋槎氏による初のSF作品集『ガーンズバック変換』が2月21日に刊行されます。本書は中国語で書かれた翻訳小説ながら、日本を舞台にした作品や、『異常論文』や百合SFアンソロジーなど日本の書籍のために書き下ろされた作品などを含んだ、気鋭の中国人作家による日本オリジナルSF短篇集です。国境を越えて広がっていく物語の想像力をお楽しみください。 陸秋槎『ガーンズバック変換』 阿井幸作、 稲村文吾、大久保洋子訳 装画:掃除朋具 ネット・スマホ依存症対策条例が施行された近未来の香川県。全未成年者たちは例外なく、液晶画面を通じたネットへの視覚的なアクセスを遮断する特殊眼鏡「ガーンズバックⅤ」を着用することを義務付けられていた。そんな香
【試し読み】『ファイト・クラブ』著者が2020年代の世界へ捧げる爆弾。『インヴェンション・オブ・サウンド』 チャック・パラニューク『インヴェンション・オブ・サウンド』冒頭掲載。本作の物語は映画の音響効果技師であるミッツィ・アイヴズと、行方不明になった娘を長年探し続けるゲイツ・フォスターという2人の視点から交互に描かれます。「救いがない」という救いさえも与えられない現代人の物語。 『インヴェンション・オブ・サウンド』 チャック・パラニューク/池田真紀子訳 装幀:コードデザインスタジオ―――――― 第1章 我らの罪を忘れたまえ 救急車のサイレンが街を駆けていき、犬という犬が遠吠えする。ペキニーズもボーダーコリーも等しく吠えた。ジャーマンシェパードもボストンテリアも、ウィペットも。雑種犬も純血種も。ダルメシアンにドーベルマン、プードル、バセットハウンド、ブルドッグ。牧羊犬に愛玩犬。混血の犬も血統
小川哲さんの『地図と拳』(集英社)が第168回直木賞を受賞! 2022年には『君のクイズ』も大ヒットとなるなど、勢いが止まりません。 小川哲さんは2015年、大学院在学中に第3回ハヤカワSFコンテストで大賞を受賞してデビュー。現在ハヤカワ文庫から3作が刊行されています。『地図と拳』『君のクイズ』で小川さんを知った方も、ぜひお手に取り下さい! ①衝撃のデビュー作『ユートロニカのこちら側』小川哲さんのデビュー作は、全ての個人情報が共有された実験都市を舞台とする連作集。ユートピアでありディストピアでもある、SFだからこそ迫れる都市像・人間像が読みどころです。 『ユートロニカのこちら側』巨大情報企業による実験都市アガスティアリゾート。その街では個人情報――視覚や聴覚、位置情報等全て――を提供して得られる報酬で、平均以上の豊かな生活が保証される。しかし、誰もが羨む彼岸の理想郷から零れ落ちる人々もいた
【1/24刊行】圧倒的な完成度で描かれる、人類未踏の仮想文学史SF! 第10回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作、小川楽喜『標本作家』第一章「終古の人籃」特別公開! (2023年1月19日 9:35 2023年1月18日 17:00に公開した内容に、実際の小説とは異なる表記がありましたので、修正いたしました。ウェブ掲載版は、『標本作家』の本文と一致する内容を目指しております。お詫びして訂正いたします。) (2023年1月20日 16:50 改行の位置や、字下げの有無などでミスがありましたので、再度修正いたしました。修正前の文章は、書籍版『標本作家』本来のものではありません。修正前の文章をお読みになった読者の皆様には、謹んでお詫び申し上げます。) 小川楽喜『標本作家』(四六判・上製) 刊行日:2023年1月24日(電子版同時配信) 定価:2,530円(10%税込) 装幀:坂野公一(welle
2023年1月2日放送のTV番組「100分deフェミニズム」に、マーガレット・アトウッドによる小説『侍女の物語』『誓願(せいがん)』が登場。どんな作品なのか、2作の読みどころをご紹介します。 「100分deフェミニズム」は、古今東西の「名著」を100分で読み解くTV番組「100分de名著」の特別編です。「多角的なテーマから名著を読み解くことで、『フェミニズムとは何か』『どんなことを問題にしてきたのか』について考察します。通常の4回シリーズではなく、100分間連続の放送でお届けします」(NHK Eテレ番組公式サイトより)。 番組では、『誓願』の訳者である鴻巣友季子さんが2作品を語ります。 『侍女の物語』と『誓願』は、カナダの作家マーガレット・アトウッドによって書かれた小説です。 2作に共通する舞台は、近未来のギレアデ共和国。ギレアデとは、アメリカ合衆国がキリスト教原理主義の一派によるクーデタ
早川書房の作品およそ1600点程度が50%OFFとなるビッグセールが現在Kindleストアで開催中です! 本記事ではセール対象のオススメ国内作品を紹介。初のセール参加となる逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』をはじめ、人気シリーズの最新作や映像化された話題作などが半額となっています。年末年始の読書のおともをこの機会にまとめ買いしちゃいましょう! ビッグセールはこちらからどうぞ!まずはなんといっても逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』! 電子書籍セールの対象作品となるのは今回が初めてです‼︎ この機会を待ち望んでいた方も数多くいらっしゃるのでは? 2022年本屋大賞を受賞するなど、多くの評価を得てきた本作に手を伸ばすなら、いまが最適。ぜひこのタイミングで! 独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナ
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