sittitaiのブックマーク (460)

  • そんなにさ、しゃべんなくたって - short hope

    ときに読み手であったりときに書き手であったりする主体をとりあえずは「私」と呼んでみたとたん、そこへぺたっと刻印された一人称にただよう僭称じみた白々しさがやるせないというか、しょせんは欺瞞されたプログラムみたいなもんじゃないか「私」なんてという嘆息を一度ならずこぼしたことがあるにせよ、いやだからこそ、巧妙に欺瞞されたプログラム、それが「私」ってことでいいじゃない。仮初めである私の悲しみがむしろ欺瞞なのであって、脱欺瞞化の賭金は欺瞞を欺瞞すること、欺瞞の徹底にこそある、といえばツァラトゥストラのように響くけれども。これはペシミスティックな口ぶりでそういうのではなく、エミリー・ディキンソンぽくいうなら、「脳は空よりも広い」かもしれないけれど、にもかかわらず/であるからこそやはり、「空は脳よりも広い」という認識で。はるか昔から悠然と繰り返されてきたカナダヅルの渡りの光景。その大いなる反復に驚いてみ

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    sittitai 2013/02/14
  • 思想の散種にご協力を:「なめらかな社会とその敵」の出版によせて - PICSY blog

    先週、「なめらかな社会とその敵」を勁草書房から出版しました。 帯には中沢新一さんと青木昌彦さんからこれ以上ない推薦の言葉をいただきました。 276ページとコンパクトな量ですが、過去13年分の研究と思索をまとめたです。 勁草書房の編集者から執筆を依頼されたのは6年以上前ですが、「なめらかな社会とその敵」というタイトルでを書こうと決めたのは10年も前になります。 この複雑な世界を、複雑なまま生きることは可能なのか。境界のない、なめらかな社会はいかにして可能なのか。書は、この問いへの処方箋を情報技術に見いだしています。 私的所有の生物学的起源からはじまり、オートポイエーシス、伝播投資貨幣PICSYに分人民主主義Divicracy、自然知性から構成的社会契約論にシュミットの友敵論まで、「なめらか」というキーワードを通したひとつの物語として、来るべき300年後の社会システムを描いています。 専

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    sittitai 2013/02/06
  • 叫びたい

    最近話題の高学歴ワープアです。女です。 叫ばせてください。 結婚・出産なんてできねーよーーー!! 「研究者」として生きていくのは、いい。自分の好きなことだからがんばれるし、ほぼ実力主義の世界だから男女差別もあまり感じることはない。いわゆるガラスの天井の問題も研究の世界では少なくなってきていると思う。でもそれは常に競争の中を生き残っていかなければならないということでもある。 ここで研究者の人生についてもう一度考えてみたい。高校卒業後、大学進学、研究室に入って学部卒。ここで22歳としよう。まだぺーぺーだ。修士課程の二年間で研究者としての資質を見極められ、認められた場合は博士課程へ。ここで24歳。そしてそれから短くて3年間、文系だと大体5~6年かけて博士号取得。ここには3年で博士号をとれる理系はポスドクで留学、文系は留学してから博士号、という違いがありそうだけれど、いずれにせよ博士号取得&留学で

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    sittitai 2013/02/02
  • [diary]走る列車から跳びだして 2013-01-22 - オネミリエ Onemir’e Mnogotsvetnoe

    ツイッターで流れてきたリンクを何気なく開けてみたら、昔モスクワで話をしたことがある若手作家の人が何か書いていて、この人メディアによく出るようになったなあと思いつつ読んでみたら、最近オランダで自殺した反体制活動家の遺族に話を聞きにいったルポだった。去年の大統領選のときに派手な抗議運動をして当局から目をつけられ、オランダに亡命しようとしたら拒否されて絶望したらしい。そんなに興味ある話題ではないので最後まで読まずに閉じて、休日なのでだらだらしつつ惰眠をむさぼった。すると夢の中で朝の通勤電車にプーチン大統領が乗り込んできた。僕はプーチン氏の後ろにいたのだが、奥のほうから「あーあー」と(いーけないんだー、のイントネーションで)大声で言っている人がいて、プーチン氏が興味深げにしていたので、「あれは誰か人のせいにしようとしてわざとあんなふうな声を出しているのですよ」とロシア語で教えてあげた。プーチン氏は

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    sittitai 2013/01/23
  • 『気狂いピエロ』って何がおもしろいの? - シン・くりごはんが嫌い

    先日、職場の人と話していたら、思いがけない方向から映画の話になり、なんとなくゴダールの話になった。その人は『アメリ』を観てからフランス映画に興味を持ったらしく、有名ってことで『気狂いピエロ』を手に取って観たらしい。そこでいきなりこう振られて、思わず固まってしまった。 ねぇねぇ『気狂いピエロ』って何がおもしろいの?全然分かんなかったんだけど。 これは非常に困った質問である。なぜならば『気狂いピエロ』は別に「おもしろい映画ではないからだ。 しかも、この映画が生まれたいきさつを説明するのが非常にめんどくさい。「いや、これはまずハリウッドシステムってのがあってね、それをリュミエール兄弟やグリフィスの時代に戻そうという運動が……」なんてことを言い出したらドン引きされそうである。 確かにこの『気狂いピエロ』はそれこそ「考えるな!感じろ!」と言われてるような雰囲気もあって、ぼくも他のゴダール作品につい

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    sittitai 2013/01/22
  • 東京国際文芸フェスティバル 2014オープニング! | Tokyo International Literary Festival | 東京国際文芸フェスティバル

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    sittitai 2013/01/09
  • 最終章 宇多田ヒカル - 未来の蛮族

    宇多田ヒカルについて、ずっと書きあぐねたまま、どれだけの時が経ってしまったのだろう。少なくとも年の単位で、おれの文章は彼女に触れることをためらい続けている。もともと、おれは「風林火山の如く女を語れ!」という、90年代のアイドルをテーマにした一連の企画の最終章に宇多田ヒカルをもってきたいと考えていて、風*1、林*2、火*3、とここまでは順調に書き進めることができたのだけど、山、すなわち宇多田ヒカルまでやってきたところで、突然に文章を書くことができなくなってしまったのだった。 他の三人に比べて、宇多田ヒカルに特別な思い入れがあるわけではない。それほど難しいテーマだとも思っていない。おれは、彼女のことは分かりすぎるくらいに分かっているつもりだ。にもかかわらず、おれが彼女について書くことができないのは、書いてしまえば、書いて、ネットにアップしてしまえば、きっと彼女はその文章を見つけてしまうだろうこ

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    sittitai 2013/01/08
  • 2013-01-06 - ぼんやり上手

    あけましておめでとうございます。お久しぶりです。 久しぶりすぎて、はてなダイアリーの書き方をちょっと忘れてしまっています。なんということでしょう……。 数少ない趣味のひとつが読書で、昨年も楽しいをそこそこいろいろ読むことができました。せっかくなのでまとめてみます。 マリオ・バルガス=リョサ『悪い娘の悪戯』 マリオ・バルガス=リョサ(通称リョサさま)の恋愛小説。 一人の男が40年にもわたって一人の「悪女」を愛し続けるというストーリーで、バルガス=リョサの作風としてもちょっと異色のものという感じです(といってもいろんな作風に挑戦する人だけど)。世界各地に神出鬼没に現れ、男たちを翻弄するミステリアスな「悪女」よりも、彼女ひとりを一途に想い続ける温厚で野心とは無縁な主人公のほうに、人間の底知れなさとワンダーを感じさせられます。 チャイナ・ミエヴィル『都市と都市』 物理的に同じ場所に重なり合う二つ

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    sittitai 2013/01/08
  • 039_英米文学を調べるには

    近現代文学を中心に英米文学を調べるのに役立つ資料をご紹介します。 1.てっとりばやく!文学事典 まずは基の文学事典から。概略を知ることができるので、文献を探す前の下調べにも。 ・『集英社世界文学大事典』全6巻  集英社 1996年 (903/3R/27) 1~4巻は人名12,570項目、5巻は事項3,200項目が収録。6巻は総索引です。 ・『新潮世界文学辞典』(増補改訂版) 江川卓ほか編 新潮社 1990年 (903/3R/24) 人名や各国文学史などが収録されています。 書名作品名索引には、日語の題名のほかに原題名も付されています。 世界文学年表や主要作品の登場人物案内などの付録付きです。 ・『イギリス文学辞典』 上田和夫編 研究社 2004年 (930/3R/36) イギリスの作家・作品や文芸用語・文学思想など、収録項目数は約2,500項目。 巻末にはイギリス文学年表があります。

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    sittitai 2012/10/31
  • 読書会について - 基本読書

    読書会について書いていきます。長いですが下の方に結論だけまとめたものがあるので読めない場合、読み飛ばしてください。 僕は結構読書会をやってきた。大学生のときは先生と協力して読書会の授業を作って、毎週読書会を十何人でやったこともある。ネットで知り合った知人と読書会もやってきているし、スカイプ読書会も僕が企画したわけではないのだが何度か参加したことがあるし、スカイプジャンプ読書会というものを自分でやったりもした。自分で主催した数の方が多いが、主催側に立っているといろいろとできることできないこと、問題点などが明るみに出てくるものだ。 就職してからはすっかり読書会に自分から参加も企画もすることもなくなってしまったのだが、思えばもっと一回一回分析して「読書会」としてどこがまずくてどうすれば読書会は面白くなるのかといった経験を蓄積させていくべきだったかもしれないと今は考えている。なにしろ「面白い読書

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    sittitai 2012/09/30
  • 本が好き! Book ニュース

    Bookニュースをリニューアルしました! 新しいデザインでより読みやすくなったと自負しております。 http://www.honzuki.jp/news/ 今回のリニューアルに伴い、RSSのURLも変更になりました。 リーダーなどにご登録してくださっている場合は、 お手数ですが併せて設定の変更をお願いいたします。 http://www.honzuki.jp/news/?feed=rss 今後も、マニアックな情報を配信していきますので、 よろしくお引立てくださいますようお願いいたします。

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    sittitai 2012/09/19
  • 第861号 P 64 ~さらなる「選択と集中」は地方都市の衰退を加速させる

    誌は毎月 1日発売です。 A5判,文 64頁,定価 154円 ※2025年4月号より、年間購読料を1500円(税込、送料共)に改定いたします。 詳細はお知らせをご確認ください。 『図書』は大勢の知的好奇心あふれる読者に1938年の創刊以来愛読されてきた「読書家の雑誌」です。 古今東西の名著をめぐるとっておきの話やエピソード、心を打つヒューマン・ストーリー、旅のときめき体験、人生への思索などを綴る、滋味あふれるエッセイの数々。 文学・芸術・学問の面白さを語る対談・座談・インタビュー。若手からベテランまで『図書』ならではの一流の執筆陣が書き下ろす文章の力と味わいは、日常生活にピリッと刺激を与えるスパイスの働きをするはずです。 魅力的なとの出会いの場、読書の新しい愉しみ発見の場として月刊『図書』の定期購読をおすすめいたします。 巻末の新刊案内は岩波書店の出版活動の最新情報をいの一番にお届け

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    sittitai 2012/09/14
  • 「生活考察」vol.03 (2012) - キッチンに入るな

    (1) しばらく前にツイッターで、 「就職することを目的とした活動を就活といい、結婚することを目的とした活動を婚活というのにならって、生きることを目的とした活動を生活と名付けたからみんな使うといいよ」 といった感じのツイートを見かけたおぼえがあり、いまここに記憶で再現できるくらい気に入った。生きるための活動、それが生活。 (2) もう10年くらいむかしになるはずだが、ウェブ日記やブログのサービスがたくさん生まれ、ネット上のあっちでもこっちでも、ごく普通の人がたくさん、日記を綴るようになった。 はじめは友達のものや、ネタ性の強いものを読んでいたが、そのうち“知らない人が、ただ毎日の生活を書き留め続けた記録”こそがいちばん面白いと気付いて、夜な夜な、見知らぬだれかのウェブ日記を半年分くらいまとめ読みするようになった。 日付によって区切られて積み重ねられていく、日常の記録。その綿々とした連なり。

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    sittitai 2012/09/13
  • wamei

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    sittitai 2012/09/12
    蝶の和名。
  • パタフィジック - Wikipedia

    パタフィジック(形而超学、空想科学、フランス語: 'Pataphysique, 英語: 'Pataphysics, パタフィジックス)とは、フランスの作家アルフレッド・ジャリの造語で、形而上学(フランス語: Métaphysique)の領域を超えたところにあるものを研究するために使われる哲学のこと。それは現代科学の理論・方法のパロディで、ナンセンス(Nonsense)な言い回しで表されることが多い。パタフィジックを行っている人をパタフィジシャン('pataphysician)またはパタフィジキスト('pataphysicist)という。 ボリス・ヴィアンのコレージュ・ド・パタフィジック会員免許状 「パタフィジック」という語が最初に登場したのは、『L'Écho de Paris littéraire illustré』誌1893年4月28日号に載ったアルフレッド・ジャリの戯曲『Guignol

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    sittitai 2012/09/09
  • 「アウルクリーク橋の出来事」/アンブローズ・ビアス - Show Your Hand!!

    アウルクリーク橋の出来事/豹の眼 (光文社古典新訳文庫) 作者: アンブローズビアス,Ambrose Bierce,小川高義出版社/メーカー: 光文社発売日: 2011/03/10メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (8件) を見る米ジャーナリスト/作家だったビアスの、おそらくは唯一有名であるとおもわれる作品が、この短編、「アウルクリーク橋の出来事」だ。ある男が橋の上に立っている。周囲には銃を携えた兵隊が多くおり、男の首には縄がまかれている。どうやら彼はこれから絞首刑になるようだ…。という舞台設定のこの物語は、そこからほんの一歩だけ進んだところで唐突に終了する。たった10数ページのシンプルな短編だけれど、たしかにこれは、ほとんど完璧に均整のとれた、刃物の鋭さをもった作品であるようにおもう。(そうそう、先日読んだ『国のない男』のなかでも、ヴォネガットは、作について、「ま

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    sittitai 2012/08/05
  • 日記を書くこと(その5) - Show Your Hand!!

    ここのところ、ブログの更新をすっかりさぼってしまっていた。理由は大きくふたつあって、ひとつは、小説映画音楽にいまいち感動できなくなってしまっていたから、もうひとつは、そういう微妙な感想をここに書き残すことに抵抗を覚えていたからだ。情けないことだが、自分の感受性が鈍ってきていることをひしひしと感じていた俺は、そいつと直面すること、そいつと相対することに恐れを感じ、すっかりびびってしまっていたというわけだ。まったく、とんだたにし野郎だと言わなくてはならない。 でも、きょうこんなことを改めて書いているのは、最近かんがえが変わったからだ。つまり、どんなにしょぼい感想であっても、どんなに手垢にまみれた言葉であっても、アウトプットしないよりはするほうがずっとましなんだ、ってようやく当におもえるようになったのだ。いや、もちろん、これはあたりまえのことだ。言葉を紡ごうとする努力なしに思考が発展するこ

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    sittitai 2012/07/23
  • RadBookBasic:やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識 田崎晴明 普通ではない15ヶ月間を過ごしてきたすべての人へ --- 敬意と感謝と言葉にできない思いをこめて

    メインページ / 更新履歴・訂正(web 版) / 単行に関する情報 公開:2012年6月11日 / 最終更新日:2013年11月28日 やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識 普通ではない15ヶ月間を過ごしてきたすべての人へ --- 敬意と感謝と言葉にできない思いをこめて 放射線に関連する基礎知識をまとめたを公開しています。 できるだけ分かりやすく正確に書いたつもりなので、一人でも多くの人に読んでいただければ幸いです。 よろしければ、色々な人に教えてあげてください。 著作権等についてはこのページの一番下をご覧ください。 2012 年 9 月末に、このが単行として朝日出版社から出版されました。 詳しくは「単行に関する情報」をご覧ください。 今後も、pdf ファイルの無償公開は(また、必要なら更新も)続けます。 田崎 晴明 これは、放射線や放射線物質に日常的に直面し

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    sittitai 2012/06/19
  • 土を運ぶ車が不思議である - hakanashika

    今日の朝、通勤途中に自動車に乗り信号待ちをしているとき、斜め前に土を満載したトラックを目にしたのだった。僕は、「ああ、土を運んでいる。変だなぁ」と思ったのだった。 この文章だけで、そうだよね、と思ってくれる人は僕の同類です。そう言われてみると、考えてみたら変だなぁ、と思ってくれる人は友達になれそうです。そういう人はこれ以上読まなくてもよいと思う。 よく考えると納得できるけれど、感覚的には変だと思うようなことはあるものです。 何故変なのか。説明を試みるけれど、分かってくれる人は少ないと思う。 トラックが土を運ぶとき、二種類に分けられると思う。掘った土が邪魔なのでどこかに移動させる。もしくは土が必要だからどこかから持ってくる。 掘った土が邪魔なのでどこかに移動させる場合 不思議な感じのする原因は、僕が「掘った土は消える」ような気がしているというところにある。「掘った土を運ぶのは変だ!だって掘っ

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    sittitai 2012/06/13
  • リチャード・カウパー『クローン』 - 書物を積む者はやがて人生を積むだろう

    クローン (1979年) (サンリオSF文庫) 作者: リチャード・カウパー,鈴木晶出版社/メーカー: サンリオ発売日: 1979/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (1件) を見る 「いいか! さあみんないっしょに! 一、二の三! 睾丸! 睾丸! 睾丸は必要だ! ……睾丸! 睾丸! 睾丸は必要だ!……」 気がつくと、アルヴィンもノーバートも他の人びとといっしょに歌をうたい、二人の踵は、心温まるようなリズムで、簡易舗装道路を打っていた。頭上の谷の両壁から、細かい紙片があてどなく舞う雪片のようにひらひら降ってきて、ポートマン・スクウェアのドリーム・アーケードの宣伝をしている七色のネオン・サインの上方で、きらきら光る色とりどりの蝶に変わり、すべるように動いたり、ちょっと止まったり、クルクル回ったりしていた。 「睾丸!」この新しく見出した連帯の幸福な興奮に

    リチャード・カウパー『クローン』 - 書物を積む者はやがて人生を積むだろう
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    sittitai 2012/03/20